1月1日の震災に関するSNS投稿について思ったこと
みなさんあけましておめでとうございます。
と言いたいところですが元日から心配なニュースが起きました。
石川県の能登半島地方で震度7の地震が起きました。
「令和6年能登半島地震」と名付けられたようで、どうやら亡くなられた方も
いらっしゃるようです。
私はふだんSNSのX(旧Twitter)を情報収集の手段のひとつとして使うことがあるのですが、
今回この地震に関するいろんな方の投稿を見て個人的に感じたことを書きます。
※これは震災発生直後の情報に対しての意見です
タイムラインを見ると
①「石川のみなさん大丈夫ですか」と気にかけているものがあったり
②「非常時あるといいもの」「スマホのバッテリー節約術」などのお役立ち情報や
③「現地の被害者です。家の下敷きになって動けません、住所は○○です、助けてください」
という緊張感のあるものが拡散されていました。
私も他のかたと同様、自分に何かできないか、せめて心配していますよという投稿だけでもしようか
など考えましたが
「もし自分が現地で被災している身だとしたらこのタイムラインをどのように見るか」
を考えた結果「なにも投稿しない」ことにしました。
こんなふうに考えたからです。
①
いま現地の人は避難に必死なのでSNSを見るとしたら「役に立つ情報」
が欲しいからだと思います。誰に心配されて元気づけられるかはその次です。
タイムライン上で「○○に避難所がある」「ここの道は封鎖されている」
などの情報がすぐ見たいと思うのですが、そんな中いろんな人の
「大丈夫ですか」の投稿ばかりが溢れているといつまでたっても自分が今すぐ欲しい情報に
たどりつけなくなってしまうと思いました。
②
お役立ち情報は確かに役に立ちそうな内容がたくさん投稿されていました。
しかし断片的な情報のため、自分にマッチする情報に辿り着くにはタイムラインがとっ散らかっており
統制されていません。
そして「誰が発信したものか」が重要になると思います。
例えば「下敷きになっている人はすぐに障害物を退けてはいけない、毒素の溜まった血液が全身を巡っ
てしまい最悪死に至る」という情報が出るとほかの医師のかたは
「いや何を行っているんだ、すぐにどけるべきだ」
という反対意見を述べていました。おそらくどちらも場合によっては合っているのでしょうが、
これでは被災者はどちらを信じればよいのか混乱します。
国で出している投稿では大多数の方に当てはまりそうな情報が統制された内容で載っており、
おそらくは専門家と相談し、東日本大震災のような過去の経験から培ってきた情報を発信していると
思うので誰なのかもわからない発信より信憑性はあると言えます。
みなさんができることはそのような信頼できそうな発信を選びリポストして
情報が欲しい方により発見しやすくさせることではないでしょうか。
③
非常に難しいのですが、本当の事例もあるでしょうし、デマの可能性もあると思います。
これに乗じてデマの情報でインプレッション数を稼ぎたいという方もいるようです。
かといって本当の情報を「これはデマだろう」と見過ごすわけにもいかない・・・
いち早くリポストもしたいかもしれませんが、その情報の発信源を探してから判断したほうがいいと
思います
その人の過去の投稿がどんなもので、それに周りがどんな反応をしているのか、
3分もあれば大体のことは見えると思います。
これは本当のようだと判断したとしてもすでに多くの人が反応をしている場合、現地のレスキューに
何度も同じ電話がかかってしまいかえって混乱を招くことがあるようなので
(これも本当なのかもはやカオス)必要以上にリポストはしなくてよいと思いました。
それぞれの行為自体はとても素晴らしい行動のひとつだと思います。
なのでそれをディスるつもりはないのですが、個人的にはこのように思えたので
今はSNS上では何もしないということにしました。
東日本大震災では
・菓子パンばかりが送られてきて、毎日それを食べるのが本当はきついが
拒否すると送ってきた人たちに申し訳ないと思わせてしまっていた
・千羽鶴が大量に送られてきたが正直場所を取るし、かといって捨てるわけにもいかず
被災者に苦労をかけてしまっていた
という事例を耳にしたことがあります。
「受け取ってもらえないプレゼントほど悲しいものはない」とは言いますが
相手が本当に必要なものをタイミングに合わせて渡す側はよく考えなければいけないなと思います。
それは物ではない情報でも言えることだと思いました。
2023.1.2