jack.bruce 「harmony row」
クリーム解散後に発表された名盤「Songs for a Tailor」につづく2枚目のリーダーアルバム。
ジャックがたたずむ朽ちかけたビルの窓から外を覗き込む3人の少年たちが意味深だ。
これはもちろんクリームのメンバーで、その時代との決別を表現したかったのだろう。
ブルースの表情に哀愁とともに、そこはかとない安堵感がただよっていて、このアルバムを聴くときにはどうしてもこの視覚的な印象が耳に残る。
ジャズに回帰しての気やすさからか、のびやかに演奏してはいるものの、全体に日暮れの暗さが感じられるのは、宴のあとに残されような心境も働いたのだろうか。