見出し画像

レトロフューチャーが好き

昔からいわゆるレトロフューチャーと呼ばれる質感が好きだったりする。イメージ的には手塚漫画の未来都市、たとえば火の鳥の未来編で映し出されるようなあの雰囲気だ。

たぶん僕のなかのいちばん男の子っぽいツボがこの辺り。奥さんはじめ周りの女性に話してもいまいちピンと来ないみたいだから、こうした雰囲気が好きというのは男性特有の傾向なんだろうと思う。

レトロフューチャーなアート

今の自宅に引っ越してから、そのレトロフューチャー好きに拍車がかかり、自室や本棚にその手の雰囲気あるものが増えていってる。考えてみればシンセとかもある意味その一環なのかもしれない。

なかでも最近ハマってるのが、この手の類の画集を集めること。前にも少し書いたモダンスペースアートの父、チェスリー・ボーンステルの画集に始まって、プラモのボックスアートや少年少女世界冒険全集の挿絵で有名な小松崎茂の画集やアメリカの古き良きパルプSF誌の表紙画集などなど。

だいたいどれも似たような傾向の絵で、分かりやすくレトロフューチャー。たとえばこんなのとか。

チェスリー・ボーンステル画 火星探査 1953年

もっと古いのだとこういうの。

フランク・R・パウル画 アメージングストーリーズ表紙 1927年

こういう絵を見てるとワクワクが止まらなくなる。黄金期SFコレクションで有名な野田昌宏さん曰く「SFは絵」だそうだけど、まさにその通り。これでテンションが上がらない男はいないはず(笑)

どっちも有名な絵だけど、下のパウルの絵とか描かれたの第二次世界大戦前だからね。凄すぎる。。

デトロイトテクノにみるレトロフューチャー

さてさて時は流れ90年代前半。

デトロイトテクノがヨーロッパに輸出されたとき、Kool KatやBuzz、R&Sなんかの欧州レーベルはわざわざオリジナルのジャケットを制作し、そこにレトロフューチャーなイラストを採用した。

アブドゥル・カディム・ハックらが描くこれらの素晴らしいジャケット・ワークが、ヨーロッパでのデトロイトテクノの普及に一役買ってることは間違いないと思う。例えばこれはアメリカ盤だけど↓みたいな絵とか。

アブドゥル・カディム・ハック画 Intergalactic Beatsジャケット 1992年

まぁこの手のイラストの雰囲気と往年のデトロイトテクノは単純に相性がとても良いしね。たとえば「火星人」が作ったこんな曲とか。。

レトロフューチャー感丸出しなアナログシンセの音色数種類の使い分けがクセになる名曲中の名曲だけど、この曲は僕がシンセを初めたきっかけの一つ。

なんでシンセ買おうと思ったかって、こういうノスタルジックでエレクトリックなアナログサウンドを自分でも奏でてみたかったんだよね。こういう音はやっぱり自分でツマミをぐりぐりしないと出ない(笑)

レトロフューチャーを感じる雑貨集め

そんなこんなで最近の僕の部屋は、すっかりレトロフューチャーかぶれなプチ要塞と化している。

CDラックの上の特に意味のないオブジェクトゾーン

↑の写真は部屋の片隅にあるディスプレイ的?スペース。左側は黎明期の東芝のラジカセの上に適当なデジタル時計を置いてるだけだけど、これが往年の特撮映画みたいにうまくハマって良い感じ。

右側はここ最近一部コミュニティで密かに人気なファミコンロボ。当時モノだから程よい黄ばみ具合がグッド。後ろに飾ってあるSun Raのアートワーク本と合わせて、全体的に良い感じにレトロフューチャーな宇宙っぽさが出てるかなと思ってる。

スターウォーズとかマーベルの宇宙モノみたいな分かりやすいアメトイとは少し違う、この独特の雰囲気が僕らしいかなと。一つ一つのアイテムは特別珍しいってほどのものではないし、それぞれファンもいると思うけど、オブジェとしてこれ全部をこういう組み合わせ方しようとはなかなか思いつかないでしょ?


というわけで今日は僕の趣味嗜好を語る上で重要な要素の一つであるレトロフューチャーについて。

少しサブカルみも感じるこの質感が今も昔も大好き。子供のころからリニアモーターカーの完成とクルマが飛ぶのをずっと待ってるんだけど、そんな時代が来るのはあいにくまだ少し先にみたいだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?