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【月は無慈悲なデュエマの王道】デュエマAdvent Calendar2024 25日目
はじめに
こんにちは。あーくんです。
アドベントカレンダー25日目。最終日は主催である自分の回となりました。
アドベントカレンダーってなに?と思われた方はこちらをご確認ください。
さて、まさかの2回行動となりました。本来は25人目が参加する予定だったんですけど、ちょっとあまりにも多忙のようなので「なら僕がやったるで!」と言った具合に最終日を引き受けました。
いうてなんとかなる気がしてましたし、そもそも時間もたっぷりある〜と思っていたので、当初は余裕綽々です。ですがバカな僕は日が迫るごとに実感します。
これ、下手なことできなくないですか?
ありがたいことに各所で好評のデュエマアドベントカレンダー。その25日目、ここはビシッと終わりの記事が欲しいのは自分だけではないでしょう。
名作は終わり方で決まります。求められる記事の性質は例えばデッキ解説のような単発的なものではなく、終わりに相応しいものでしょう。
そんなこんなを考えながら、実際どうしよっかなーとTLを眺めているとこんなツイートが
アドカレもし後半配属だったら真面目に王道篇総括書いてたな
— ◆帽子 (@hat_dm) December 22, 2024
アドカレ裏番長※である、◆帽子様の構想です。
うわこれ絶対面白いじゃーん。終わりに相応しいし!これなら俺じゃなくてもみんな納得いくだろと思いながら、「25日書かない?」と聞いてみると「流石にスケジュール的に無理」とのこと。まあそれは仕方ないね。
……スケジュール的に無理?
2024年11月29日 午後10時
あーくん「アドベントカレンダー、やりたくね?」 11月が31日まであると思っていたあーくんの、この一言から企画が始まりました。
あーくん「プレインやる?」
プレイン「やるならやるけど、今日の日付見てみない?」
あーくん「流石に2日はキツいか(1日ちょっとしかない)。いやー、あと一週間早く気づきたかったね~」
数分後・・・
あーくん「なんか人集まりそうだったので、やります」
プレイン「やるのか・・・まあ、筆速い人に最初にやってもらえばなんとかなるか」
あーくん「1日目はプレインじゃん、2日目は・・・」
プレイン「え?初日?くんさんは?」
あーくん「俺は他の記事書かなきゃいけないから・・・」
面白い企画があるなら、多少無茶をしてでもやろう!それが今年のアドカレの始まりでした。それも初日を人に任せる形で。
であるならば、終わりに相応しい構想を僕が引き継がないのはある種不誠実です。これも自分の蒔いた種ですね。
というわけで前置きが長くなりましたが、今回は「悪魔神、復活」までの王道篇、そして2024年のデュエル・マスターズの総括記事を書いていきたいと思います。
※アドカレ裏番長
僕が個人的にアドカレに誘ったら「時間の余裕作れるかわからんし一旦様子見」って言ってきたのに、翌日カレンダーが埋まった直後くらいには記事を上げていたからそう呼んでる。アドカレ0日目。あと新弾のデッキ記事も書いてた。裏アドカレ21日目。
00.王道ってなんだ?
上記の配信から、2024年は王道篇であることが明らかになりました。
さて、ここで疑問なのですが、デュエル・マスターズにおける王道とはなんでしょう。
簡単には答えられないと思います。アドカレだけでも24人分の切り口がありました。楽しみ方や取り組み方などは無限にあり、その中で万人が納得する王道というものはあるのでしょうか。
ウィン編に入ってからは競技的な面も強く押し出していますが、前提であるホビーとしての楽しみもデュエル・マスターズを構成する非常に大切な要素です。よく「子供向けカードゲーム」と引き合いに出されることもありますが、これはホビー面の側面であり、発信がコロコロコミックであるからでしょう。
競技シーンからすると正直あまり関係ないように感じますが、ストーリー展開や連動は本当に大事。デュエマは世界観だけでも楽しめます。
こう考えるだけでも、デュエル・マスターズには最低でもホビーとゲームの二つの視点があると考えられます。
そして、今年のデュエル・マスターズはこう提示してきたように思います。
ホビーとしての楽しさと、ゲームとしての面白さ。その両立こそが王道のカードゲーム。
その楽しみ方として強く押し出しているのが、「デッキとパックの連動」でしょう。まずは春から、その展開を追っていきましょう。
01.いきなりつよいデッキ 攻めの王道 守りの王道
2024年のデュエマの幕開けは、この破格の安さでリリースされた2デッキでした。(厳密にはドラ娘もありますが、少し趣旨から外れるため今回は省きます)
この2デッキは値段に対して破格の強さを誇り、主に新規層や復帰勢の獲得に寄与していたと思われます。
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それだけでも衝撃的だったのですが、このデッキには今年の展開の要が詰め込まれていました。
特にわかりやすいのが「守りの王道」です。
このデッキ、ただ買うだけでもちゃんと強いのですが、《白騎士の精霊ホワイト・ウィズダム》のような弱いカードが入っているのがわかると思います。
しかしこれは10枚改造戦というレギュレーションでわかりやすく抜くためのカードとして機能します。
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わかりやすく「改造の余地」が残されているのは、値段に対する枠合わせなど考えていましたが、それこそが今年のデュエマが狙っている、デッキとパックの連動。そのための余白でしょう。
この爆発的なスタートダッシュにより、今年のデュエマは非常に高い熱を持って走り出します。
02.第1弾「デーモン・オブ・ハイパームーン」
王道篇は新ギミック「ハイパーモード」とともに始まりました。OR2種類にSR5種類、ドリームクリーチャーである《蒼き王道 ドギラゴン超》もこのテキストを備えています。
ハイパーモードについては20日前のアドカレ記事、のまろかくんの頑張れハイパーモードが詳しいのでそちらを読んでいただけると強み弱みがわかるかと思います。
その中でも特に大事な部分が以下の引用部分です。
◆メインフェイズのタップが楽しい
ここまでは進化との比較の話でしたが、これはハイパーモードならではの部分。メインフェイズにノーコストでクリーチャーをタップさせることが出来ます。これが楽しい。
その中で、ハイパーモード自体を失敗だと思ってほしくない。本当におもしろいメカニズムなんです。進化クリーチャーの再解釈として、これ以上ユーティリティに満ちた方法は中々ないでしょう。
進化クリーチャーの再解釈というのはまさにその通りだと思います。
また、タップできるというのは純粋にメインステップにカードを動かす楽しみがあり、ホビーとしての側面も補完できているように感じます。
超化獣、動かしてて楽しいんですよね。
しかし、登場すぐの環境ではあまり戦果を挙げることはできませんでした。
アンチカードとして、よく《飛翔龍 5000VT》が槍玉に挙げられますが、このカード群が活躍できなかった最大の理由は当時の環境トップである【火水マジック】の《歌舞音愛 ヒメカット》でしょう。
ついでのように出てきて超化獣と横の生き物まで弾いてくるので、まさしく進化クリーチャーが除去された時と同じ程度のテンポロスを産むことになります。
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それゆえに、【火水マジック】が闊歩する春環境においての超化獣は、オリジナルはおろか2ブロック環境でも使いにくかったのを覚えています。
使われていたカードは主に《ヤバーダンロウ》や《ペトローバ》のような素のスペックがぶっ飛んでいる奴ら。こいつらは正直何をしても大丈夫なため、既存のデッキにすんなり入っていきました。
また、このパックを語る際に絶対に外せないのが《サイフォゲート》の収録と《エモーショナル・ハードコア》の再録でしょう。
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特に当時の《エモーショナル・ハードコア》は非常に需要が高いカードであったため、再録の一声だけで数多ものプレイヤーが歓喜しました。自分もそのうちの1人です。
その時は【ヘブンズ・ゲート】そのものが非常に強かったため気づかなかったのですが、この時にはもうデッキとパックの連動が始まっていたわけです。
Q.なぜ構築済みに《ホワイト・ウィズダム》が入っていたのか?
A.改造するため。
Q.改造用のカードはどうするのか?
A.通常弾から強力なカードを手に入る。
という圧倒的に力強い構造が顕になりました。
202404月期代表デッキ
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03.第2弾「カイザー・オブ・ハイパードラゴン」
ハイパーモードを始めとしたタップ戦術はこの弾で一旦の完成を迎えることとなります。
その理由こそが《死神覇王 ブラックXENARCH》と《終炎の竜皇 ボルシャック・ハイパードラゴン》の2枚です。
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この2種類のカードは、ハイパー戦略の肝である「クリーチャーをタップしてアドバンテージを得る」という行為に加え、「タップしたクリーチャーをさらにボーナスに昇華する」という構造の底上げを行うカードです。
これにより、極論ハイパーカードなんぞ関係なく、「タップすることそのものが強行動」という変換ギミックが搭載されました。《XENARCH》は《バインド・シャドウ》の力を利用しますし、《ハイパードラゴン》は《ヴァル・ボルシャック》で自分の生き物をタップする選択肢まで生まれるほどです。
また、1コストのカードが一気に充実したのもこの弾の大きな特徴ですね。
先ほどの進化クリーチャー的見方をするのであれば、1コストの超化獣は自身が進化元にも進化先にもなれるカードです。先引きのみならず後引の許容も広く、ハイパーモードの真髄を存分に味わえます。
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完全に超化獣の到達点。
またこれにより、超化獣だけでなく、少し使いにくかった「タップされた時」を持つ超化獣サポートクリーチャーも一気に使いやすくなりました。
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オリジナルの環境はあまり変わらなかったのですが、このシーズンは2ブロックが大きく動いたと言えるでしょう。理由は大きく2つ。
1つ目は《超楽識 フミビロム》により《DARK MATERIAL COMPLEX》が絶対的なカードではなくなったからです。
2つ目はARevがなくてもデッキを組めるようになったからです。
これにより、デッキの自由度は一気に広がりました。
また、この弾から権利戦が始まったこともあり、各所で研究が進んだことも印象的でしたね。
202406月期代表デッキ
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04.超感謝祭 ファンタジーBEST
ビクトリーBESTに次ぐ、新たな感謝祭パックが登場しました。ブロックマークはついていませんが、今年を語る上では外せない、最強のパックです。
商品名こそ感謝祭パックなのですが、内実はデッキ的な収録でした。
去年の「種族ら」と違い、メイン弾との接続はほとんどありません。
しかし、それで完結するほどこれらの出力は高く、今もオリジナル環境を荒らし続けています。
どれくらいこの弾の密度が高いか、見てみましょう。
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今も環境で活躍する2デッキですが、このパックを買うだけでここまで完成します。
残りはフィニッシャーの《バルピアレスク》や、メタカードの《とこしえの超人》などを追加ですればすぐに環境デッキの出来上がり。
この構造、なにか見覚えがありますね。
そう、これらは「守りの王道」をはじめとした構築済みデッキと同じ構造で作られているのがわかると思います。
この後のドリーム英雄譚デッキでも全く同じ手法が使われていることから、ここでも今年のデュエル・マスターズが据えているであろう「デッキとパックの連動」を強く意識していることが伺えます。
202407月期代表デッキ
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05.ドリーム英雄譚デッキ ドギラゴンの書・ジョニーの書
ファンタジーBESTと同じ展開をしているのが「ジョニーの書」です。買い足すのが《バルピアレスク》なのか、《ハイパー・ザ・ジョニー》なのかの違いですね。
この導線はわかりやすく、《ニヤリー・ゲット》の解除も相まって大きな反響を呼びました。
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逆に世間での評判が悪かったのが「ドギラゴンの書」。よくとっ散らかってるなんて言われますが、拡張の楽しみはこちらの方が圧倒的に上でしょう。
どちらかというと、パック的な出し方がされていたデッキだと思います。《刀舞の3号 カツえもん》も《王道の革命 ドギラゴン》もはちゃめちゃに強いんですけどね。
この辺りで生配信の発表があり、デッキとパックの連動が今年のデュエマの根幹であることが強く押し出されます。
そしてわかりやすい導線のあるデッキと、そうでないデッキの見え方が激しくなってきた時期でもあります。
このわかりにくさが、昨今よく言われる「まとまりのなさ」という見え方に繋がっていくのだと思われます。
環境では殿堂発表があり、【火水マジック】と【闇自然アビス】が退場。ですが僕達には「花嫁たち」にゾッコンだったため、環境は大きく変わりませんでした。
ただ、花嫁たちを潰そうとする【水闇COMPLEX】に対して、アンフェアデッキで抗おうという動きはたくさん見られましたね。
202408月期代表デッキ
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06.第3弾 「ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル」
新ギミックが4つ登場しました。
バラバラエティ、ヨビニオン、ハイパーエナジー、逆転撃。
特に注目されたのはヨビニオン。《ヨビニオン・マルル》を始め、確定サーチで話題になりました。
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ハイパーエナジーはコストの支払いこそ難しいものの、クリーチャーを並べることに対してハイパーモードの別の切り口として用意された効果です。
そのままではコストの重さが目立ちますが、《ツイン・シックス》を始めとした6コスト軽減サイクルも登場。
非常に地味ながら、1弾である程度完結してくれるのはギミックとして嬉しいですね。
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この弾のことを考えていて気付いたのですが、ハイパーエナジーの「盤面にコストとなるクリーチャーを複数用意する」という行為は、第4弾に向けての伏線だったんですね。
逆転撃はインフラであり、今後のもっと強くなる攻めに対するアンチカードという役割でしょう。それに伴い、10コストトリガーサイクルという化け物みたいなカードたちも実装されています。
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なんかこの弾、印象薄いですよね。カード自体は強いんですけど、トリガーとか逆転撃とか確定サーチとか、デッキを引っ張るカードではなく、デッキの底を押し上げるパックになっていると感じます。
みたいなことを考えていたら過去の自分もそう言っていました。
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《ハイパー・ザ・ジョニー》といったデッキとの兼ね合いや、《ザゼ・ゼーン》という近年の光文明をまとめ上げる存在もあり、やはりインフラ整備弾だった印象が強い弾です。
環境では【アナカラーマルル】が大活躍。
そんな中、デビューはGPになりますが、ある界隈ではすでに《マーシャル・クイーン》と《ガレック》が手を組んでいるなんて噂も……?
202409月期代表デッキ
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07.ハイパーカードとドリームクリーチャー
改めて振り返えると、今年を代表する二大ギミックはハイパーカードとドリームクリーチャーでした。
ハイパーカードは僕の造語ですが、ハイパー化やハイパーエナジーと言った「タップすること」をコストに強化されるキーワードを持つカードを、ハイパーカードと定義します。
そして第3弾まで見たこのタイミングで、ハイパーカードとドリームクリーチャーのやりたかったことを考えましょう。
ハイパーカード
ハイパーカードのやりたかったことは、進化クリーチャーの発展。そこから膨らませると、メインステップの厚みづけでしょう。
デュエル・マスターズは攻撃をさせるデザインのために、アタックトリガーをどんどん強くしていきました。《バルピアレスク》がわかりやすいですね。
現代デュエマにおいて、アタックトリガーは第二のメインステップのような動きを行います。
対してハイパーカードは攻撃ステップ後に最高出力でプレイすることができません。
これはつまり、メインステップのアクションや選択による比重が非常に大きくなっていると言えます。
また、タップをするということは相手のアタックトリガーを有効に使わせやすくするリスクが付き纏います。
リスクが伴うがリターンが大きい行為をどう扱うか。はカードゲームの醍醐味の一つです。
ハイパーカードのコスト支払いは、攻撃のチャンスを潰して、相手に隙を晒してでも行うことなのか?を考えるのが最も面白さであり、選択肢として楽しめる要素だと感じます。
余談ですがハイパーカードは明らかに水文明が頭一つ抜けて強いです。その最大の理由が、種の優秀さ。
《ツイン・シックス》や《魔誕楽識フミバーロ》など、ジャストダイバーを持つカードが例年より各弾平均1枚ほど多く収録されています。
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この辺りからも強く運用する場合の後隙を消すことは意識されており、どこまでコストを払ってリターンを得にいくのか、リスクを嫌って出力を抑えるのかという選択肢がハイパーカードの最大の魅力でしょう。
ドリームクリーチャー
ハイパーカードがゲーム的な効果だったのに対して、こちらは非常にフレーバー的な側面が強いカード群です。
過去の切り札をフィーチャーする、という部分から非常にヒロイックなカード達で固められています。
ドリーム英雄譚デッキとの連動もあり、デッキとパックの連動を体現しているのも、特徴の一つですね。
「ゴールド・オブ・ハイパームーン」以降の黒トレジャーがドリームクリーチャーに関連づくようになったのもその施策の一環と読み解けます。
ハイパーカードが多くなっているのも、ゲーム的な側面以上に、サポートの末、小型がサポートして切り札が決めるというゲーム体験に基づいて考えられていそうです。
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最も美しいドリームクリーチャー
これらのカードは導線としての役割が強く、どう扱うかがはっきりしているのが魅力でしょう。
しかし、この導線の太さが、通常弾のわかりにくさという感想を産んでしまう要因の一つになっているだろうと考えると、歯がゆいものがありますね。
08.天下夢双!!デュエキングDreaM 2024
アドバンスの環境を一気に塗り替えたお祭りパック。2ブロックには関係なく、オリジナルにも導線は薄いため、「今年の」というより毎年恒例の時期みたいな感覚でした。
《悪夢神バロム・ナイトメア》や《夢双英雄 モモキングDM》、《夢の弾丸 ジョリー・ザ・ジョニー》など、各種デッキに対する導線はしっかり伸びているのが注目点でしょう。
また、《混沌の獅子デスライガー / カオス・チャージャー》が収録されているのもここです。ツインパクトかつ旧《デスライガー》ということで、本当にここしかなかったのだと思われますね。
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09.ドリーム英雄譚デッキ モモキングの書・ナイトメア黙示録デッキ バロムの章
先月発売されたデッキは、両方非常に高い完成度でした。
特に「モモキングの書」は追加パーツの購入が必要ないほど強烈なデッキです。ですがその完成度の高さ故に、《モモキングDM》と《MAX-Gジョラゴン》くらいしか拡張要素がないのが淋しいところでしょうか。
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対する「バロムの章」はデーモン・コマンドのコントロールと、ランプ戦術によるビッグマナの2軸で作られたデッキです。
闇自然の基盤に3色が足されているグッドスタッフデッキで、これはどちらかというと「ドギラゴンの書」めいた構造なのですが、この記事をお読みの皆さんであればもうご存知でしょう。
このデッキこそが、今年掲げられた「デッキとパックの連動」の真骨頂でした。
202411月期代表デッキ
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10.第4弾「悪魔神、復活」
色々なところで語っているのですが、通常弾とは思えない謎の作りをしています。
それもそのはず。今年のデュエマは月からの侵略とそれに対する抵抗というストーリーが進んでいき、最終的に月の軍勢(正しくは暗黒剣と闇文明)の目的であるバロムの復活が完了したからです。
その結果《悪魔世界ワルドバロム》が魔誕し、世界がデーモン・コマンドを中心とする悪魔世界に塗り替えられてしまいました。
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なので過去3弾までの連動は薄く、どちらかというと直前の「バロムの章」と密接に連動するパックとなっています。
それもカード何枚かではなく、デッキ丸ごと通常弾と連動する作りになっているため、結びつきという意味では突出したつくりになっているのが読み取れます。
今年一年打ち出してきたデュエマの王道戦略を最も美しく壮大に達成したのは、悪魔神を筆頭とした月の軍勢だったということです。
デーモン・コマンドのプッシュ以外では、小型のハイパーエナジーが多数収録されているのが注目ですね。
5コストまでのハイパーエナジーはおよそ1~3コストでプレイできるため、かなり軽く運用ができます。イメージとしてはハイパーモードのコストを先払いする超化獣じみた動きができるようになります。
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呪文のヨビニオンや魔法陣サイクルの存在もあり、明確にできないことができるようになったプールです。
また、《シェバ・エリクシア》が【巨大天門】のカードとして紹介されるなど、春からの連動もしっかり続いています。
まだまだこのプールの研究は始まったばかり、振り返り、とは内容が変わりますが、これからの活躍を眺めるのが非常に楽しみですね。
11.デュエマって王道なんだ!
こうやって振り返ると思いますが、今年のカードは繋がりが薄いということは全く無く、デザイナーズ面ではデッキとパックの連動に力を入れて少しずつ完成していく楽しむことができ、グッドスタッフの側面はハイパーカード周りのカードが増えるたびに繋がりを増していく年でした。
「種族ら」も少しずつ増えていきましたし、今回は取り上げていませんでしたがキャラプレミアムデッキもあり、新規層や復帰プレイヤーも多かったです。
この窓口の広さは、まさしく王道と掲げたからこそ産まれたものでしょう。
競技シーンだけ見ると前期は【火水マジック】【闇自然アビス】が、後期は【マーシャル】と【ファイアー・バード】が支配しているため、ハイパーカードやデーモン・コマンド、ドリームクリーチャーの活躍が少なく感じてしまうことが繋がりが薄い、弱いと感じる要因になってしまっているのではないでしょうか。
実際そんなことは全くなく、ハイパーカードの戦略もデーモン・コマンドも非常に強く、独特の味わいがあるめちゃくちゃ面白いプールだったと思います。
また、少しずつ強化されていく都合、体験型のコンテンツとしても楽しめました。王道篇、大好き!
おわりに
いかがだったでしょうか。今回は王道篇の振り返りを行いましたが、様々な角度からデュエマを遊ぶためのアプローチがされていて、非常に楽しい一年間だったなと感じることができました。
去年のようなわかりやすさはないかもしれないけど、一昨年みたいな目新しさは少ないかもしれないけれど、それでも今年のデュエマはちゃんとまとまっていて、しっかり強くて楽しいよということが伝われば幸いです。
また、デュエマアドベントカレンダー2024はこれで終わりです。読んでくださった方、書いてくれた23人は本当にありがとうございました。
25個もデュエマの記事が上がるなんて幸せですね。これを機に、今後ももっともっとたくさん記事が上がることを祈ります。
それでは今回はこのへんで!また次の記事でお会いしましょう!