人生初のファンレターを書いたら、改めて推しが好きだと思えたという話

人生初のファンレターを書こうとして、早1ヶ月が過ぎようとしている。

そもそも、なぜファンレターを書こうと思ったのか。推しの誕生日が近いからだ。
きたる10月5日、わたしの推しは誕生日を迎える。ファンから根強く愛されている彼は、きっと盛大にお祝いされるだろう。そのお祭り騒ぎに、文字しか書けないわたしも何かしらの形で参加したいというのがきっかけだった。
そうして辿り着いたのがファンレターを送る、という方法だ。推し誕生日という名の祭りに乗じて、日頃の感謝の思いを直接彼に伝えようと思ったのだ。


この記事は、一介のオタクであるわたしが、推しに人生初のファンレターを出すまでの記録を残そう! というコンセプトのもとで書いている。
あくまでわたし個人用の記録であるため、これがファンレターのセオリーだ、なんて決めつけるのはやめて欲しい。ファンレターは推しを傷つけなければどんな形で書いてもいいものである。それを念頭に置いた上で、読み進めて欲しい。


1.推し(伏見ガク)の概要

今回ファンレターを送ろうとしている推しというのが、にじさんじ所属のVTuber、伏見ガクくんだ。

20歳の大学2年生。普段はアルバイトやサークルのバンド活動に勤しむ。性格は犬っぽく純粋に楽しいことが大好き。いろんな人とお喋りしたくて配信を始めた。チャラそうに見えるが周りの人を気遣ったりと優しい。
楽しんでなさそうな人がいると「楽しんでる?」と声をかけたりする。
(にじさんじ公式サイトの紹介文から引用)

一見チャラそうに見えるがその実、にじさんじ1と言っても過言ではないほど誠実で常識的な人物だ。
反面、パチンコに傾倒していてパチンコ大会を主催する、「いい人どまり」で恋人ができないと公言している、笑い方が汚い、などといったかなり濃いキャラクター性を持っている。
そんな彼に、これからファンレターを送ろうとしている。

ちなみに上記の公式紹介文は更新されていないため補足させてもらうと、現在彼は21歳で今年22歳になる予定である。


2.ファンレター内容を考える

「あれ?便箋は?」「内容以前の前準備は?」
この見出しを見てそう思った方もいただろう。もちろん、抜かりはない。なにせファンレター自体は数ヶ月以上前から書こうと決めていたからだ。

伏見ガクのモチーフである狐の便箋を用意したし、なんならもう一種類食べ物が描かれている便箋も用意した。とにかく前準備だけは周到だった。


しかし、肝心の内容が思い浮かばない。いや、書きたいことは本当にたくさんあるのだ。ありすぎて、絞ることができない。
「ファンレター 書き方」で何回も検索した。しかし、『感謝を伝えよう!』『具体的な活動に触れて応援メッセージを書こう!』といったものが多かった。それを読んだわたしは、感謝はもちろん伝えるし、活動に関しては多過ぎて逆にどの活動に触れればいいんだ!?とますます迷ってしまった。

はじめてのファンレターを10枚、20枚も書くのは優しさに定評のあるガクくんとはいえ、さすがに重く感じるだろう。
ガクくんは本当にファンから愛されているから、わたしが送らなくても他の人が送るだろうし、書かなくても良くないか?
というかわたしの字、めっちゃ汚いじゃん……。ファンレター書くの申し訳なくなってきた……。

そんなことを考えてしまい、書こう書こうとは思いつつも、何も書けずにいたらいつの間にか誕生日が近づいてきていた。
去年通りなら9月18日に必着しないと誕生日当日までには届かない。わたしは意を決してファンレターを書き始めた。もうどうにでもなれ、という気持ちだった。


3.ファンレターの下書きを書く

書こうと決めたはいいが、やはり内容には苦労した。ただ1ヶ月前とは違って、誕生日に送る前提で書く今回はうってつけの書き出しが用意されている。

そう、「お誕生日おめでとうございます」の一文だ。まず誕生日を祝う言葉を一通り書いた。

わたしの場合、書き出しさえ書けてしまえば筆がのる。すぐに感謝の言葉→ガクくんに出会ったきっかけ→出会ったことでわたし自身やわたしの生活がどう変わったのか、とコンボを続けた。
正直、ファンの生活とか変化とか、そこまで興味をそそるものではないと思う人もいるだろう。そんなの読む側は求めていないと書いているWeb記事も目にした。
だが、変化を書くと言葉に説得力が生まれる。同時に何に対して感謝しているのか、伝わりやすくなる。
ただ「ありがとうございます」と言うよりも「〇〇があって落ち込んでいたけど、そんな時にあなたに出会って元気をもらえました。ありがとうございます」の方がわたし個人としてはわかりやすく、かつ心がこもっていることが伝わりやすいと思った。
だからガクくんと出会ったことでわたしの身に起こった変化を記した。


それから、ガクくんの好きなところについて書いた。ここもより具体的になるように、好きなところが顕著に現れている配信の名前を挙げた。
ここでは特に、応援がガクくんの負担にならないように言葉を選んで書いた。応援しているつもりが、逆に追い詰めてしまっていては元も子もないからだ。ただ、自分の語彙力のなさに失望する結果にはなった。もう少し語彙力をつけようと反省した。

最後に締めの文と改めて「誕生日おめでとう」の言葉を書いて、今日の日付と普段ガクくんを応援している時に使っているユーザーネームを添えて、下書きは終わった。総文字数2000字近く。結局長くなったように感じたが、今更書き直してもこれ以上良い文なんて思いつかないだろう!とこのまま清書することに決めて、これから便箋に書くところだ。


4.最後にファンレターを書いてみて

清書もしていないし、郵便局に持って行ってもいないが、とりあえず関門は突破したと思って、感想を書いてみる。

まず、ファンレターを書くということはとてつもなく難しい。深く物事を考えてしまうわたしにとっては、本当に苦労の連続だった。どう書くのかもわからないし、ファンレターの内容を公にしている人の方が少ないから、参考にすることもできなかった。

だが、今までで一番推しのことを、伏見ガクのことをたくさん考えた。なぜ彼のことが好きなのか、なぜ応援したいのか、なぜ言葉にしようとしたのか。今までを振り返る良いきっかけにもなったと思う。

そして何より、どうしようもなく伏見ガクに夢中になっているのだということを、改めて感じた。
ファンレターには時間も労力もかかる。いわゆる推し事の中で、配信が通常業務だとすればファンレターや感想を送るという行為は時間外労働だ。
誤解がないように言っておくが、感想を送る=残業であり滅するべき文化であると言いたいわけでも、感想を送る行為はいらないと言いたいわけでもない。むしろ感想はプラスのものであれば貰えると本当に嬉しいものだということは、経験上わたしもよく理解している。


極端に言ってしまうと、コメントやリプライ、マシュマロといったファンレターに代わる上にファンレターほど労力を割く必要のないツールがある現状では、ファンレターを書く必要はないのだ。コメントもリプライもマシュマロも、ファンレターでいう下書きの部分だけ書けてしまえば、今すぐにでも送れる。特にコメントやリプライなどは反応をもらえれば確実に届いたことまでわかる。
考えれば考えるほど、ファンレターとコメント、リプライ、マシュマロといったツールを比較して、どちらの方がオタクにとってのリターンが多いかは明らかだ。


それでも、わたしはわざわざ伏見ガクに似合う狐の便箋を実際の店舗、ネットショップ、ハンドメイドストアまでまわって選んで買ったり、一度画面に書き起こした文字をわざわざ直筆で書こうと試みた。
何度も繰り返すが、前準備を含めて今日までに1ヶ月以上かかっている。お金も時間も労力もかけている。
そんな行為を好きでもない人に対してできるのか。

わたしは無理だ。

なぜならそんなことをどうでもいい人に進んでろやろうと思うほど聖人ではないからだ。やらなくていいことは、少しでも楽をしたい。というかやるべきことでも正直楽をしたい。そのくらい面倒臭がりでどうしようもない人間なのだ。
だからこそ、ファンレターを書き切ることができそうな現状に驚いている。わたしの熱量にも、なによりここまで伏見ガクという人物に、夢中になっているということを実感して驚いているのだ。


あくまでここで記したのはわたし個人の感想であり、人によっては疑問符が浮かぶ箇所があるだろう。
そんな人にこそ、ファンレターを書くということをしてみてほしい。得ることは確実にある。そう断言できるほど、有意義で楽しく、面白い時間だった。


最後に、わたしの推しである伏見ガクのおすすめ動画を載せておく。熱を持ってオタクがファンレターを書いた相手がどんな人(ひと……?)なのか、気になった方はぜひ見て欲しい。


おはガク!

伏見ガクのメインコンテンツ。動画は最新のもの。
一緒に朝ご飯を食べよう!というコンセプトの配信。健康になった、朝の憂鬱が軽減されたとの声が多数ある。


【生き急げ!インスタントラバー】彼女作りなんて1分ありゃあ十分なんだよ!!【にじさんじ】

シンプルに腹抱えて笑いたい方はこの動画がおすすめ。ゲーム自体の疾走感と伏見ガク自身の勢いの良さが絶妙にマッチして異様な面白さが生まれている。


【Misao: Definitive Edition】イジメの末行方不明になった操、そして操の呪いの真実とは?【にじさんじ / 伏見ガク】

名作フリーホラーゲーム、操をプレイした動画。
読み上げ、NTR(よりはBSSに近いが)脳破壊、情けない悲鳴など見どころ盛りだくさん。


【にじさんじ】祝!咎人コラボ

伏見ガクを追っていると頻繁に名前が出てくる、相方である剣持刀也とのコンビ、†咎人†のコラボ動画。
相性が良い2人だからこそ織り成せるテンポが良い会話と遠慮のない仲の良さが見どころ。


では、ファンレターの清書に宛名書きに、やることが残っているので今日はここまで。
お疲れ様でした〜。

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