Development of the perceived stress questionnaire: a new tool for psychosomatic research
Abstruct
Introduction
ストレス尺度による心身症の関連分析は、その交絡により評価が難しい
ライフイベント法は記憶の問題があり、面接法は複雑である
本研究は臨床心身医学研究に特化した新しいストレス測定法を開発する
臨床医と慢性再発性疾患患者の、症状を起こす生活状況への印象をもとに開発
Method
潰瘍性大腸炎・十二指腸潰瘍・ぜんそくの患者について再発を促進すると考えられる心理社会的要因について項目化
各項目はパイロットテスト時に年齢・性別の偏りと、項目全体相関・冗長性を評価して修正
再テスト信頼性を評価
構成概念妥当性は、STAI/CEs-D/Paykelの面接/過去1か月のストレスを1-4で評価/CohenのPSSで検討
予測的妥当性は、大学生におけるKellner症状質問票の身体症状との相関、入院外来患者のPS比較、潰瘍性大腸炎患者27名の直長炎症有無とPSQの関連
230名を対象とする内的整合性、基礎統計、因子分析
結果
状態不安と相関がないが、特性不安と強い相関がある
潰瘍性大腸炎の直腸炎症により、ストレス反応が上がる
その他不安・抑うつ・などに差がない
ストレス反応としての妥当性を示しうる
因子分析
下位尺度の特性
Tensionが心身症と関連している
Harrassmentも心身症と関連している
他は特性不安との関連が強くよくわからない
(結局、心身症に影響するものがストレスととらえるとうまくいくように感じてしまう、そのほかは抑うつや不安によるコンタミネーションを避けられない)
また、ハラスメント (いやがらせ) の下位尺度は、心身症と関連するが、ほかのストレス関連尺度と相関がなく、純粋なストレス知覚を反映している可能性がある
考察
ストレスと疾患の関連 (今いうところのアロスタティックロードの閾値のようなもの) は、明確なライフイベントに遭遇しなくても大きなストレスにさらされる可能性があり、特に本研究の無症候性潰瘍性大腸炎患者は、27名のうち過去6か月間に中程度から重度のライフイベントを経験したのは4人であり、知覚されたストレスと炎症の間に有意な関係があるが直腸炎を示した患者はいなかった。したがって、身体の変化に関連する重度のストレスがライフイベントに含まれているわけではない (これは非常に面白い見解で、ライフイベント法はライフイベントにおけるストレスの標準化された強さを示しているが、これが疾患や心身症に結び付く閾値を超えるストレスかどうかは別問題だということである)
また、ハラスメント (いやがらせ) の下位尺度は、心身症と関連するが、ほかのストレス関連尺度と相関がなく、純粋なストレス知覚を反映している可能性がある
1か月ごとの変動係数も被験者間 > 被験者内となっており、個人の傾向を測定できるものと考えられるが、月ごとの変動が認められることから、現在の状態のストレスを反映していると考えられる (これを下位尺度ごとに出してほしかった。Harrassmentとtenseが高いのか知りたかった)
Reference
Levenstein, S., Prantera, C., Varvo, V., Scribano, M. L., Berto, E., Luzi, C., & Andreoli, A. (1993). Development of the Perceived Stress Questionnaire: a new tool for psychosomatic research. Journal of psychosomatic research, 37(1), 19-32.
田中高政, 竹尾惠子, 七田惠子, 小山智史, 羽毛田博美, & 塚田縫子. (2010). 抑うつとその関連要因に関する研究‐第一報: アセスメントツール (日本語版) の検討‐. 佐久大学看護研究雑誌, 2(1), 15-28.
Appendix-A
Appendix-B
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