【ろるざっき】ダメージ計算についての覚書
LoLのダメージ計算についていちいち調べるのが面倒なので、自力で見つけられる分の情報を一回まとめておくことにした。
(最終更新:2024/02/12)
1. 基本ステータス関連
①攻撃力(Attack Damage/AD)
そのチャンプが与える物理ダメージを規定する。
全チャンプに基本攻撃力が設定されており、そこから装備などによって増加していく。
②魔力(Ability Power/AP)
そのチャンプが与える魔法ダメージを規定する。
基本魔力という概念はおそらく存在せず、装備やシャードなどによる増加が全くない場合の魔力は0である。
そのため、この値は装備などの外部要因によって初めて増加していくことになる。
③物理防御(Armor/AR)、魔法防御(Magic Resistance/MR)
それぞれ、物理ダメージと魔法ダメージ(後述)を軽減する。
全チャンプに基本ステータスとして存在しており、そこから装備などで増加していく。
④装備
武器や防具などがあり、ダメージに関連するステータスなどがこれによって増加していく。
⑤アダプティブフォース
シャードやルーンの効果などで取得できる。
ビルドによって自動で攻撃力か魔力を増加させるらしい。
アダプティブフォース+9では、攻撃力の場合は+5.4、魔力の場合は+9されるようになっている。どうしてそうするかはわかるがわかりにくすぎる。
トレモで軽く調べたところ、モルデカイザーは何も装備していない状態ですでにAP+9されていたが、ウディアは素の状態やドランシールド装備だとAD+5.4、ドランリング装備だとAP+9という違いがあった。
ビルドだけでなく、チャンプごとに細かく設定されているのかもしれない。知らんけど。
2. ダメージの種類
①物理ダメージ(Physical Damage)
ADによってスケールし、対象の物理防御によって軽減される。
通常攻撃(AA)のダメージは全チャンプAD参照である。
そのため、対象の物理防御が0でその他の追加ダメージがなければ攻撃力の値がそのままダメージとなる。
ただしAPチャンプなどでは、APでスケールするようにパッシブの効果で追加魔法ダメージを与えたり、ダメージの一部が魔法ダメージに変換されるようになっている。コーキなど、パッシブによってダメージのほとんどが魔法ダメージになっているチャンプも存在する。(リワークにより変更。)
このほか、主にADチャンプのスキルにも物理ダメージのものが多数存在する。
②魔法ダメージ(Magic Damage)
APによってスケールし、対象の魔法防御によって軽減される。
主にAPチャンプのスキルに魔法ダメージのものが多数存在する。
余談だが、物理ダメージと魔法ダメージをそれぞれAD、APと呼んでいる文献も散見されて非常にややこしい。いちいち面倒なのはわかるし実際意味は伝わるのだが、一応ADダメージやAPダメージと呼ぶのがきっと適切なのだろうと思う。
③確定ダメージ(TrueDM)
一部のスキルに設定されている特殊なダメージ。対象のAR、MRを無視してダメージを与える効果を持つ。シールドは無視することができない。
AR、MRのみでなく、どうやら後述する「受けるダメージが増加する」「受けるダメージを低減する」状態の影響も一部無視するらしい。
(セレスティアルオポジション、プレスアタックの効果を無視して同じダメージを与えることで検証)
そのため、受けるダメージが増加していてMRが0の相手には、アーリQの戻りより行きの方がダメージが大きいという愉快な現象が起きたりする。適用されるもの適用されないものがあるみたいだが、個別での検証は面倒なので割愛。
確定ダメージスキルによってAD参照、AP参照のいずれも存在するので、一応確定物理ダメージ、確定魔法ダメージに分類できる。
しかし、結局前述した要素でほぼ増減しない以上分類する意味があまりないので、まとめて確定ダメージと呼ばれているのだと思う。
④生ダメージ(RawDM)
AR、MR、シールドをすべて無視する。ごく一部の確殺系スキル(パイクR、アーゴットR)に設定されているステータスで、基本的に喰らうと死ぬので知る意味は多分ない。
3. ダメージ係数
①ダメージ係数の計算式
前項で述べたように、物理ダメージと魔法ダメージはそれぞれAR、MRによって軽減される。この軽減割合を決めるのがダメージ係数である。
ダメージ係数は、ARおよびMRをもとに以下の計算式で算出される。
物理ダメージ、魔法ダメージともに計算式は同じで、AR/MRが0の場合に1、そこから増加すると0に収束し、負に減少すると2に収束する計算式となっている。
グラフにしてみると下のようになる。
同じ増減値なら、ARやMRが0に近いほどダメージへの影響が大きいことになる。後述する脅威ビルドなどに対してAR、MRを積む意味に通じる。
②AR/MRに干渉するステータス
前述したように、AR/MRが高くなったチャンプは被ダメージを大きく軽減してしまうため、ダメージを通すことが困難になる。
これに対する対抗手段として、LoLでは相手のAR/MRに干渉するステータスが存在する。
この項目に関してはJPwikiの説明がかなりしっかりしていたので、だいたいこれを読めばええという前提にして、追記でまとめていく。
ただし、該当装備やスキルなどは全く更新されていないのでそちらは役に立たない。
要約すると
1) 物理防御減少(Armor reduction)(定数)
2) 物理防御減少(Armor reduction)(割合)
3) 物理防御貫通(Armor penetration)(割合)
4) 脅威(Lethality)(定数)
1) 魔法防御減少(Magic resistance reduction)(定数)
2) 魔法防御減少(Magic resistance reduction)(割合)
3) 魔法防御貫通(Magic penetration)(割合)
4) 魔法防御貫通(Magic penetration)(定数)
AR、MRに対する補正はそれぞれ上記の順番で行われるというものである。
そしてシーズン14での特筆すべき変更点として
「脅威による物理防御貫通が1ポイントあたり0.6~1(Lvスケール)→一律1に変更」
がある。
つまり、シーズン14.2現在では、脅威と魔法防御貫通(定数)の計算式は同じと考えてよいことになる。じゃあMagic Lethalityに名前変えない?
4. その他のダメージ補正
①AD/APスケーリング
wikiであえて取りただされて説明されてないが、多くのスキルのダメージにはAD/APによるスケーリングが設けられている。
すなわち、(基本DM)+(〇〇%増加AD)などという具合である。
前述したように、APチャンプの通常攻撃にもこのシステムが組み込まれており、これによりAPでスケーリングしていく。
②増加ダメージ/追加ダメージ/減少ダメージ
(Increasing damage dealt/Flat damage bonus/Decreasing damage dealt)
物理ダメージや魔法ダメージが条件により増減する。複数スタックする。
JPwikiでは増減ダメージが割合であるものは増加/減少ダメージと呼ばれ、定数を含むものは追加ダメージと呼ばれているように思う。
ENwikiでは上記の呼び分けがあるが、正直分け方がよくわからない。理解する意味もあまりないと思う。
ex)モルデカイザーQ(対象が1体の時に増加ダメージ)、ドランシールド(対象がミニオンの時に追加ダメージ)
③被ダメージ増加/低減
(Increasing/Decreasing damage received/Flat damage reduction)
受けるダメージが増減する状態。JPwikiでは「受けるDMが増加する/低減する」と記載されている。
ENwikiでは定数ダメージ低減のみがFlat damage reductionとして区別されており、この中にさらにAR/MR計算前に適用するもの、計算後に適用するものがある。当然だが後者のほうが強い。
このように付加要素が存在するが、日本語での呼び方と効果表記はごちゃまぜである。いい加減にしてほしい。
ex)プレスアタック(AA3回ヒット後)(リワークで効果変更)、アリスターR、ボーンアーマー
④ダメージ上限(Capped damage)
割合ダメージスキルなどがHealthの高い相手に過剰なダメージを出さないよう、ダメージ上限を設けられていることがある。
ダメージ上限はAR/MRのダメージ計算前に計算されるため、AR、MR低下した相手にはダメージ上限より大きいダメージを与えることがある。
基本的に対ミニオンや中立モンスターに設定されるものらしいので、jgクリープぐらいでしか気にしないものなのかもしれない。
ex)ケインQ
⑤シールド(Shield)
ヘルスに優先してダメージを吸収してくれる。基本的に白色のゲージで表示されるが、物理ダメージ、魔法ダメージのみを吸収するものはそれぞれオレンジ色、紫色で表示される。
複数スタックし、その場合は先に効果が切れるシールドから優先して消費される。ただし、カミールのパッシブとモルガナEによるシールドは例外的に他のシールドより優先されるらしい。ソースはENwiki。
レネクトン強化Wのように、シールドを破壊しながらヘルスに直接ダメージを加えるスキルも存在する。
5. ダメージ計算順序
推測な上に事例が多いので例外も存在しそうだが、大まかに分類すると
元ダメージの決定
ダメージ係数の計算
計算後の補正
シールドの適用
上記の4ステップで捉えられるはずである。順々に見ていく。
①元ダメージの決定
1)攻撃力/魔力、スキルLvなどからダメージを算出
2)増加DM、追加DM、減少DMの算出
3)被ダメージ増加/低減のうちダメージ係数計算前に適用されるものの適用
以上を行っていくことになる。
プラクティスで例を作って計算してみることにする。
被DM低減検証のために装備をもたせるとARも上がってしまうため、次項の内容ではあるがダメージ係数の計算も行う。
例)モルデカイザーLv1(アダプティブフォース+9、ドランリング、クリセプ装備)(=AD61、AP102)
・AA→裸ダミー
61物理DM+40魔法DM(102×0.4=40.8)
・AA→ダミー+グレイシャルバックラー(AR20)
50物理DM(61×100/120)+40魔法DM(同上)
・AA→ダミー+プレートスチールキャップ(AR20、通常攻撃DM12%低減)
44物理DM(61×100/120×0.88)+40魔法DM(同上)
小数ダメージの扱いは知らないが、とりあえずいずれも計算は合うので問題なさそうである。
プレートスチールキャップのダメージ軽減はパッシブでなく素のADダメージにのみかかっているらしい。
②ダメージ係数の計算
元ダメージが求まったら、第3章で説明したようにダメージ係数を計算して適用する。この計算の中で、ARおよびMRに干渉する物理防御貫通などの計算も行うことになる。
wikiに書いてある計算順序が今でも正しいのかどうかを軽く検証しておくことにする。
例)カーサスLv11 AP218揃え
・Q→裸ダミー
403魔法DM
・Q→MR100ダミー(貫通なし装備)
201魔法DM(403×100/200=201)
・Q→MR100ダミー(ヴォイドスタッフ+シャドウフレイム)
272魔法DM(100×0.6-12=48 403×100/148=272)
・Q→MR100ダミー(ヴォイドスタッフ+シャドウフレイム)+カーサスW付与
303魔法DM(100×0.75×0.6-12=33 403×100/133=303)
プラクティスでの検証で一旦誤差は全く出なかったので、今でもこの計算式で特に問題ないらしい。
③計算後の補正
ダメージ係数計算後にかかる補正は多くなく、ENwikiいわく
・ボーンアーマー
・ワーデンメイル、フローズンハート(岩より固くパッシブ)
上記の効果のみとされている。
厳密にはその他にもあるのかもしれないが、加減補正でなければ順序の影響はたいしてないと思うので、とりあえずないものとしていいと思われる。
④シールドの適用
シールドがある場合、求まったダメージをヘルスに適用する前にシールドが吸収してくれることになる。
シールド量を超えるダメージを受けていた場合は、当然残ったダメージ分ヘルスが削られる。
見つかる情報をまとめて検証するだけでそれなりに量が多くなってしまったのでいったんこれぐらいにしておく。
何か間違っていたら教えてください。直します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?