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バレたらヤバイ暗号歌?

紫の にほへる妹を にくくあらば 人妻ゆえに 吾恋めやも

紫の君イメージ

巻1の21 大海人皇子    

一般訳
紫草のように清楚なお前を憎いならば、人妻であるのに、どうして恋しくおもうだろう。

解 釈
これは前回の額田王の歌にたいする大海人皇子からの返答歌。

額田王の歌では、「紫野」が具体的に天智天皇をさしていた。大海人皇子は、それを踏まえて冒頭の紫を使っているはずです。つまり「紫のにほへる妹」は、天智天皇のもとに行ったお前、となる。

「にほふ」は当時、視覚的な表現でもあったようですから、「紫草のように美しいお前」。そのお前が憎いのならば、と仮定してそれを否定する。
美しいから恋ごころがおさえられないのだ、たとえお前が人妻であったとしても。つまり美しさを強調しているというわけです。

下の句の「人妻」については、いまのような男女の婚姻関係とはちがって、当時は「神妻」のことだったといいます。とすれば、ここでは「天皇に仕える身」とも解せる。
天皇に仕える身になったお前を私は恋しくおもうのだ。つまり前の歌で額田王が、あなたこそ天皇になられる方だと詠ったのを受けて、私も皇位を望んでいるのだ、暗にそう答えているのでしょう。

スピリチャル訳
天智天皇の後宮に入ってしまったことを恨んでいるならば、なんでこんなに恋しく思うだろうか。お前が天皇に仕えてから美しく魅惑的になったためだろう、私の皇位を望む気持ちもましているのだ。



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