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生まれた時から海が側にあった。
幼い頃、夏になると家族で近場の海へ向かい
キャンプや釣りを楽しむことがお決まりだった。
父は、高さのある大きな岩の上から飛び込み
母は静かに眺め、帰り道は岩から滑り落ち
私は泣きそうになるほど心配して
兄たちは何をしていたんだろう、覚えてないなぁ..
私は海へ潜り小さな魚を足元に見つけて驚き、
浅瀬へと急ぐ
今も海を眺めるとそんな懐かしい記憶の
ほんのり残るぬくもりを感じることができる
海が好きだ。
心を凪に戻し、ぬくもりをくれる。
海の中は自由だ。
聴こえてくるのは海の音だけ、
人目も気にせず自由に動きまわることができる
私もたまに帰りたくなる。
自由に泳いでいた自分に。
いつかひっそり泳ごうか。