全試合無観客の可能性が?

チケット

プロ野球は先の23日の12球団代表者会議において、斉藤コミッショナーが専門家チームの提言を受けて、密集、密接を避けて新型コロナウイルスの感染リスクを低減させるための入場規制などを求めたという。

これを受けてカープ球団は「今後、販売した年間指定席やそのほかのチケットの取り扱い等について検討していく」としているが、現時点ですでに他球団に比べてハンデを負っているといえそうだ。

「安全面が考慮されなければ、観客を入れない無観客での開幕もありえる」と球団は覚悟しているようだが、ことは開幕だけでは収まらない可能性がある。

ウイルス騒動が収束しなければ、「スタンドでは観客が一定間隔を空けることも求められる」ことになるが、カープ球団が自ら認めるように、「2メートル間隔で入れるチケットの売り方ができなかった」からだ。

シーズンのチケットを一括で売ってしまっているために、いまさら「間隔を空けるために、あなたはご遠慮ください」と、勝手に入場の選別はできない。
チケットを購入しているファンは、等しく観戦する権利をすでに持っているのだ。

カープとタイガース以外の球団は、基本的に約3カ月スパンでチケットを販売している。
したがって、6月以降のチケットについては座席の間隔を確保しての販売は可能だろう。

しかし、それができないカープは、「間隔を空けての観戦」が条件になったとき、これをクリアできずに、全試合無観客試合となる可能性も出てきたと言えそうだ。
もしそうなれば、シーズンのチケットをあらかじめ売り切ってしまおうというエゴイスティックな発想が裏目にでることになる。

その損害がどれ程になるのか見当もつかないが、ファンから一括販売を批判されながら強行してきた報いが、思わぬかたちで出ることになるかもしれない。

もしそうなったら、それこそいい機会ではないか。
本気でファンファーストの、あらたなチケット販売方法を検討して欲しいものだ。


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