スイスワインの地① Valais:ヴァレー
スイスのワイン産地の中で最も広大な面積を誇るValais。
特にブドウ栽培に適した土地である特徴を持ちます。
地質学的な隆起・後退した氷河から露出する土壌・河川からの沖積堆積物の組み合わせによる多様性の強い土壌
水源はローヌ川(Genevaにあるローヌ川とは異なる模様)
景色と相まって愛飲家を飽きさせないワインの魅力
Valaisのスイスワイン
生産者さんも、ブドウ品種も多いので一概にいうのは難しいのものの
このエリアはPETIT ARVINEやHEIDAといった土着品種を楽しみたいです。また、乾燥したエリアの方がブドウの水分量が減り、品種ごとの特徴が出やすいと信じているので、このエリアのワインのニュアンスは大変好みです。
Valaisで有名なのは
Fendant(Chasselasのシノニム)とDôle(Pinot Noir×Gamey)です。
Gamaret, Diolinoir, Petit Arvine はこの地の固有品種です。
他にも、Syrahなど多くの国際品種の栽培を行っています。
2007年mバーゼル大学の研究者によって、Valaisでは紀元前800-600年の間ブドウが栽培されていたことがわかっています。
また、世界で最小のワイン畑と、スイスで最も標高の高いワイン畑は、このValaisに存在しています。
Valaisの生産地について
スイス最大のワイン産地であるValaisでは、見事な段々畑が広がります。
アルプスの中心に位置するこの谷は、
2万年前の氷河の後退によって切り開かれたワイン畑
特に乾燥した気候(年間降雨量650ミリ)
日照時間の長さ(年間2,500時間)
アルプスのフェーン風*による局所気候**
局所気候のため、標高1,000mを超えた地域でのブドウ栽培が可能
土壌は石灰岩、片麻岩***、粘板岩、沖積土****が多い
ヨーロッパの中でも標高が1,000mを超える珍しいワイン産地と呼ばれるVesperterminenは、HEIDA村としても知られています。
ValaisのAOCについて
Valaisにおいて、長らくGrand Cruの名称は州の規定がないままに使用されてきました。
ようやく2013年、ChamosonとSillonによる6年にわたる議論を経てGrand Cru
が認められたのを皮切りに、年時点でValaisには広域AOCと12のGrand Cruが存在します。
AOC Valais
AOC Grand Cru
Chamoson - Sylvaner (Johannisberg), Petite Arvine, Pinot Noir or Syrah
Conthey - Chasselas (Fendant), Savagnin Blanc, Pinot Noir or Cornalin
Fully - Petite Arvine, Ermitage (Marsanne), Gamay or Syrah
Leytron - Chasselas (Fendant), Humagne Blanc,
Humagne Rouge or CornalinSaillon - Petite Arvine, Humagne Rouge, Cornalin or Syrah
Saint-Leonard - Chasselas (Fendant) or Pinot Noir
Salgesch - Salquenen - Gamay, Pinot Noir, Cornalin or Syrah
Saviese - Chasselas (Fendant), Pinot Noir or Dôle (Pinot Noir & Gamay)
Sierre - Petite Arvine, Ermitage (Marsanne), Cornalin or Syrah
Vetroz - Amigne, Chasselas (Fendant), Pinot Noir or Gamay
Ville de Sion - Chasselas (Fendant), Ermitage (Marsanne),
Dôle (Pinot Noir & Gamay) or SyrahVisperterminen - Heida (Savagnin Blanc / Paien)