平穏な毎日の作り方②

続きです。

元々成長思考で向上心が強く、それを仕事に求めていた私でした。前の職場でハードワークに潰されそうになって転職を決めたにも関わらず、仕事に大しての熱は失われていませんでした。

それだけでなく比較的貧しい家庭で育った私にとっては、収入を減らすことは恐怖でありトラウマが蘇るようなことでした。これが、前回述べた強迫観念の原因の一つだったのだと思います。

転職先のターゲットとしては、①専門性を高められる②マネジメントスキルが身につく③給与が前職と同等④安定した企業よりもこれから成長が見込める企業を求めていました。かなり成長性重視の転職軸だったと思います。

ただ、「成長したい」という気持ちだけでなく、自分の長所(今の自分)を活かせる求人にも興味もありました。特別なスキルではなく「仕事への向き合い方」として自分に向いているなぁと思える求人です。元々、転職軸として求めていたところ全て満たすわけでないけれど、とりあえず受けてみようかなと思い、求人に応募しました。

それが、とある出来事をきっかけに価値観が変わってしまった自分にぴったりな求人だったというわけです。

その後、その企業から内定をもらいました。私はすごく悩みました。本来の転職軸とはぶれていたから。元々自分はこういう人間だったはずだし、社風も合わないかもしれない。

結果として、その企業に転職することを決断したのは、「これまでの自分」とか「元気でいる時の自分」ベースで考えることを辞めたからです。

私は「ずっと仕事に全力を捧げられる人」ではありません。仕事よりも家族・友人・恋人との関係の方がずっと大事で、しかもそんなに体力もありません。

いつも気持ちだけでどうにかしようとして、それまで生きてきましたが、そういう生き方はやめようと思いました。ものすごく疲れますし、いざという時に大切な人を守れません。

完全に未経験の業界に飛び込んだので、今も学ぶことは多いですが、「仕事」だけではなく生活を大事にできる職場であり、そこにたどり着くことができてホッとしています。

転職活動していく中で、必ず転職軸を考えさせられると思いますが、「あるべき自分」に囚われる必要はありません。

私が今平穏な生活を送れているのは、自分の価値観の変化を受け入れたこと、本当に大切にしたいものが何なのかを理解したこと、やる気に満ち溢れた自分ベースで仕事を選択しなかったこと、この3点によるのかなと思います。

これからも私は健康第一で、自分の価値観の変化を楽しみながらゆるりと暮らして生きたいです。