【自作曲】神が降りてきて仕上がっちゃった3曲目とその作り方について
つい先日、前回の初オリジナル曲から1年ぶりの2曲目が完成したばかりだけれど、元々J-6で作りかけてた素材をベースに、いろいろシンセの組み合わせを変えてみたり機能を試したりして遊んでたら、勢いでもう1曲完成してしまった。
我ながら神が降りてきたとしか思えないんだけれど、かなり良い感じの雰囲気になりそうだったので、そのままの勢いで録音することに。前回もそうだけど一発録りだから覚えてるうちに録音しないと雰囲気をパッケージすることができないからね。
せっかくだからSoundcloudにアップロードしてみたので、良かったらぜひ聴いてみて。
うまく曲ができたのはほとんど偶然みたいなものだけど、今日はこの曲の制作記(?)でも書こう。
ソリーナを活かすための機器接続構成
まずはじめにいつもの通り構成から。今回は前に買ったベリンガー版ソリーナをパッドっぽく使いたかったから、色々と構成を考えてLoFi-12のシーケンサーで鳴らしてみることにした。
なんでソリーナを使いたかったかというと、これはメインのアルペジオで使ってるJ-6(というかACBネタ元のJuno-60)との相性の話。モジュレーションとフェイザーをしっかりかけたソリーナの音ってなんとなく80年代っぽいレトロフューチャーな質感があるから、80年代生まれのJuno-60の音とよく合うんだよね。
最初は単にJ-6で3連符系のシーケンスを組めないか実験してただけなんだけど、完成したシーケンスにソリーナで適当なコードを手弾きで合わせてみたら良い感じにハマったから、ちょっと形にしてみた感じだ。
別に何も参考にしなくたってフィーリングで適当にそれっぽく出来ちゃうのは、多分子どもの頃にピアノ習ってたことと、いつもアホみたいに音楽を聴いてることが関係してるんだと思う。まぁ理論に裏打ちされてない分、再現性は全然ないんだけどね(笑)
ちなみにソリーナにシーケンスを送るのとトレードオフで、JU-06Aに対してシーケンスを送れなくなってしまったから、今回JU-06AのシーケンスはS-1のステップシーケンサーで組んでる。その代わりS-1自身はスピーカーに繋いでなくて、純粋に64ステップの1トラックMIDIシーケンサー用途としてのみ使用。JU-06Aの自前のシーケンサーは16ステップしかなくていまいちだから、おとなしく外部のシーケンサーを利用した方がなにかとはかどるんだよね。
まぁおとなしくDAWを使えばこんなことしなくてもいいし、よりシーケンスの自由度も上がるのは分かり切ってるんだけど、やっぱりハードだけで仕上げたいからさ。
作ってる途中で気づいたAIRA Compactの機能
打ち込みんでる途中で気づいたんだけど、S-1には実はサブステップという1ステップのなかを分割できる機能があって、今回はこれが役に立った。
要は1ステップ(1拍)のなかで3連符の真ん中だけを鳴らしたりすることができる機能なんだけど、今回ビートとメインのアルペジオが「タタタタタタ・・・」と3連符で進行してるから、上から別のフレーズをうまくはめるためにはこういう機能があると便利なんだよね。
もう一つ途中で気づいたのは、J-6のラストステップ(小節)は自動演奏中も自由に変えられるってこと。これも超便利。
今回、3連符のアルペジオはJ-6で16小節分のコードステップを打ち込んだものを内蔵のアルペジエーター(スタイル)でバラしてるんだけど、この機能を使えば16小節まで行く手前の4小節とか8小節とかでループさせちゃうことができるのね。
これに気づいたから、最初のうちは4小節ループで延々引っ張って、途中8小節ループ挟みつつさらに焦らして、後半で16小節フルで流すなんて構成にすることが出来た。すごく単純だけど構成に動きが出てきて良い感じだ。
ソリーナとJ-6(Juno-60)の元々の楽器の相性にこの二つの機能が合わさったとき、「あっ、これイケる!」って思ったんだよね。タイトル通り、まさに「神がおりてきた」って感じだった(笑)
具体的な録音方法の話
できることやれることが分かったから、後は自動演奏に耐えられるようなシーケンスを組んで、ミキサー経由でまとめた音をPCで一発録りするだけ。
やり方自体は前に書いた録音方法と同じだ。
やるとわかると思うけど、長くなればなるほど途中で拍のカウントが自分で分からなくなってくるから、分かりやすい目印みたいなものは設けておいた方が無難。僕の場合はTR-8で16パターン全部打ち込んで、16小節の区切りと16小節中で今どこに位置しているのかを視覚的に分かるようにしてる。16小節の区切りが分かれば、とりあえず後はなんとかなるからね。
一応細かいこと言うと、今回J-6とその配下にいるS-1とJU-06Aは手動スタートで自走させてる。最初に大マスターのTR-8をスタートをしたときは、これらを含めて全部のハードが一斉同期して動き出しちゃうんだけど、そのときはミキサー側で音量絞って音でないようにしておいて即停止→ミキサー側で音量を上げてから手動スタートって感じだ。
J-6側で全部のステップに音が入ってるから、この方法じゃないと最初の立ち上がりがうまくいかないんだよね。縦フェーダーでボリューム上げる方法だと、どうしてもフェイドインみたいになっちゃうからさ。
ちなみにこの状態でも、大マスターのTR-8から送られてくるストップ信号は受信できる状態だから、最後の演奏停止に関してはTR-8のストップボタンを押すだけでOK。
演奏スタートのボタンを手動で押してるから、タイミング大幅にミスるとずれが大きくなりすぎて最初から録音し直しになるんだけど、そこはおとなしくリトライあるのみだ。
今回は結局テイク5か6くらいで、うまく言った感じ。実はテイク2も全体的に操作うまくいったんだけど、最後のストップのタイミングをミスってしまい、全部録り直しになってしまった(笑)まぁ一発録りのつらいところではあるけど、それもまた楽しみの一つということで。
というわけで、たまたま運よく曲が出来たので、今回は僕なりの曲作りの方法を書いてみた。DAW全盛期にニーズがどれだけあるかは分からないし、他に良い方法あるのかもしれないけど、この手の情報ってあんまり見たことないから、たぶん誰かの役には立つはず。
少なくとも自分だったら始めたての頃、こういう記事を読みたかったので。
次に神が降りてくるのがいつになるかは分からないけれど、まぁまた時間を見つけて細々と曲作りをしていこう。