短小説?

最後の晩餐だ。
ハンバーガーを口に頬張る。
最後に味わうのがこれかと思うと憂鬱だが、それは今世に置いておく。
晩餐を味わいながら、次はどんな人生を歩もうかと次の人生設計を立てる。
それを終えたら、駅で睡眠薬を過剰摂取して来世への特急に乗ろう。
もうすぐでこの世からいなくなるのかと思うと少し寂しいが。
窓から外を見ると少女と中年男性が腕を組み歩く。
あぁ、そういうのまだしたことないなぁ。と思った。
どうやら私はまだ人生を謳歌できていないようだった。
辞表を書きだす。
私は席を立ちあがり、来世宛のメモをゴミ箱へと捨てた。

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