1/897のレジェンドたち
カープ球団が結成されたのはプロ野球が2リーグに分立した1949年で、翌1950年から参戦しているので、今年が球団創設70周年。
ということで、これからシーズン通して「お約束」の記念企画が球団やメディアから、あるいは自治体とか団体とか、関係各所から目白押しとなることでしょう。
カープ球団では開幕前に、球団に在籍した全選手の名前を銅板に刻んだ「モニュメントスクエア」をズムスタロードに設置して公開するようです。
「現オーナーになってから、OBには冷たい」
そんな声を当事者から聞くこと再々でしたが、「すべての先輩への敬意を込めて」掲示するとか。
何か心境の変化でもあったのでしょうか、結構なことです。
その数897人。
その中には、一軍で1試合も出ないまま引退された選手もいるとはいえ、「カープに入団できる」ことだけでも、ある意味エリートなんですから、その全員がレジェンドでしょう。
それでも、創設70周年企画でスポットライトを浴びるのは、やはり山本浩二、衣笠祥雄、高橋慶彦、北別府学、黒田博樹、新井貴浩…、といったカープ往年のスターたち。
中でも、「このひとなくしてカープは語れない」という大レジェンドが長谷川良平。なんといっても、彼がいなければカープは消滅していたのですから。
弱小チームを背負って197勝をあげた「小さな大投手」。今年はみなさん、この名前を再々見聞きすることになることでしょう。
とはいえ、それだけの選手でありながら彼の自伝、評伝はほとんど書かれていないのですね。
僭越ながら、たぶん拙著「全身野球魂 長谷川良平」くらいでしょう。
そこで、カープ球団創設70周年を記念して、このnoteで安価に読めるようにしました。
この機会に「カープ歴代レジェンドの長兄」ともいえる彼の野球人生をなぞってみるのも一興かと。
ところで、長谷川さんはあと3勝が足りなくて200勝投手の仲間入りができませんでしたが、もしカープ歴代選手が4人少なければ「893」になっていたわけで、カープ球団の先の企画はボツになっていたかもしれませんね。(笑)