クリームソーダと純喫茶
最近の昭和レトロブームで、若い人たちに注目されてるらしいのが、レトロな純喫茶とそこで頼むカラフルなクリームソーダ。どういう経緯で純喫茶とクリームソーダが「エモい」ってことになったのかは良く分からないけど、こちとらブームなんて関係なく昔からずっと好きである。
夏の色もみえない
そもそもクリームソーダを好きになるきっかけになったのは、子どものころ妹が持ってた「ちびまる子ちゃん」のコミック巻末に収録されてた「ほのぼの劇場」の一編、「夏の色もみえない」だと思う。
この記事を書くにあたり、ちょっと調べてみたら、どうやら同世代には同じような人がそれなりにいるらしい。
この「ほのぼの劇場」は、主に本編より少し大人になったももこ(≠まる子)が主人公のエッセイ漫画で、子どもの頃は本編以上にこの「ほのぼの劇場」が好きだった。なかでもお気に入りは高校時代を描いた「夏の色もみえない」と短大時代を描いた「いつか遠いところで」。
どっちも他の作品と比べて、ももこが少し垢ぬけて書かれてて、個人的にはそこがとても好き。そんな作品中でダントツで印象的なのが「夏の色もみえない」で書かれたこの1ページだ。
クリームソーダ越しの友人の表情がとても良いし、コマ割り、他のコマでのコミカルなタッチ、セリフ、ナレーション、どこを取っても完璧。「正式なフロート類の食べ方」は今みても「そうそう、その通り」って思うしね。
地下の喫茶店で飲むクリームソーダ
クリームソーダにまつわる話をもう一つ。実は10歳の頃、少し重めの病気にかかって、大きな病院に3ヶ月くらい入院してたことがあるんだけど、お見舞に来てくれる両親によくねだっていたのが、入院してた病院の地下にあった喫茶店で飲めるクリームソーダとハンバーグが入ったホットサンドだ。
入院中の病院食なんて育ち盛りの男の子からしたら嬉しくもなんともないので、ときどき食べれるこのクリームソーダとハンバーグサンドが最高のご馳走だった。ホントは入院中の患者は喫茶店には入れなかったような気もするけど、まぁ今と違ってまだいろいろゆるい時代だったしね。
退院してからも、たまの検査で病院に行くときはやっぱりクリームソーダとハンバーグサンドだ。もう25年以上前の話だけど、あのときの気持ちは今もよく覚えてる。僕の純喫茶好きのきっかけは、間違いなくあの病院の地下に昔あった喫茶店だ。
そして今は家で飲む
そんなこんなで現在。サムネの写真は少し前に熱海のパインツリーという喫茶店に行った時のものだけど、最近は家でもクリームソーダをたまに飲んでる。
かき氷用のシロップを炭酸水で割って、そこにレディーボーデンのバニラアイスを乗せれば簡単にクリームソーダの完成。昭和レトロブームで流行りのアデリアのグラスに注いだら、なんだか気分もちょっと純喫茶風だ。
こんなにも簡単にあの味が家庭で再現できるとは思わなかったので、もっと早くに知っていなかったことがちょっと悔しいけど、まぁ今知れたからヨシとしよう。
この夏はクリームソーダをたくさん飲んでやるのだ。
というわけで今日は大好きなクリームソーダについてのお話。青いソーダ味もいいけど、やっぱり個人的には緑のメロンソーダ味かな。
ちなみに同じようなノスタルジーのくくりではインベーダーゲームみたいなゲーム機のテーブル筐体も好きなんだけど、それはまた別の話。そのうち、こっちについてもnoteに書こうと思う。
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