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20241020秩父鉄道持田駅からJR行田駅

 FMクマガヤ87.6MHz「しゅっぱつ!すいっと探険隊」。今回は、秩父鉄道持田駅からJR高崎線行田駅までの探検です。やや食い倒れ気味でしたが、染工場や淡水魚店なども巡りました。出演は、すいっとプロジェクト代表の樽見潔、ナビゲーターはFMクマガヤの石川良太さんです。

秩父鉄道持田駅

 今回の出発地点は、秩父鉄道持田駅です。マイカーを最寄りのコインパーキングに駐めました。探検をしたのはつい先日の10月17日水曜日で、やや曇りがちですがそれほど暑くない日でした。

三八染工場
看板

 木造のレトロな持田駅をあとにして、県道128号(旧国道125号)へ出ると、三八染工場がありました。看板には、旗・のぼり・袢天・印染物一式とあります。染工場の方にお話を伺うと、創業から約100年続いているそうです。戊辰戦争の頃、歌の先生をしていた三八が江戸から忍へ移り住み、染め物を習得したとのこと。その三八の6代目を継いでいるのが瀬藤貴史(せとうたかし)さんで、現在、株式会社三八染工場の役員であり、熊谷染の埼玉県指定伝統工芸士であり、大学の准教授として教鞭を執りながら作家活動もされています。

作品の製作中
瀬藤貴史さん

 瀬藤さんが特に力を入れているのは伝統工芸を残すための活動です。伝統工芸を、実用品の生産のみならず美術品の製作に活かすことで、技術や携わる人を残すことが出来るとお考えだそうで、ご自身でも創作に取り組まれています。作品は、富岡製糸場などでの展覧会や、中にはニューヨークで展示されるものもあるのだとか。お邪魔したときには、ベニヤ板に漆を塗り布を貼り、また漆を塗り銀箔を押していくという作業をされていました。伝統工芸の世界で「瀬藤さんがいるから私も頑張ろう」という方が増えていくといいなと思いました。


国道17号熊谷バイパス

 さて、南に進路を取り歩いて行き、国道17号熊谷バイパスにかかる長い歩道橋を渡りました。この中央分離帯が広く空いている熊谷バイパスには当初から首都高速から続く高速道路の計画がありました。その実現を求める声が地域にはあります。では、その高速道路はどのルートになるのかというと、鴻巣市や上尾市など国道17号本道には中央に自動車専用道路の設置スペースがありません。実は、国道17号には新大宮バイパスと熊谷バイパスをつなぐ上尾道路というバイパスの計画があり、そちらには一般道路のほか自動車専用道路の計画が盛り込まれているのです。ですので、熊谷バイパスの高速道路については、上尾道路ができたその先の話ということになりましょうか。上尾道路は現在一般道路が新大宮バイパスから首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の桶川北本インターチェンジ付近まで供用されていますが、その先の完成時期は未定なのだそうです。

曲ⅰ Lamp「A都市の秋」

 熊谷バイパスの長い歩道橋を渡った頃、昼食をどこで取ろうか考え、グーグルマップを見ていました。近くのキッチン長崎、ホルモン大学をはじめ、あたりには飲食店が点在している様子です。点在するお店の中で気になる中華料理店があったので西へと向かって歩きます。

中華蓮華
タンメン

 中華蓮華。住宅街の、真ん中に水路のある道路に面している、街中華のお店です。メニューをみるとお手頃価格の商品が並んでいますが、中にはかにチャーハンなどもありました。私はタンメンを頂きましたが、野菜たっぷりで、スープもよい塩味、ちぢれ麺で大変美味しいものでした。スープは飲み干しました。

 このあたりは昭和41(1966)年の国鉄(現JR)高崎線行田駅の開業時あたりから開発が進んだようです。道路や家々も整然としています。歩いていると、どこからともなくキンモクセイの香りが漂ってきました。

由す美
カツカレーうどん丼

 棚田町郵便局を過ぎた頃、やはり寄っておかねばと思うお店がありました。由す美(よしすみ)さん。手打ちうどんのお店ですが、こちらには珍しいメニューがあるのです。それは「カツカレーうどん丼」。カレーうどんにとんかつとお餅が載り、どんぶりの底にはご飯が盛ってあります。びっくりメニューをつくるとか、ドカ盛りを意識したとかではなく、もともとカレーうどんと一緒にご飯を注文されるお客さんがいたりと、すでにあった組み合わせをひとつにしたらできあがったとか。もちろん私はカツカレーうどん丼を注文し、美味しく頂きました。まずカレーをくぐらせたとんかつを食べ、うどんを食べ、餅を食べ、最後にカレーに浸ったご飯を食べました。ボリュームは一般的な食事より少し多いですが、すでにタンメンが入っていても食べられましたよ。

曲ⅱ 岡本真夜「大丈夫だよ」

 さて、由す美さんを出発し、南へ向かって歩き出しました。まもなく新幹線の高架橋をくぐります、しばらくすると、「行田淡水魚」というお店がありました。メダカを養殖。販売しています。

行田淡水魚

 ご主人の小暮武さんによると、扱っているメダカはおよそ500種類、およそ2万匹。メダカを掛け合わせる「改良メダカ」にも取り組んでいるそうで、小暮さんが生み出した品種もあるそうです。ビニールハウスにたくさん並べられている水槽を拝見しましたが、中には行田錦という大きさはメダカなのに錦鯉のような艶やかなメダカもいました。

水槽がいっぱい
背びれのないメダカ

 飼育のために餌などの販売もあり、飼育方法の相談にも乗って頂けるそうですが、「みなさん手をかけすぎる」と小暮さんは話します。確かに、メダカは小川に生息しているイメージであまり手がかからない気がしますね。

 サラリーマンを辞めメダカの養殖をはじめ22年、小売りを始めて2年という小暮さんは、最近ではパソコンの修理もしているのだとか。パソコンをいじるようになったら修理ができるまでになった、と話します。私は、小暮さんは楽しんでいるなと感じました。楽しんで仕事をして、人の役に立てるとは最高じゃないですか。

ソフィーズガーデン

 その行田淡水魚の近くに、なんで今まで気が付かなかったのだろうと思うほどの素敵なカフェがありました。ソフィーズガーデン。住宅街の中の緑多きカフェです。お庭の花や草木など植栽がきれいで、花苗などを扱う園芸店でもあります。フラワーアレンジメントなどの教室も開かれています。

ケーキとコーヒーのセット

 私は、ヨーグルトケーキとホットコーヒーのセットを頂きました。ケーキには可愛らしいシャインマスカットが載っていて、スポンジはジュワッとしっとりしていて大変美味しいものでした。お店の方によると、開店したのは2011年で、名前は映画「ハウルの動く城」の登場人物ソフィーにちなんで付けたとのことでした。

 国道17号本道に出ると、埼玉県信用金庫本店があり。焼き肉店「安楽亭」のある交差点を曲がると、ゴールのJR行田駅はすぐそこです。このあたりでは、岩崎電気の工場が存在感を放ちますが、和菓子店やカフェなどもあるのです。コーヒー明日香さんはなかなか気になる存在でした。

JR行田駅

 ということで、今回の探検は行田駅で終わります。食い倒れまして、お腹がいっぱいです。今日もお聴き下さいましてありがとうございました。

曲ⅲ 林哲司「ガラスの観覧車」

放送終了後

(今日、おかけした曲)
・Lamp「A都市の秋」
・岡本真夜「大丈夫だよ」
・林哲司「ガラスの観覧車」

(樽見 潔)

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