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HOTEL KUMOIが峡谷のリトリートに生まれ変わる話。(体験していただける方を募集します)

みなさん、こんにちは。龍崎です。私はいま、層雲峡にあるHOTEL KUMOIヘ来ています。先月のマガジンでご紹介をしたこのホテルのリブランディングについて考えるためです。リブランディングに至った経緯については、前回のnoteに書いておりますので、合わせてご覧いただけると嬉しいです。


雲の中のリトリートができるまで

北海道はすでに秋めいてきました。少し暑い日が続くと思っていたところ、週末からすでに最高気温は20度を下回り、夜は一桁。すでに館内では暖房をつける日もあります。そのぶん晴れた日には星がとても綺麗に見えたり、鹿がたくさん遊びにきたりして、この場所独特の心地よさを感じています。

北海道の深い森の奥、層雲峡温泉にあるHOTEL KUMOI。朝、カーテンを開けると窓の外には深い霧が立ち込め、薄墨色の空に岩肌と緑が入り混じった峡谷が顔を覗かせます。私が住む京都からは飛行機と電車、バスを乗り継いで丸一日かかる日本の秘境(東京からだともう少し近いです)。何もない、というのか、原始の森とともに暮らす生活がある、というのかはその人の気分と感受性次第。

まるで中国の水墨画の中の、仙人が住んでそうな峡谷、をイメージしていただければ、それがそのままの層雲峡の姿です。大雪山の麓にひっそりと佇む温泉街。国立公園と温泉を同時に楽しめる場所は日本でも数少ないと言います。

今までHOTEL KUMOIは"Chill&Nightout"がコンセプトの温泉旅館として北海道を旅する方々のために営業してきていたのですが、私たちがご提案するこの地・このホテルでの暮らしをもっと研ぎ澄ませていくべき時がきたと感じ、ホテルのリブランディングを行なっていくことに決めました。

理由としてはいくつかあり、前回のクモイリブランディングの記事に詳しいのですが、まずひとつとしては今まで繁忙期に合わせてサービスや体験の設計をせざるを得なかったのですが(層雲峡の繁忙期はたくさんの人が一気に押し寄せとても忙しいのです)、そのことで本来お客様に体験していただきたい、自然の中で心と身体を整える体験ができていないことにもどかしさを感じていたということ。また、コロナの影響もあってお客様の入りが落ち着いている中で、たくさんの方々に広く浅く呼びかけておいでいただくのではなく、わざわざ遠い道のりを時間をかけて来て下さった方ひとりひとりのために、パーソナライズされた体験をご提案したいという思いを持っていたからというところが大きいです。

厭世感のある峡谷に雲隠れし、心・身体、内・外のあらゆる方面からお客様が必要としているものをご提供するような宿に育てていきます。


峡谷での過ごし方とその心得

新しいHOTEL KUMOIでは4泊5日の宿泊のみにしていきたいと思っています。少し長いと思われるかもしれませんが、リトリートですから、ぜひたまのお休みをとったり、職場でなくてもできるお仕事や、いつか読みたいと思っていた本を持っておいでいただけると幸いです。

チェックインしていただき、北海道の森の香りに包まれた空間で、スタッフがおひとりおひとりの体調や体質、気分、嗜好、悩みなどをヒアリングし、お客様に合わせた宿泊体験を提案させていただきます。

身体の調子に応じて温泉の入り方や回数などもご提案いたします。さらに、整体やヨガ、フィットネス、よもぎ蒸しなどのメニューや、コーチングに絵画療法など心のモヤモヤを整えるアクティビティもご用意しております。

早寝早起きできるようになりたい、運動習慣をつけたい、睡眠の質が低い、集中して作業ができるようになりたい、、、といったご希望に合わせて、起床や就寝のサポートや、セルフケアなどもトータルでお手伝いいたします。

また、毎日、日替わりでHOTEL KUMOIでの体験をよりお楽しみいただけるようなワークショップも開催いたします。森からハーブを収穫してハーバルミストを蒸留したり、大雪山の雪解け水でコーヒードリップしたりといった、自然と共に生きる暮らしをご体験いただけます。

もちろん、今までとはおもてなしの方向性や目指すものが大きく変化しているので、初めのうちはまだ荒削りかもしれませんが、水煙に包まれた山奥で現世から離れてお過ごしいただく時間はかけがえのないものになると思います。


10月に体験いただける方を募集します

本格的なリブランディングは来年の4月以降を予定していますが、今年の10月後半に、少数ですが一般の方々にもお越しいただき、実際に新しいHOTEL KUMOIの宿泊をご体験をしていただこうと思っています。

先ほども少し触れました通り、初めての試みになりますので、私たちもつきっきりでハラハラしながらのおもてなしになってしまうかと思います。ただ、海外旅行も難しいこのご時世で、日頃の生活を離れ、北海道の森の中の温泉郷で、心が生き返るような時間をお過ごしいただけるかと思います。

何も考えなくても楽しめるような、様々なメニューやアクティビティをご用意しておりますが、全てのアクティビティをこなしていただく必要はありません。一番はこの何もない辺境にて、自由に時間を過ごしていただけたら嬉しいです。

冒頭の写真は「HOTEL KUMOI」の前に広がる山の写真です。いつもとは違う空気の中で、普段はできない体験に少しでも触れることで、これからの生活のための新しいヒントが見つかることを願っています。

もし、プランに興味を持っていただける方がいらっしゃれば、本日からモニター募集の抽選予約を受け付けていますので、ぜひ応募をお願いいたします(※希望者が多数の場合は抽選になりますことご了承ください)。ここに、少し詳細な資料と応募フォームを書いておきます。

HOTEL KUMOIリニューアルコンセプト案

HOTEL KUMOIリニューアルコンセプト案 (2)


・宿泊期間:10/26(月)〜30(金)の4泊5日(※基本的には長期滞在を目的にしておりますが、これより短い滞在になる場合も調整が可能ですので、その旨応募フォームにお書きください!)
・参加予定数:応募による抽選(1組最大2名様・合計10名様まで)
・宿泊料金:4泊5日で1名様あたり税別5万円(※事前のお振込を予定 / 通常価格:税別10万円 / GoToキャンペーン適用済み価格 / 現地までの往復交通費は別途自費となります)
・ご依頼したいこと:基本的には自由にごゆっくりと滞在いただれば幸いです。最終日に簡単なアンケートにてご感想をお聞かせ願います。
※滞在中はさまざまなアクティビティをご用意いたしますが、参加は基本自由です。自室で仕事をしていただいたり、外へ出かけていただいても構いません。
※トライアル期間のため、一部アクティビティの内容などが本プランとは変更になることがございます。予めご了承いただけると幸いです。
※空港や駅から距離のある、静かな温泉街にあります。周辺にコンビニはありますが、基本的に不便なことも多々ございます。それも体験の一部だとご理解頂けますと幸いです。



さて、ここからは『ホテル経営企画室』のマガジン読者のために、今回のリトリートづくりの舞台裏についてお話しさせていただきます。

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¥ 980

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