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「ホテリエの可能性を広げるために、私たちにできること」|水星リファラル採用対談 Vol.1

水星では現在、社員の紹介によって入社に至る、リファラル採用のメンバーが増えています。そこで今回は、2024年の1月に入社されたばかりの小川さんと、彼女に水星を紹介した山野さんの2人にインタビューを実施しました。お二人はもともとキャンプ活動を企画・運営する活動団体の先輩と後輩で、初対面時は小川さんは高校生、山野さんは大学生でした。そんな学生時代から交友があるお二人が同じ会社で働くことになった経緯や、入社当時のそれぞれの思い、今後どんな人と一緒に働きたいかなど、ホテリエのキャリアについて強い思いを持っているお二人にお話をうかがいました。


プロフィール

小川なつみ
1999年生まれ。福島県いわき市出身。新卒で大手ホテル運営会社に就職し、一通りのサービスやプロジェクトマネジメントを経験。ホテルを通してライフスタイルの選択肢をつくることに魅力を感じ、2024年より水星に参画、香林居勤務。自然と音楽がないと生きていけない。

山野莉央
1993年熊本生まれ、東京育ち。大学卒業後ホテルニューオータニへ入社。Forbes Travel Guide5つ星の特別フロアにてホスピタリティを徹底的に学ぶ。2020年に参画した水星では、新規ホテルの立ち上げを通して体験設計や接遇クオリティの向上、スタッフの育成などを担当。2023年7月より現職。助産師/保育士/ホテリエの異業種チームにて奔走中。一番好きな果物は桃。




-まずは、お二人の出会いについて教えてください。

小川:山野さんに初めてお会いしたのは高校生の時です。高校生の頃に取り組んでいたキャンプ活動に、私が参加者をまとめるグループリーダーとして参加した時に、私たち高校生のグループリーダーを取りまとめられていたのが、当時大学生だった山野さんでした。前向きで明るく、私たちと同じ目線に立って一緒に考えたり、悩んだり、相手に寄り添ってくれる山野さんはキラキラしていて、私の憧れの存在でした。

山野:小川さんは出会った時から行動力があり、初対面の人とも打ち解け合うのが早かった印象でした。活動チームの育成や会議での発言、企画運営のマルチタスクなど、周囲の手本となるような存在で、数年後には企画運営のヘッドを担うまでになっていて、さすがだなと感じました。

-大学卒業後、お二人はそれぞれどのようなキャリアを歩まれたのでしょうか。

山野:大学卒業後は「ホテルニューオータニ東京」へ入社しました。現場でホスピタリティを徹底的に学び、最後には、スーパーラグジュアリーの「エグゼクティブハウス 禅」に配属されました。ニューオータニに約4年半勤めた後、2020年に水星に参画しました。

小川:私は大手リゾートホテル運営会社に就職し、そこで一通りのサービス業務を学びました。その後、アクティビティという別部署に異動し、子どもたちに喜んでもらえるようなコンテンツの企画と運営、シーズンイベントのプロジェクトマネジメントを経験しました。水星には今回のご縁があって2024年より参画し、現在は香林居に勤めています。

入社のきっかけは InstagramのDMで

-山野さんが小川さんに声をかけてくださったことをきっかけにリファラルが実現しましたが、どのような経緯だったのでしょうか。

山野:小川さんが大学卒業後、私と同じホテル業界に進んだことを知ってから、「今後も同じ会社でキャリアアップを目指すのかな?それとも他に選択肢とかあるのかな?」と、ずっと気にはなっていて。その上で、今の若いホテリエたちが何を考えているのか知りたいと思って連絡しました。というと、単に思いつきで連絡したみたいですが、小川さんだったら水星に合うなというのは以前から思っていて、思い切って声を掛けてみました。
お互いこれまでの経歴や経験もわかっていましたし、キャンプ活動の代表を小川さんが務めていて...あの活動って私も経験しているからわかるのですが、苦しいこともたくさんあって、でもそれらを乗り越えて感じることができる喜びや達成感もあって、それを経験しているバイタリティに溢れた小川さんなら水星でも活躍できるだろうと思っていました。

小川:前職では3年目で退職する人が多く、私もなんとなくは考えていたのですが、やっぱり会社って実際に入ってみないとわからないことってたくさんありますし、元々ホテル業界を志望していたわけでもなかったので、この2年で得た経験を別の業界に生かしたいと考えた時に、「自分って何ができるのかな?」といった葛藤が強くありました。とはいえ、転職活動にまでは及んでおらず、どうしようかと思っていた矢先に山野さんからのInstagramのDMがありました。「話を聞くだけでいいし、すぐ決断しなくていい。転職の選択肢のひとつにしてくれたらいい」と言ってくれて、それでとりあえず話を聞くだけ聞いてみようと思いました。

InstagramのDMでのやりとり

- 小川さんが水星に入社を決めた理由は何だったんでしょうか。


小川:決め手になったのは、水星はホテルを起点にして「作り出す」ことができる会社だと分かり、そこに魅力を感じたからです。ここなら前職での経験を活かしながら、自分のやりたいことにチャレンジできる上に、ホテルを通じて誰かに新しい選択肢を届けられると思いました。水星の「ホテルは衣食住なんでも詰め込める箱」という考え方、実際に音楽イベントや演劇などの体験をホテルを用いて作り出していることに可能性を感じています。

-元々大学時代の後輩だった小川さんがリファラル採用で入社することになって、山野さんはどのようなことを考えていましたか。

山野:小川さんが入社してから直接に顔を合わせたのは、5月にプライベートで金沢に訪れた際なのですが、既にチームに馴染んでいて、自ら率先して業務に当たっている様子が目に浮かんで嬉しかったです。
リファラル採用は紹介するのにも責任があると感じていた節もあり、紹介した身としては「じゃあ後は自力で頑張ってね」となるのもなんだかなと思っていました。ただ、今の若手ホテリエのキャリアパスというものを考えたときに、小川さんのようなホテル経験のキャリアを持つ人は水星にとって有望株であり、同時にそのような人材を埋もれさせてはいけないとも思いました。そのためには、まだ水星は発展途上の部分もあるので、小川さんのような人たちが「次はこれに挑戦したい」と思った時に、私が少しでも助けになれる、道標のようなポジションになれたらと考えていました。

-小川さんが次の転職先を検討する上で、山野さんが水星にいることはやはり大きかったのでしょうか。

小川:会社のビジョンや事業事例といった、大々的に公表されている情報は自分で調べられますし、それらに共感することもあると思うのですが、やっぱり実際に入社してみて、職場の空気感が合わなかったり、聞いていた情報と違うみたいなことは、どの会社でも起こりうると思っています。そうした意味でも山野さんがいることで感じた安心感は大きかったです。
転職に際して慎重にもなる中で、SNSを通して山野さんが水星で本当に楽しそうに働いておられて、なんなら身の回りの人たちの中で一番楽しそうに働いていると感じていました。先ほども山野さんも言っていたとおり、これまでの経験に共通する部分が多かったので、価値観も含めて、似ているところがあるんだろうなと。そんな人がいきいきと働くことができる場所って、自分にも合うだろうなと思いました。直感ではあるのですが、根拠のある直感といいますか、それが強くありました。

水星は全部自分でやる。環境として能力を発揮できる機会が増えた感覚

-小川さんは入社配属が金沢の「香林居」、山野さんが川崎の「HOTEL CAFUNE」と、職場は異なっていたと思うのですが、情報交換などはされていたのでしょうか。

小川:実はあまりしていなくて。もちろん山野さんに紹介してもらって入社したというのはあるのですが、「そこに甘えすぎないようにしよう」というのは入社前から思っていました。紹介してもらった転職先だと考えると恵まれすぎているじゃないですか。普通に転職していたらあまりない境遇だなと思っていて。だからといってそんなに深い意味はないのですが、できるだけ自分の力で慣れていきたいと思っていました。幸いそんなに大きな問題もなく過ごせているので、特別相談したり、連絡を取ったりはしていませんでしたが、時々Slackでの発信に、スタンプで反応してくれたりしているのを見て、気にかけてくれているなというのは感じていました。

山野:確かに連絡はあまり取っていませんでした。でも小川さん自身、自分のペースで物事を進められる人だということは知っていたので、大丈夫だろうとは思っており、現に小川さんの近況は「一生懸命にやっている」「助かってる」と香林居のスタッフから聞いていました。
キャンプ活動を通して、チーム作りが難しいということも小川さんは知っているだろうし、異動先で私が必死にもがいていたのが伝わっていたのか、小川さん自身、まだ慣れない環境で大変な中で、私のことをとにかく応援してくれて、それがすごく嬉しかったのをよく覚えています。

-小川さんが入社されて9ヶ月が経とうとしていますが、現在働いている香林居の職場の様子や仕事内容についてはいかがですか。

小川:新しいことを始める時って、目新しい体験が増えるので時間感覚が普通はゆっくりになるのですが、刺激が多すぎるのにもかかわらず一瞬で過ぎましたね。香林居だけにとどまらず、他の施設、事業部の方と話しても、異業種出身の方がずっと多いですし、みなさんすごい人ばかりで毎日が驚いてばかりです。
あとはプライシング業務もまさか自分が担うことになるとは思っておらず、最初はプレッシャーを感じることも多かったのですが、それもだんだん面白いかもと思えてきました。側でサポートしてくれる人たちがいることで挑戦もできるし、成長できている実感があります。
前職で3年近く働いていて物足りなかったところを、この1年弱で一気に超えてきた感じはすごくあります。以前も基本マルチタスクではありましたが、水星に入社してオペレーション業務と同時にプライシング業務も行いつつ、広報業務としてカメラマンさんの撮影補助や香盤表の作成を行うなどもして、配属先の施設だけに止まらず、会社の未来に関わる業務にも携わることができて、より知識を広く吸収できている気がします。

山野:前職の経験を活かせていると思うことはある?

小川:ホテルの現場に馴染むのは比較的早かったと思います。何を優先すべきかは感覚的にわかるかなと思っていました。前職でも自分で考えて発信して改善することは歓迎されていましたが、水星は全部自分でやるというか、環境として自分の能力を発揮できる機会が増えたという実感があります。自分の裁量で行える業務範囲が大きいことに楽しさを感じています。

ホテリエのキャリアに新しい選択肢を提案できる会社を目指したい

-あらためてにはなりますが、水星でどんな人と一緒に働きたいか教えてください。

小川:私たちはホテル業界出身ではありますが、水星全体では異業種出身の方が90%以上。そんな環境だからこそ生まれる”面白さ”があると思うので、これまでのキャリアは本当に何でもいいのではと思っています。「選択肢を作る」というビジョンや、これから成長していく会社であるというのを考えた時に、未知の状況にワクワクできたり、立ちはだかった壁を乗り越える面白さを見出せる人は楽しみながら成長できるのではないかなと思います。

山野:小川さんに大賛成で、ホテルって毎日違うことが起きる場所だと思っています。そうした時に、「どうしよう」と、ただ困惑するのではなく、例えトラブルがあったとしても「あ、ホテルらしくなってきたな」と捉えられるような、程よく楽観的に、ご機嫌にいてくれる人がいいなと思っていて。ホテルはお客様にご機嫌な気持ちをお裾分けする場所だと思うので、自分の機嫌もちゃんと自分で取れるし、嫌なことがあってもご機嫌でいられる方と一緒に働きたいですね。でも、もしご機嫌になれないことがあったとしても、ご機嫌な人の側にいて頼ればいいだけの話なので、そういう人を増やしていけたらと思います。

‐今後事業を拡大していく上で、人材の採用や育成、定着が重要になってくる反面、ホテル業界全体では人材不足や離職率などの課題もあると思います。そのような状況下で、ホテルスタッフの採用や育成についてはどのように考えられていますか。

山野:業界全体としてホテルの面白さを伝え続けるためには、ホテリエが安心して仕事に定着できるように、単純ではありますが賃金を上げていく必要があると思います。
また、これからの時代を担っていくホテリエたちを育てていくためにも、ホテルを面白いと思ってくれている若手ホテリエが幅広く活躍できるような研修プログラムを実施するなどすれば、離職に歯止めが効くのではないかと思いました。

小川:未来にワクワクできているうちに、そういうことを経験してもらうのは大事かもしれません。学生時代から観光学を勉強して、満を持してホテル業界に足を踏み入れた人でさえ、2年目ぐらいから「現場はもういいかな」といった考えになることが大いにあると感じています。せっかくホテル業界に夢見て入ってきた人たちが、現場で疲弊して離れていく中で、水星のようなホテルでの働き方もあると知ってもらえるといいなと思います

山野:ホテリエの大半は就業期間に長い短いはあれど、入社から退社まで一つのホテルに勤め上げる人が多いと思うのですが、例えば、立ち上げ業務を数多く経験した人や、個人でも特技を活かして活躍できるホテルが遠くない未来に増える現象が起きないかなという期待はあります。水星のマネージャーは業界一と言われるような人材をどんどん育てられる仕組みを作りたい、ホテリエの可能性を広げたいと思っています。

編集後記

学生時代に同じコミュニティに属し、お互いの性格や価値観まで想像できてしまう小川さんと山野さん。学生時代の先輩と後輩というよりは、隣りに立ち、同じ目的地を目指す旅の仲間のような関係性が終始穏やかな対談でありながらも、びしびしと伝わってきました。ここまでホテリエの未来像に、喜憂のどちらの思いも大切にして語れる人はそういないのではないでしょうか。

ホテルが好きで、自分らしく働きたい。ホテルの魅力をもっと世間に伝えたい。ホテル業界を盛り上げたい。そんなバイブスを持った人たちが水星には集まっています。
転職を考えながらホテルで働くことを諦めたくないホテリエがいるのであれば、ぜひ一度、この扉を叩いてほしい、そう強く思います。


福田大樹(インタビュー及び執筆)
1998年生まれ。香川県出身。大学在学中に2ヶ月間のインターンを経て新卒入社。入社1年目に神奈川県湯河原町のThe Ryokan Tokyo Yugawara(現在は別企業が運営)から石川県金沢市の香林居へ異動。ホテルスタッフとして現場に立ちながら、趣味が高じたライティングを活かしてSNS投稿を始めとする広報周りを担当している。

株式会社水星が運営するホテル HOTEL SHE,OSAKA/KYOTO、香林居では、事業拡大にともない、未来のホテル運営やブランドづくりを支えるホテリエを募集しています。
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