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ハグロトンボ 第六部 第16章


第16章 お見舞いのカード

2019-12-14 17:58:29

最近郵便配達の人が変わったので、

配達の時間が毎日違うし、

月曜日は来なくて、

火曜日は二回来たりする。

今日は、ドクターの下のお姉さんから

母が亡くなったことに対するお見舞いのカードがきた。


先週はドクターの上のお姉さんからきていた。


私はまだアラバマに行けてないので、ドクターの家族には

一度も会ったことがない。

みんな年取っているし、

ドクターもカリフォルニアに来てから

もう40年近くたっていて、

帰るときは時々帰っていたらしいけれども、

この7年くらい、ドクターも嵐みたいなことがあって、

帰れてないので、結局、アメリカで私たちがやった結婚式も

二人だけのものだった。

まあ、姑とかきらいな私なんだから、結婚式もあまりやらなくていいと今も思うし、

そういうのも想像はつくんだけれども、

それでもお姉さんたちがカードを送ってくださったのは

うれしい。アメリカ人のカード文化、あなどれず。

カードは残るので。

特に下のお姉さんは、11月の中旬くらいに、

ころんで、骨盤を骨折して、しまって、これは私の

骨折なんか問題にならないほど大変なことで、

いつ死んでもおかしくないくらい大変な怪我なのに、

どうやって手紙を書いてくださったのだろう。

ありがたい。

その怪我をされたとき、あまりにも大変な怪我だったこともあり、

励ますために、バカラの緑のハートのペンダントと励ます手紙を贈った。

アメリカ人だから、フランスのブランドについては

詳しくないんだけど、それでも、美しいものがお好きだとわかっていたので、

気持ちがどうしても収まらずに送ってしまった。ベッドで握っていることもできるから。

私が骨折したときもお電話をくださって、本当にありがたかった。

もちろん、お姉さんはドクターのことを(時に異常に)愛しているので、

私のことも気になるだけなんだと思うけれども、

私がお姉さんと話していて思うのは、お姉さんがドクターを思う異常な感じと

私のドクターへの気持ちはかなり近いものがある。(怖)



モルヒネを使って、痛さを緩和しているとドクターがいっていた。

そのくらい、大変な病状でどうやって手紙を書いたんだろう。

ドクターとお姉さんは8歳離れているので、

ドクターが生まれたとき、お姉さんは自分だけの人形がきたと思っていたらしい。

いろいろドクターに自分のお古を着せたりして、

女の子として扱っていたこともあったらしい。

ドクターは結構、お姉さんたちのおもちゃになっていたらしい。



ドクターが小さいころも髪の毛が長かったのも

みんなして女の子として扱っていたからなのかも。

ペンダントはとても喜んでくださって、

すぐにお電話をくださって。

そのあと、またすぐに私の母がなくなったときも

すぐお電話くださって、私が強がって、

母はこれでいつでも私のそばに来れるから大丈夫です。

といったことも、あら、そういう考え方もあるわね

と流していたものの、やはり私が悲しいことは伝わるので、

お手紙をくださったんだと思う。

それに、ま、いってみれば、ドクターを助けるために

アメリカに来て結婚までして、グリーンカードがまだ来ないがために

実の母親の死に際にも臨席できなかったかわいそうな東京人である

私のために、手紙を書かずにはいられないというところもあったかと思う。

事実はだいぶ違うような気もするが、,

それでもありがたいと素直に思う。


ドクターのお母さんは何年か前になくなったが、

大変強い女性で、いってみれば、風と共に去りぬのスカーレット・オハラ

のような人だったらしく、家族にとってはかなり迷惑な存在だった。

なくなるときも大変だったらしいが、老人ホームに入れるときも

大変だったらしい。それでもなくなって、みな、悲しいことを共有しているのだ。

だから人の痛みもわかるのだ。


まあ、ママもまさかアメリカ人からこんなに悼まれているとは

想像もしていなかったに違いない。

喜んでいると思います。





Have a wonderful moment in your life!

感謝を込めて

SUJI ATHERTON

What an amazing choice you made! Thank you very much. Let's fly over the rainbow together!