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最近の記事

YouTubeが新たなAI検出ツールを発表

YouTubeは9月5日、クリエイターを保護するための新たなAI検出ツールを発表した。アーティストや俳優、ミュージシャン、アスリートなどの顔や声が、無断で他の動画でコピーされることを防ぐ。 合成歌声が識別される時代にYouTubeの既存の著作権保護システム「Content ID」の拡張も含まれる。AIが模倣した歌声を特定する「シンセティック・シンギング(合成歌声)識別技術」が搭載される予定だ。また、AIでシミュレーションされた顔を識別する新たな技術も開発中であるという。

    • グローバル雇用「Oyster」評価額が12億ドルに上昇

      グローバル雇用サービスを提供するOysterは9月4日、シリーズDで5,900万ドルを資金調達したことを発表した。評価額は12億ドルで、2022年の10億ドルからわずかに上昇。多くのテック企業が評価額が下落する「ダウンラウンド」に直面している中、市場価値を維持している。 COVID-19によるロックダウンから明けた後も、世界ではリモートワークやハイブリッドワークが定着。市場の成長が高い評価額に反映されている。 「この2年間で7倍以上成長し、利益率も大幅に改善した。財務的に

      • ちょっと変わったカーシェアリングを展開する「Vay」とは?

        「カーシェアリング」のスタートアップというと、ロボタクシーによる自動運転を想像するのではないだろうか。2019年に設立されたスタートアップ「Vay」は少し違うアプローチで事業を展開する。 無人の車がやってくる顧客がVayアプリを使って車を呼び出すと、確かに無人の車がやってくるが、よくある「自動運転」ではない。オフィスにいる従業員が車を遠隔操作し、顧客の元に車を届けているのだ。 顧客は到着した車に乗り込み、自分で運転して目的地まで向かう。その後、車は再びテレオペレーターによ

        • マイクロプラスチック問題に挑むクリーンテック「Calyxia」とは?

          フランスのクリーンテック「Calyxia」は9月5日、シリーズBで3,500万ドルを資金調達したことを発表した。Calyxiaはマイクロプラスチックが発生しにくい持続可能な代替品の生産・開発を展開する。 マイクロプラスチックとは、微細なプラスチックごみのことだ。これらは川や海、土壌、北極の氷にまで広がり、さらには私たちの体内や脳にも入り込んでいる。 日常生活に溢れるペットボトルや化粧品などのプラスチック製品はもちろん、塗料、プラスチックでコーティングされた肥料などがマイ

        YouTubeが新たなAI検出ツールを発表

          中東・北アフリカ版「Rippling」を目指すCercliとは?

          給与計算SaaSを展開する「Cercli」は9月2日、シードラウンドで400万ドルを調達したと発表。今回の出資にはY Combinator、COTU Ventures、Rebel Fundに加え、RampやRipplingの幹部も参加した。 Cercliは、コンパウンドスタートアップである「Rippling」のMENA(中東・北アフリカ)版を目指す。MENA地域の企業がグローバルな労働力を採用し、管理し、給与支払いを行うことを可能にしている。 有名スタートアップでさえ非

          中東・北アフリカ版「Rippling」を目指すCercliとは?

          UberがソフトバングG傘下の自動運転スタートアップとパートナーシップ

          Uberは8月29日、ソフトバンクG傘下の自動運転スタートアップ「Wayve」への戦略的投資を実施した。 Wayveは2024年5月、NVIDIAやMicrosoftも参加した10.5億ドルのシリーズCラウンドを実施。今回のUberによる投資は、その延長に位置づけられている(具体的な投資額は不明)。 両社は自動車メーカーと協力し、将来的にUberのプラットフォームで稼働する消費者向け車両にWayveのAIを統合することを目指している。 Wayveは2017年に英国のケン

          UberがソフトバングG傘下の自動運転スタートアップとパートナーシップ

          ラテン系移民が選ぶネオバンク『Comun』の魅力とは?

          アメリカに住む移民向けネオバンクの「Comun」が2,150万ドルの資金調達を実施した。これは、2023年12月に発表された450万ドルの資金調達からわずか9か月後のことである。 共同創設者のアンドレス・サントス氏とアビエル・グティエレス氏は、メキシコからの移民だ。米国に移住した際に金融排除に直面した経験から、2021年末にComunを立ち上げた。 今年の初めには新しいプロダクトを投入し、ユーザー数が増加とともに、ユーザーあたりの収益も約4倍に増加している。 競争が激

          ラテン系移民が選ぶネオバンク『Comun』の魅力とは?

          パキスタンで金融×物流を提供する「PostEx」の成長が止まらない

          パキスタンでECサイト事業者に金融と物流のサービスを提供する「PostEx」が破竹の勢いで事業を拡大している。 2023年11月には黒字化を達成し、月間取引数は400万件。年間経常収益は2024年末までに2,500万ドルを超える見込みだ。従業員も年内に9,000人まで増やす予定で、さらには海外進出も計画中。 この記事では、そんなPostExのことをわかりやすく簡単に紹介する。 パキスタンってどこそもそもパキスタン、と言われて場所がピンとくる人は少ないのではないだろうか

          パキスタンで金融×物流を提供する「PostEx」の成長が止まらない

          エクスペディア元役員が手がけるSMB向け旅行予約サービスとは?

          中小企業向けの旅行予約サービス「Otto」は、2024年8月22日にシードラウンドで600万ドルを調達したと発表。ステルスモードを脱し、9月には米国で限定ユーザー向けにアルファ版をリリースする予定だ。 創業者兼CEOのマイケル・ガルマン氏は、エクスペディアの消費者向けプロダクト部門でSVP(上席副社長)を務めた経歴を持つ。 Ottoは、自然言語のクエリを通じて迅速にフライトやホテルの予約を行うように設計されている。ガルマン氏は「最新の生成AI技術を活用して、ビジネストラ

          エクスペディア元役員が手がけるSMB向け旅行予約サービスとは?

          「貧しさ」にメスを入れる黒人女性の起業家

          資産形成支援サービス「WealthMore」は今年6月にひっそりとβ版をリリースし、8月24日に正式にそのサービスを周知。アメリカで顕在化する貧富の差に切り込んでいく。 WealthMoreの設立は2021年。フィンテック業界がここ数年、資金調達環境において厳しい状況にある中、2024年4月にEmmeline Venturesが主導するプレシードラウンドで、少なくとも100万ドルを調達した。 CEOのミカル・ジャンリス=ホワイト氏は、ウォール街で長年働いてきた黒人女性だ

          「貧しさ」にメスを入れる黒人女性の起業家

          AIによる著作権侵害を防ぐ「Story」評価額が20億ドル超え

          AI開発者による知的財産の無断使用を防ぐ「Story」は8月21日、シリーズBラウンドで8,000万ドルの資金を調達したと発表。企業評価額は22億5,000万ドルに達した。 前回のシリーズAラウンドでは、Paris Hiltonが手がける「11:11 Media」が出資したことでも知らる。 Storyは、クリエイターが自らのコンテンツを作成したことを証明し、その知的財産権を保有していることを示すプラットフォームを提供する。 契約内容を自動生成同社の技術は、ライセンス料や

          AIによる著作権侵害を防ぐ「Story」評価額が20億ドル超え

          小さなカフェからグローバル決済の巨星へ:Airwallexの創業ストーリー

          決して平坦ではない道 今回ご紹介するのは、テンセントが支援するグローバル決済企業「Airwallex」。同社の最近の評価額は56億ドルで、フィンテック業界で注目のIPO候補の一つだ。 CNBCによれば、Airwallexの年次収益予測は現在5億ドルに到達。次の目標は10億ドルで、CEO兼共同創設者であるジャック・チャン氏は「2026年から2027年にかけてこの目標を達成できれば」と語る。 Airwallexの成長を支えるのは、英国や欧州、北米など先進市場への積極的な展開だ

          小さなカフェからグローバル決済の巨星へ:Airwallexの創業ストーリー

          AI検索時代に、なぜSEOはもう古いのか?

          マーケターはこの10年以上、自社や支援する会社が運営するwebサイトが検索結果ページの上位にランクインするために、検索エンジン最適化(SEO)に向き合ってきた。 しかし、検索方法はすでに変化している。similarwebによると、ChatGPT や Perplexityなどの回答エンジンによって毎日2〜3億件のクエリが処理。何かを知りたい時、人々はGoogleではなくChatGPTなどのAIチャットボットを使い始めているのだ。 ガートナーによると、消費者がAIを利用した

          AI検索時代に、なぜSEOはもう古いのか?

          不動産テックで新たにユニコーンになった「EliseAI」とは?

          不動産テック「EliseAI」が8月14日、シリーズDラウンドで7,500万ドルの資金用達を発表。評価額は10億ドルを超え、ユニコーンの仲間入りを果たした。 この記事ではEliseAIがどんな企業なのかを紐解いていく。 原点は入居者とのやりとり展開する事業は住宅業界向けの会話型AIプラットフォームだ。設立は2017年で、AIブームが始まる前から事業を展開してきた。 共同創業者のMinna Song氏(CEO)はケンブリッジ大学を卒業後、住宅不動産会社で管理アシスタント

          不動産テックで新たにユニコーンになった「EliseAI」とは?

          Starbucksの新CEOとは?何を期待されているのか?

          8月13日、StarbucksはCEOの交代を発表。ラクスマン・ナラシムハン(Laxman Narasimhan)氏がCEOから退任。9月9日よりChipotleのCEOのブライアン・ニコル(Brian Niccol)氏がCEOを務める。 結果を出せなかった旧CEOを事実上更迭し、飲食業界の超大物であるニコル氏を招き入れたことで、株価は一時25%増と急騰した。 ニコル氏は役員報酬と移籍金、収入補償を合わせて1億ドル(約150億円)超を受け取る可能性があり、リモート勤務

          Starbucksの新CEOとは?何を期待されているのか?

          Pelotonの中古バイクで成長を目指す「Trade My Spin」とは?

          皆さんは、家庭用フィットネス機器を提供する「Peloton」を覚えているだろうか。 輝かしい過去巣篭もり需要を背景に、コロナ禍で熱狂的な支持を集めた。2021年に米国株投資をしていた人なら、ほぼ間違いなく知っている企業だろう。 世の中が再開し始めると、売上が激減。リコールや大規模な解雇、経営陣の退任などにより今では見る影もなく、現在の株価はピーク時の約2%にまで下落した。ユーザーの退会も後が立たず、1台1,445ドル(約21万円)の高額なフィットネスバイクは、今では部屋の

          Pelotonの中古バイクで成長を目指す「Trade My Spin」とは?