絵解き東遊記(8)
■絵解き東遊記 その20 八仙、東海を渡る
海辺に着くと、呂洞賓が、せっかくだから雲に乗って行くのではなく、各々の神通力を使って海を渡ろうと言いだし、みなも賛成する。
李鉄拐は鉄の杖を水に投げて、その上に飛び乗る。鐘離権は払子、張果老は紙のロバ、呂洞賓は瓢箪、韓湘子は花かご、何仙姑は竹ざる、曹国舅は犀帯(サイの角の飾りのある革帯)、藍采和は玉板。
藍采和が玉板の上に立って海を渡っていると、その白い光が龍王の住む竜宮にまで届いた。
龍王の太子は、この玉板がうらやましくなり、兵士に藍采和を襲わせ、玉板を奪い、藍采和を竜宮に監禁してしまう。
藍采和がいなくなったことに気づいた皆は、龍王のせいだろう、言い出した呂洞賓が探してくるべきだ、とする。
藍采和が見つからないため、呂洞賓は海を焼いてしまうぞとののしる。すると龍王の太子が現れ、その言葉をとがめる。売り言葉に買い言葉で剣を交え、呂洞賓は火葫蘆を海中に放り投げる。すると幾万もの火葫蘆となり、海は焼かれ、海水が沸き立つ。
龍王は藍采和を帰した。
だが、玉板は返してくれない。藍采和の話を聞いて、仙人たちは怒りだす。再戦して玉板を取り返そうと、呂洞賓と何仙姑が向かう。激しく戦い、呂洞賓は龍王の太子を倒し、さらに、その弟の左腕も斬り落とす。
子どもたちを傷つけられた龍王は怒り、大軍で攻め寄せる。八仙は、もと漢の大将であった鐘離権の作戦に従い、準備を整える。
激しい戦いの末、龍王は敗退、李鉄拐と呂洞賓が瓢箪から火を出して海を焼き、鐘離権、何仙姑も手伝って海の水を干しあげて、東海を空き地に変えてしまう。
■絵解き東遊記 その21 八仙、東海に泰山を投げ込む
龍王は逃げて南海に行き、南海龍王に相談、西海と北海の龍王とも力を合わせ、八仙を水に沈めてしまおうということになる。
八仙は、海を焼いた後、竜宮のあちこちをまわり、藍采和が奪われた玉板を取りもどす。
翌早朝、四方から海水が押し寄せ、行き場をなくす。
そのとき、ただ曹国舅だけは、水に溺れず、進めば水が開け、止まれば水が止まった。これは、腰の宝帯が水犀のものだったからであった。この犀帯で水を分けて、八仙は脱出する。
八仙が溺れ死んでしまっただろうと、龍王たちは兵を引く。
龍王たちが宴会をしているところに、八仙は泰山を投げ込んで、海を陸地に変え、龍華会に向かう。
龍王たちは、命からがら逃げたものの、兵士も竜宮も失ってしまい、怒って、天帝に上奏し、八仙を討伐してもらうことにする。