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和牛切り落としメロディー

焼肉とカラオケが世界で一番好きだ。

この時点でもう二つじゃないか!一番とはなんぞや!?という意見もあるかもしれないが、"焼肉とカラオケ"が一番好きなので仕方がないだろう!

と私が道端で主張していたところに44期のポプラベティ りょうかが通りがかり、「じゃあ飯カラ行きましょうよ」と言われたため行くことにした。

「りょうかは焼肉とカラオケ好きなの?」

注文した肉を待つ間に質問をしてみた。

「大好きっすよ!世界で二十六番目に好きですー!」

じゃああんまり大好きって言わない方がいいよ、と思ったが、自分の気持ちを声に出して言えないタイプなので飲み込んだ。

「わたし少食なんで、これだけでいいです!」

そう言ってりょうかが自分の皿に乗せたのは、タバコを半分吸ったくらいのサイズの和牛切り落とし。

「え、本当にこれだけでいいの?ラッキー!」

たくさん注文していたので、他の肉を独り占めできることになったのが嬉しくて15分ほど小躍りをしてしまった。

しばし食事と談笑を楽しんだら、いざカラオケに繰り出す。

りょうかは、タバコ半分サイズの和牛切り落としのエネルギーのみで力強くAdoを熱唱した。

ついでに紙タバコの半分くらいのサイズのアイコスも吸いに吸いまくっていた。

「まさか…!?あの小さな和牛切り落としのエネルギーだけでこんなにAdoを歌い上げられるのか…!?」

衝撃を受けた私は、すぐにAdoに連絡をしてカラオケに呼びつけた。りょうかの歌を2、3曲聴いてもらい、Adoも歌いたそうにしていたが後輩と水入らずの時間を邪魔されたくなかったので早めに帰ってもらった。

「ふう。満足です〜スイさんありがとうございました!」

満足そうなりょうかを見るとこっちまで嬉しい。
うんうん、またご飯もカラオケも行こうね!と言うと、「今日の和牛切り落としだけであと2週間は生きられそうなので、また再来週以降お願いします!」と言われた。

あれだけで2週間も生きられるなんて、新時代だなぁ。

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