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内なる道案内 チャネリングの世界
精神世界には「チャネリング系」と呼ばれる特殊なカテゴリーが存在しています。
チャネリングを行う人(チャネラー)とは、神や天使、あるいは高次の精霊などと直接会話し、彼らの言葉を世間に広く伝える役目を負った特殊能力を持った人のことを指し、昔は「預言者」と呼ばれていました。「未来を予知する人(予言者)」ではなく「神の言葉を預(あず)かる人」ですね。
邪馬台国の女王だった卑弥呼も恐らくはこのタイプの女性だったんでしょうし、地球規模の大洪水を事前に察知して箱舟を作ったノアや、神から「十戒」を授かったユダヤ人指導者のモーゼも間違いなく「これ」に該当するでしょう。
近現代では『神との対話』という本が世界的ベストセラーになったニール・ドナルド・ウォルシュや、『引き寄せの法則・エイブラハムとの対話』で有名なヒックス夫妻がこの範疇に分類される能力者だと思います。
他にも『奇跡のコース』という世界的名著で知られるヘレン・シャックマンや、「20世紀最大の預言者」と称されるエドガー・ケイシーもチャネリング系の偉人でした。
近代の預言者たちに共通する特徴としては、「精神世界の知識を全く持っていない素人だったのに、ある日突然、過去に一度も習ったことのない深遠な哲学思想をペラペラと語り始めた」という点にあります。
ただ・・・、私はこの手の「預言者系の人たち」をとても胡散臭く感じていて、なるべく関わらないように心理的な距離を取っていたんです。その代わり、長年の修行を通して悟りの境地に達した「ブッダ」や「ヴィヴェーカーナンダ」のような「実践系の聖者」のほうを高く評価していたんですね。
だって「これが神様からのお告げですよ」と一方的に宗教的な価値観を押し付けられるよりも、「これは私自身の経験ですから絶対に間違いありません」と解説してもらったほうが信用度が高いですよね(笑)?
ブッダが語っていたのはすべて「彼自身の修行中の実体験」であって、「私が修行している時、こういう方法を試したらうまく行きましたので、あなたもぜひ同じ方法を試してみてくださいね。きっとうまく行きますよ。」という説得力のある論法だったのです。タイやカンボジアは今でも「出家至上主義」ですが、それは「ブッダの修行体験をそのまま真似をすること」によって自分たちも同じような悟りに到達したいと願っているからなんですね。
それに比べると、何の修行もしていない、どこの馬の骨とも分からないような素人に「私は突然、神様の声が聞こえるようになりましたので、どうか皆さん耳を傾けてください」と言われても、それを信用しろというほうが無理というものです。
実際、世界の歴史を調べて見ると「預言者」と呼ばれる人々は、既存の宗教を守ろうとする保守系住民から激しい迫害を受けていたことが分かります。
あの世界最大のスーパースター、イエス・キリストでさえ、生まれ故郷のナザレでは誰にも信用してもらえず、弟子をリクルートするためにわざわざ別の町に移住することを余儀なくされるほどでした。まぁ、周りの大人たちはみんな「お前、大工のヨセフさんのところの息子だろ?」という感じでイエスのことを子供の頃から知っていますから、そんな見知った相手にいきなり「私は預言者になったから、話を聞きなさい」と宣言されたところで冷めた目で見てしまうのは仕方のないことでした。
でも、預言者(チャネラー)たちの言説をまとめた本を丁寧に読んでみると、内容的には「ブッダの説法」と細部に至るまで極めて「酷似」していることが分かったのです。酷似どころか「全く同じ」と言っていいほど多くの共通項があるんですね。
ご存じかもしれませんが、実は世界第二位の信者数(19億人)を誇るイスラム教の聖典である「コーラン」の内容は、すべて開祖のチャネリングによって書かれた文章なんです。
正確に言うと「ムハンマド」という40歳の男性の前に、ある日突然「大天使ガブリエル(アラビア語ではジブリール)」が現れ、崇高なる「真理の言葉」を切々と語り始めました。突然の出来事に驚いたムハンマドは家に逃げ帰って布団をかぶり、一晩中震えていたそうです。心配して様子を見に来た妻に事情を話すと「あなた・・・それは何か重大な意味があることかもしれないわ。このまま放置していてはダメよ。」と説得され、しぶしぶ知人の修道士(キリスト教徒)に一部始終を相談することになったのです。
すると、その修道士は「天の声」が聞こえることは決して珍しいことではなく、ノアやモーゼ、イエスも同じような体験をしている。ひょっとすると、あなたも神に選ばれたのかもしれない・・・という驚くべき推測を語ったのです。ちなみにガブリエルは、聖母マリアが妊娠した時に「もうすぐあなたのもとに、神の子が生まれますよ」と伝えに来たことで知られる大天使です。レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」という絵画の中にも描かれていますね。
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