排水処理とは、
排水処理という言葉はわかるでしょうが、どのようにして排水処理は行われるのかについては、ほとんどの人々は知らないことでしょう。
そんな排水処理のコンサルタントを私はしています。その排水処理のうちの「維持管理」が私の専門とするところてす。
経験と勘
この道34年になります。
私がこの排水処理の世界に足を踏み入れたのは、26歳の時ですが、排水処理現場はほとんど変わっていません。何が変わらないかというと、いまでも「経験と勘」が仕事を遂行する上で重要だと考えられている点です。
さすがに、最近は「これではいけない。」と考える方々も出てきましたが、今も現場で排水処理の維持管理の実務に携わっている方々は「この排水処理の維持管理は自分しかできない。」と多くがそう思っているし、事実そう言っている人は多い。
なんで、そういうことになっているのかといえば、「会社がそうしてきた。」もっというと、わからない設備だから会社は放っておいた。
誰かに任せてきた。
ということになるでしょうか。
これらベテラン担当者が退職する年代に入ってきました。私の先輩にあたるような方々はすでに定年を迎えておられますが、昨今の人手不足もあって多くの方が、そのまま排水処理維持管理担当として定年延長して多くは現場におられます。いつまでも延長するわけにもいきませんが、後を任せる人がいません。
モノづくりの現場に今の若者は入ってきません。
もっと言えば、田舎の食品加工工場にはです。
そのモノづくり現場の製造では無く、工場の隅っこにある排水処理現場には、余計に人は割けないというのが今の現状です。
そう、排水処理現場は危機的な状況を迎えているのです。
この記事もシリーズとして書いてまいります。多くの方が排水処理から遠いところで生きておられますが、水環境の保全には排水処理は必須の設備です。できるだけ分かりやすく、専門的な言葉を使わずに書き続けていこうと考えています。