水道局と市民の会の懇談
前回の続きで今回はシナリオ形式でお伝えしたいと思います。
懇談に行ったメンバーの記憶から書き起こしたもので正確さは欠けますがおよその懇談内容が分かります。なお、水道局の方は3人居られましたが全員「水道局」と表記させていただきました。
市民の会
まず最初に署名用紙の文言を全部読見上げました。
市民の会
「署名集めをしていると切実な声を寄せてくれる市民の方々と会ったりします「俺の家、水道料金12000円になっちゃったよ」とか「うがい手洗いの要る時期にコロナなのになぜ値上げなのか?」等、今年に入ってから値上げを知って驚く人達がたくさんいます。
水道局
「我々の広報、HPや広報誌『水ぐるま』で値上げについては説明してきました。今後やり方を何か考えて丁寧な説明等をやっていくのでご理解いただきたい」
市民の会
「丁寧な説明」というと住民説明会をしたり、市民が開催した勉強会に水道局から誰か講師に来ていただけるということでしょうか?広報とか一方的で見ても解らない所とか有るのですが質問に答えて貰ったりはできないでしょうか?」
水道局
「料金のことなど事業の根幹に関わることなので住民の方から「値上げ反対」を言われても応えられないので、やらない方針です。これは、川口市の 『市民参加条例』でも認められています。」
市民の会
「そうなんですね」
市民の会
「コロナの影響で家賃や食費に困る人もいるので水道代を延滞している世帯も増えていると思うのですが実態や数を把握していらっしゃいますか?」
水道局
「それはもちろん、急に水道を止めたりはしません。まず通知を出して電話などで丁寧に相談させてもらっています。場合によっては福祉の窓口につなげたりもしています。」
市民の会
「ありがとうございます」
水道局
「我々も市民なので水道代は安いほうがいいのですが、そうすると老朽管の更新ができないのでコロナがある時だからこそ、安心安全な水を届けることを第一としたいと思い「値上げはやむなし」と。これまで値上げせずに経費を削減して人件費も委託のほうが安くなるからと委託を増やしているのですが、もともと水道料金が他の市より安かったですし21年間上げてこなかったのでやむなし。というギリギリの選択をしているのです。値上げしないと工事ができなくてあちこちで漏水して水くみをすることなりかねません。コロナの中でも工事は必要なので値上げについてはご理解いただきたい」
市民の会
「計画とか無かったんでしょうか?
21年間なにもしてこなかったんですか?」
水道局
「少しづつ上げていけば良かったですね。」
市民の会
「市民の側から言うと、下水道料金が2018年に上がっているので「21年ぶり」値上げという感じがしません。また値上げ?って気がします。」
水道局
「そうですね」
市民の会
「署名用紙の4番にも書いていますがお金は市、県、国に出してもらってもいいよって思うのですが市、県、国に言ってもらえないでしょうか」
水道局
「それはもうやっています。昨年、市議会全会派一致で財政支援の意見書を国に提出しましたが川口市はお金がもらえないのです。国は他の小さな所にやるからと、川口市ならまだ値上げで対応しないさい。と水道料金が安いから言われるのです。」
水道局
「我々も6月市議会で水道代の低所得者への減免を提案していく予定です。非課税世帯の母子家庭で22歳以下のお子さんがいる家庭が対象になります。そういう取り組みをしていきますのでご理解いただきたい」
水道局
「我々も何回も何回も国会議員の方に陳情を出しています。」
市民の会
「それはありがとうございます。引き続きお願いします。国の法律で全部水道料金から賄うことになっているのは知っていますが、老朽管がすごくたくさん有ることも知ってます。全部を水道料金で賄うことが果たして現実的なのかと思います。条例でなんとかするとか、予算を組むとか市でもっと何か出来ることがあるんじゃないかと、市議会の方にも働きかけてもらいたいです。また、市民は「水道の民営化」をすごく恐れています。浜松や宮城みたいになるのではないかと」
水道局
「「民営化」は考えていません。
川口市が責任持って管理していくつもりです。」
水道局
「値上げを抑制するという議論を突き詰めると、
水道の民営化を含め検討をしなければならないものと考える。」
市民の会
「そこはよく分からないです。
民営化すると市民が払う金額が安くなるのですか?」
水道局
「安くなる!コンセッションだから効率的に運営できるようになるので経費が浮きます」
市民の会
「民営化だと公営でかからない経費、株主への配当等もあると思うのですが」
水道局
「それを入れても安くなります!効率的になるから、宮城では200億円浮くという試算がでたんです。配当金を含めても公営よりも経費が200億も浮くのです」
市民の会
??? (首をかしげる)
金子市議
「お時間も過ぎているので、そろそろ」
市民の会
「ご理解いただきたいと言われても我々もここで話して値上げ反対をやめるとも決めれないので今日皆さんとお話した内容を仲間と話し合います。ありがとうございました。」
話す時間は当初の予定を大幅に超えて30分ほどになりました。誠意ある対応だったと思います。公開質問状と重複している箇所もあるのですが、懇談できたのはとても良かったです。こんなに長いお話ができるとは思っていませんでした。
「低所得者への減免」については、まだ市議会に出す前の話をしてくれて凄いことだと思います。「低所得者への減免」は対象になる範囲が狭いですが私達が署名集めの時などに声に出して1年以上訴えていたことなので感激します。運動を続けていてよかった!値上げが敢行されて、そこで諦めて運動をやめていたら、このような返答を聞くことは無かったのではないかと思います。
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予告
市役所前スタンディング
6月3日(木)10時~11時
市役所前
(埼玉県川口市幸町1丁目6−17)
ミーティング
6月12日(土)13時~15時
生涯学習プラザ
(埼玉県川口市上青木西1丁目2−25)
駅頭スタンディング
6月12日(土)16時~17時
川口駅東口デッキ