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「4台ピアノ物語」~ベートーヴェン交響曲第7番第1楽章~

<2020年師走@ウィーン>
タクちゃん「リョウマちゃんとシンちゃんと4人で何か大きなことしたいね」
アルオ「したいね~」
タクちゃん「4台ピアノがいいなぁ。アルオ、編曲してくれる?」
アルオ「いいよ~」
タクちゃん「ノダメが大好きだからね、ベト7がいいんだけど書ける?」
アルオ「書けるよ~」

タクちゃん(アルオ、本当に大丈夫かなぁ。でもベト7だったら全然編曲が出来てなくても形になるよね。なんとかなるよね)

<2021年4月>
アルオ「タクちゃん、出来たよ!」
タクちゃん「うわっ、すぅごーーい!どうしてこんな才能を隠してたの?」
アルオ「隠してない・・・よ?」
タクちゃん「パート担当はどうする?」
アルオ「タクちゃんをファーストにするって決めて編曲したよ」
タクちゃん「じゃあリョウマちゃんに4番で低音支えて貰おうか」
アルオ「シンちゃんと僕で中を埋めるよ。リョウマちゃんが日本から戻ってきたら4人で合わせようね」
タクちゃん「ピアノが4台あるスタジオが見つからないんだよ。キーボードでもなんでもいんだけどなぁ」
アルオ「探してみるよ!」
・・・
アルオ「タクちゃん!3台ある部屋が見つかったよ!グランドピアノが2台と電子ピアノが1台あったよ!せめて3台で合わせようよ」
タクちゃん「ありがと~!リョウマちゃんとシンちゃんにも場所を連絡しておくね」

<2021年5月初旬>
リョウマちゃん・シンちゃん「アルオ、遅いなぁ」
タクちゃん「もしもし?アルオ?今どこにいるの?」
アルオ「もう着いてるよ?」
タクちゃん「え?カイザー通りじゃないの?ミュール通りの方なの?」
リョウマちゃん「ミュール通りって歩いたら25分くらい掛かるよ」
タクちゃん「チャリで来た!」
シンちゃん「電動バイクで来た!」
リョウマちゃん「レンタサイクル カリテクル…」
・・・
アルオ「コッチだよ、おいで~」
タクちゃん「・・・チョットマテ、チョットマテ…ピアノ2台しかないって、アルオ、ど~ゆ~こと?」
アルオ「写真ではこの机が電子ピアノに見えたんだよぉ(涙)」
シンちゃん「大丈夫だよ、2台で二人ずつ順番に合わせよう」
リョウマちゃん「1日しか合わせできなかったけど、本番楽しみだね」

<2021年5月中旬>

【完】

そして1年半の時を経て第2章が始まりました




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