ウシジマ君の『サラリーマンくん』は全社会人に響く【63日目】
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先日の記事でブックオフに行ってデュエマを買ったと書きましたが、実はウシジマくんも購入しました水銀くんですよろしくお願いします。フォローしてねnote!
みなさん、ウシジマくんは知っているでしょうか?そうです、あの有名鬱漫画です。
この「サラリーマンくん編」の主人公は、ウシジマくんの登場人物としては、珍しく実に穏やかなタイプのまともな人なんですね。
一番胸にこたえるエピソードは、幼い子供と遊ぶ約束しているのに、わがままなクライアントと鬼のような上司に囲まれて、緊急に会社に行かねばならなくなり、ワンオペ育児の奥さんがブチ切れて家出してしまい、主人公が一人ぼっちになってしまうところです。
そして「何のために仕事しているんだろう」と虚しくなる。奥さんは冷たいし、話を聞いてくれるのは、風俗の女性と昔の友達だけです。
この「昔の友達」は遊び人で自分のためだけに生きているような人ですが、それもまた虚しいようで、内心苦しんでいます。自分のためだけに生きるというのも生きる目的がわかりにくく、やはり辛いようです。
ワンオペ育児で夫に苛立ってる人もぜひ読んでみてください。夫がなぜ会社から遅く帰ってくるのか、理解が深まります(ただ、深まったところでイライラが終わるわけじゃないとは思いますが)。
なぜ、企業戦士と子育て中の主婦が辛いかというと、どちらも「辞める」というオプションがない。子育ては途中で放り出せませんし、子供を育てているサラリーマンも、おいそれと簡単に会社を辞められないわけです。
子供の数が多くて教育費がかかったりすると、もう辞める、というオプションがギャンブルになってしまうわけですよね。
余談ですが、この作者は取材を重ねて漫画を描いているそうで、だからエピソードの一つ一つに現実味があります。ヤクザを描いた回は、人間離れした人たちが出てきますが、市井の人を書いたものは、どれも心に沁みてくるほどリアルです。
一番キツイのは、この「サラリーマンくん編」のように、家族が憩いではなく、戦いの場になってしまっている人たちかな。仕事の要求がキツすぎて、家庭にほとんどいることができず、そこで奥さんの怒りが溜まって、家庭内に不満が渦巻いてるパターン。
フラリーマンとか批判されますが、何となく理解できます。外に居場所を求めてしまうんでしょう。そして日本にはそういうサラリーマンを対象にした産業がやたらいっぱいある。遊んでいるように見える男性の行動が、子育て中の女性陣の怒りに余計に火をつけてしまい、子育て家庭が戦争状態になってしまう。
家族の何人かで協力して家計を支えたりしますし、積極的に投資したりして、会社にしがみつかないで起業する人が多いのです。