好感度MVP
映画「フィールド・オブ・ドリームス」に感化されて手づくりした野球場、わがドリームフィールドには、映画のストーリーのように少なからぬプロ野球のOBたちがやってきた。
最初のゲストは元カープ投手の池谷公二郎、小林誠二の両氏。まだ完成前の整地もすんでいない頃、テレビで僕たちの夢をアピールしてくた。
完成して最初に来てくれたのは、やはり元カープの高橋慶彦氏。インターネットで「この夢の球場には誰に来て欲しいか?」のアンケートを取ったところ、一番票を集めたのが高橋氏だった。
こちらが勝手に「来て欲しい人」を選んだものの、来るか来ないかは本人の気持ち次第。果たしてどうかと、ダメ元で依頼してみたら、快く来場してくれた。
カープOBチームもご招待した。当時はまだ長谷川良平氏がご存命で監督をされていた。シューレス・ジョーの橋を渡って、外野フェンスのとうもろこし畑からご登場願ったのだが、長谷川さん、照れながらも喜んでましたね。
「あんた、面白いことするよのぉ」長谷川さんのあのひとことは、今でも僕がバカする時の励みになってます(笑)。
安仁屋宗八さん、達川光男さんも来てくれました。
カープ以外にも、あぶさんのモデルとなった永渕洋三さん、元中日ドラゴンズの田尾安志氏、パチン佐藤さんなんかも来てくれました。
そして、草野球甲子園大会の名誉会長だった衣笠祥雄氏。大会で3回、子供たちの野球教室にも来てくれましたから、計4回。それも毎年のことでしたから、たぶん連続来場記録です(笑)。
ドリームフィールドという野球場で、一緒に野球を遊ぶ。いわば定点観測のように彼らと触れ合うと、人間性とかキャラクターがよく見えます。
やはり「一番面白いひと」は達川さんでしたし、「気配りしてくれるひと」は安仁屋さんでしょう。
元プロ野球選手ですから当然なのですが、なかにはちょっとスカして、ぶってる方もいました。これは誰とは言いませんが、カープのOBではありません。
逆に「もっとも元プロ野球選手らしくなかった」のが衣笠さんでした。
グラウンドでシェパードと戯れていたおばさんのところに歩み寄って、「僕も大型犬を飼ってるんですよ」と、気さくに声をかけられたそうで、当のおばさんはまだあの時の感激を忘れられず、ことあるごとに持ち出してきます。
まあ、衣笠さんの人間性をここであらためて述べる必要もないでしょう。
ついでにいえば、「もっともナイス」だったのは、高橋慶彦氏です。わざわざのご来場に感謝して、こちらは奮発してバーベキューの用意をしていたのに、「ぼくは持参しましたから」と、愛妻弁当でしょうか、手作りのサンドイッチをみんなと車座になって食べてましたね。
詳しい場所を訊くこともなく、自らハンドルを握ってやって来て、ゲームが始まればどちらがホストかわからないほどのサービスぶり。何かを要求するとかもいっさいなく、本当に気さくな人物です。
ということで、衣笠さんとヨシヒコ。このおふたりがドリームフィールド来場プロ野球OB選手の好感度MVPです。
偶然でしょうか、このおふたりにはある共通点がありますね(笑)。「カープ検定」ではありませんが、答えはそれぞれがお考えください。
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