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【和訳&解説】Kendrick Lamar - gloria
[Intro: Deyra Barrera]
※Deyra Barreraは、メキシコ生まれのシンガーソングライターで、彼女のボーカルはアルバム『GNX』の3曲、「Wacced Out Murals」、「Reincarnated」、「Gloria」のイントロにフィーチャーされている。その数週間前、彼女はワールドシリーズの第1戦で、ドジャースの伝説的選手フェルナンド・バレンスエラに捧げるトリビュートパフォーマンスを披露した。その中の「Yo Te Extrañaré」は感動的な別れのバラードで、最終的にケンドリックが彼女を新アルバム『GNX』でのコラボレーションに招くきっかけとなった。ちなみに、ケンドリックはロサンゼルス・ドジャースの熱心なファンであり、彼女のパフォーマンスをライブで見ていたと思われる。直後、バレラはケンドリックのスタジオに招かれ、録音することとなった。リリース直後、バレラはこの経験について以下の様に語った。
「すべてがあまりにも急に起こったので、鳥肌が立ちます」
「何を期待していいのか全く分かりませんでした。私はマリアッチのアーティストであって、ラッパーではないです。でも彼らは私のスタイルと声を求めていました。それがどのように形になるのか、全く想像もできませんでした。」
・Sentado, Anita y tú
座って、アニタとあなた
※「アニタ」という名前は、シンガーのアニタ・ベイカーを指している可能性がある。ケンドリックはアルバムの1曲目「Wacced Out Murals」でも、彼女の曲を聴いていると述べている。
「Ridin' in my GNX with Anita Baker in the tape deck, it’s gon' be a sweet love」
(俺のGNXに乗り、カセットデッキにはアニタ・ベイカー。甘い愛になるだろう)
この文脈から、ケンドリックがアニタ・ベイカーの音楽を非常に親しみ深く思っていることが伺える。
[Verse 1: Kendrick Lamar]
・Me and my bitch got a complicated relationship
俺と俺の女には複雑な関係がある
・She's so controllin', I noticed it ain't no playin' with
彼女はとても支配的で、遊びが通じないことに気づいた
・I met her when I was off the porch as a teenager
俺がまだティーンエイジャーで世間知らずだった頃に出会った
・She said one day I would right my wrongs and see paper
彼女はいつか俺が過ちを正して成功すると言った
・We started out young, lookin' for some identity, made a thousand
mistakes
若いうちは自分のアイデンティティを探していた、何千ものミスを犯したけど
※ここでの「恋人」は、ケンドリックの「ペン」、つまり彼の音楽の才能を比喩的に表している。ケンドリックは16歳のとき、2003年に最初のミックステープ「Y.H.N.I.C. (Hub City Threat: Minor of the Year)」をリリースし、2004年にはトップ・ドッグ・エンターテインメントと契約を結んだ。
キャリアの初期段階で、最も多くの過ちを犯したと感じている。2017年6月のBigBoy TVのインタビューで、ラマーは2009年の楽曲「Bitch I’m In the Club」を「自分の中で最もダサい曲」と認めていることで有名だ。
「彼女(=ペン)を通じて過ちを正す」と語ることで、彼は自身の過ちについて歌詞を書くという才能が、彼にとっての悟りと「成功(=富)」への道であることを暗示している。また、このラインは、カニエ・ウェストが2005年のアルバム「Late Registration」の楽曲「Touch the Sky」で同様のインスピレーションについてラップしている部分を引用している。カニエは、似たようなホモニム(異名同義語)的な表現を使っている。
「I’m tryin' to right my wrongs
But it’s funny them same wrongs helped me write this song」
(過ちを正そうとしているけど、面白いのは、その過ちがこの曲を書く助けになったこと)
・But never did we lack chemistry
俺たちの間には常に特別なケミストリーがあった
・Wrappin' my hand 'round your waist
君の腰に手を回していた
・That was back when you did whatever I say
俺が言うことなら何でも従ってくれた頃のこと
・Dreams of sellin' narcotics, runnin' blocks, or robbin' banks
麻薬を売ったり、街を仕切ったり、銀行を襲ったりする夢を見てた
・I was in love with you, didn't know what it was with you
君に恋してたけど、それが何かは分からなかった
※ケンドリックは犯罪の世界に恋をしていると思いながら、ペンを握りその生活を描く物語を書いていた。しかし実際は、作詞の才能に対する愛だったのである。また、彼は「かつてはペンが自分の言う通りに動いていた」とも述べている。これは、彼の作詞が今では自分のコントロールを超えた何か、より高次の目的や力によって動かされていることを意味している。
・Kiss you in back of the class just to get a buzz with you
教室の後ろでキスして、高揚感を得てた
・Some niggas wanted you, but they weren't committed
他の奴らも君を狙ってたけど、真剣じゃなかった
・Preoccupied playin' John Madden and bullshittin'
奴らはマッデン(ゲーム)をやったり、くだらないことに夢中だった
※ケンドリックは、婚約者であるホイットニー・アルフォードの過去の求婚者たちについて振り返り、彼らには自身が持っていた献身や真剣さが欠けていたことを示唆している。「Madden NFL」という人気のアメリカンフットボールのビデオゲームは、時間を無駄にする比喩として登場し、彼女の過去の崇拝者たちの未熟さや優先順位の誤りを浮き彫りにしている。ケンドリックはこれに対し、自身の献身を対比させ、彼がすべての気を散らすものを超えてホイットニーをどれだけ大切にしていたかを強調している。
・Remember when granny died? You looked at me and said, "Baby, dry your eyes
・Depend on me as your relief, let your anger be mine"
おばあちゃんが亡くなった時、君が俺にこう言ったのを覚えてる?
「ベイビー、涙を拭いて。私を頼って、怒りは私に任せて」
※これは、ケンドリックの信じられている祖母、エステルへの言及である可能性が高い。彼はこれまでの多くの曲で彼女に触れており、最近では「6:16 in LA」でこう言及している。
Estelle cover my heart, then open me up
(エステルが私の心を覆い、そして開いてくれる)
その前には「United in Grief」でこう歌っている。
Heartbroken when Estelle didn’t say goodbye
(エステルが別れの言葉を言わなかったとき、心が砕けた)
また、『Mr. Morale & The Big Steppers』の「Mother I Sober」ではこう触れている。
My mother’s mother followed me for years in her afterlife
(母の母はその死後も長年私を見守っていた)
さらに、ニプシー・ハッスルの「Dedication」に客演した際には次のように言及している。
Catchin' vapors, grandma said I’d get some Jordans for my grades
That’s my baby, when she died my heart broke a hundred ways
(煙を吸い込んで、祖母は成績次第でジョーダンを買ってくれると言ってくれた。私の大切な人で、彼女が亡くなったとき、私の心は百の破片に砕けた)
『gloria』でのこの新たな言及を通じて、ケンドリックは、自身の音楽と創作が個人的な人生の困難を乗り越える助けとなったこと、そして近しい人々が彼の歌詞を通じて不滅となっていることを示唆している。
・We was locked in ever since then
それ以来、俺たちは深く結びついた
・So territorial, even took me 'way from my friends, hmm, hmm (Gah, gah, gah)
君はあまりに領有欲が強くて、俺を友達からも引き離したんだ
[Chorus: SZA]
・Scared of forever, you know nothin' else is gon' pass
永遠を怖がってる、他に何も過ぎ去らないと知っている
・I just gotta let you know, woah
ただあなたに伝えたいだけ
・Whenever you want me, you got me 'til the end of time
あなたが私を必要とするときはいつでも、終焉の時まで私がいる
・Ooh, just gotta let you know
ただあなたに伝えたいだけ
[Verse 2: Kendrick Lamar]
・Said you gon' see other people if I didn't grow with you
君は俺に「一緒に成長しなければ他の人を見る」と言った
・Wasn't no more holdin' them pistols in front of stores with you
店の前で銃を振り回すのももうやめるべきだと言った
・You want reality, not tragedy, for sure, I get you
悲劇じゃなくて現実を求めてるんだろう、分かってる
※コンプトン出身であることに誇りを持つ一方、ケンドリックは、自身のキャリアを成長させるためには、暴力に関連する内容などを変えていく必要があると認識していた。この葛藤は、2015年のアルバム『To Pimp a Butterfly』収録の「u」で顕著に表れている。彼は自己に向かってこうラップしている。
A friend never leave Compton for profit, or leave his best friend, little brother
You promised you’d watch him before they shot him
Where was your antennas? On the road, bottles and bitches
(友達は利益のためにコンプトンを去ったり、親友や弟を置いていったりしない。彼らが撃つ前に見守ると約束したはずだお前のアンテナはどこにあった?道路上で、酒と女に囲まれていた。)
2022年にリリースされた『Mr. Morale & The Big Steppers』は、その内省的で謙虚な内容が称賛され、2011年の『Section.80』や12年の『good kid, m.A.A.d city』といった初期の暴力的な高揚感とは対照的であった。この作品の最終トラック「Mirror」では、自身の仲間たちを失望させることへの恐れを解決し、次のように述べている
I choose me, I’m sorry
(自分を選ぶよ、ごめん)
・To tell the truth, I been pretty used to what open-minded people do
正直に言うと、俺はオープンマインドな奴らがすることに慣れてた
・In 2014, I went to Africa, baby, you was my passenger
2014年、アフリカに行ったとき、君が俺の同伴者だった
※この旅について、ケンドリック・ラマーの2015年のアルバム『To Pimp a Butterfly』の収録曲「Momma」にも触れられている。その中で、彼は自分によく似た少年に出会ったことを語っている。
「I met a little boy that resembled my features
Nappy afro, gap in his smile, hand-me-down sneakers
Bounced through the crowd
Run a number on man and woman that crossed him
Sun beamin' on his beady beads, exhausted」
(自分の顔立ちに似た小さな男の子に出会った
縮れたアフロ、隙間のある笑顔、もらい物のスニーカーを履いて
群衆の中を駆け回りすれ違う男や女たちに影響を与える
陽射しがビーズのような髪に降り注ぎ、疲れ果てていた)
Tossin' footballs with his ashy, black ankles
Breakin' new laws, mama passed on home trainin'
He looked at me and said, “Kendrick, you do know my language
You just forgot because of what public schools had painted”
(黒ずんだくるぶしでフットボールを投げ合い、新しい規律を破りながら、母親が教えた家庭のしつけを忘れていた。彼は僕を見つめてこう言った、「ケンドリック、君は僕の言葉が分かるよ。ただ公立学校が描いたもののせいで忘れただけだ」)
このエピソードはアフリカのルーツと接触し、自分自身やコミュニティのアイデンティティを再発見する過程を象徴的に表現している。この出会いは、彼が自らの文化的背景や教育制度が引き起こす断絶を振り返るきっかけとなった。
・My eyes and ears for all the years the neighborhood had baffled us
俺の目と耳は長年、周りの奴らを困惑させてきた
・Of course I had to wrap it up, I didn't fully trust you
もちろん、締めくくる必要があった、君を完全には信じてなかった
・Fabrication, I disgust you, then you blocked me, I said, "Fuck you"
作り話が君を嫌悪させ、君は俺をブロックして、俺は「クソくらえ」と言った
※彼の「愛」が「ペン」であるというメタファーに基づくと、以前自身が経験した挫折について語っている。3枚目のアルバム『DAMN.』と4枚目のアルバム『Mr. Morale and The Big Steppers』の間に5年もの期間を生む原因となった。苦しむ間、彼はラップそのものに対して怒りを向けていた。
[Interlude: SZA & Kendrick Lamar]
・Nigga, what?
なに?
・I gave you life, I breathe the motherfuckin' charisma in this bitch
私はあなたに命を与え、この場にカリスマを吹き込んだ
・I bring the blessings, I gave you power
私は祝福をもたらし、力を与えた
・Nigga, I bring the rainfall, I gave you hustle
私は雨を降らせ、努力を授けた
・Then fall right back in love the very moment that I touch you (Gah, gah, gah)
そして君に触れたその瞬間にまた恋に落ちるんだ
[Chorus: SZA]
・Scared of forever, you know nothin' else is gon' pass
永遠を怖がってる、他に何も過ぎ去らないと知っている
・I just gotta let you know
ただあなたに伝えたいだけ
・Whenever you want me, you got me 'til the end of time
あなたが私を必要とするときはいつでも、終焉の時まで私がいる
・Ooh, just gotta let you know
ただあなたに伝えたいだけ
[Verse 3: Kendrick Lamar]
・You were spontaneous, firecracker, plus our love is dangerous
君は自発的で、火薬のように危険だった、俺たちの愛は危険そのものだ
・Life of passion, laughin' at you lose your temper, slightly crashin'
情熱的な人生、君が怒りを爆発させるのを見て笑っていた
・Dumb enough to ill reaction, ain't no disrespect
愚かにも衝動的に反応してしまう、でも敬意が無い訳ではない
・Highly sensitive, possessed, saw potential, even when it's tragic
非常に敏感で、憑りつかれていて、悲劇的な状況でも可能性を見出すんだ
・So jealous, hate it when I hit the club to get some bitches
嫉妬深くて、俺がクラブで女を探すのを嫌った
・Wrote 'em off, rather see me hit the church and get religious
そんな女たちを無視して、教会に行って信仰を持つのを望んでた
・Who you foolin'? I know what you doin', you my contradiction
誰を騙そうとしてるんだ?俺には君のやってることが分かってる、君は俺の矛盾そのものだ
・'Member when you caught that body and still wiggled through that sentence?
覚えてるか?君があいつを仕留めて、それでも刑務所を免れたとき
※
1…法的な刑罰をうまく切り抜けることを指している。
2…執筆行為を象徴しており、「wiggled through that sentence(その文章を通して動いた)」という表現が、ケンドリックの「ペン」の動きを巧みに描いている。この「ペン」は、アートを具現化するミューズ(芸術のインスピレーションの源)の隠喩であり、これは第3節最後の行で明らかになる。
・Loved you more, when you flip and lose your shit, I hugged you more
君をもっと愛した、君がキレて暴れたとき、俺はもっと抱きしめた
・It's sexy to me, cuss they ass out and hold that grudge some more
俺にとってセクシーだっだ、奴らを罵倒して恨みを抱き続けるのは
・Down bitch, I know your favorite movie, is it Notebook?
愛する人よ、君の好きな映画、あれは『ノートブック』か?
※『きみに読む物語』(The Notebook)は、高校時代の恋人ノアとアリーの愛と試練を描いたロマンチックなドラマの名作である。同様に、ケンドリック・ラマーの婚約者であり、二人の子供の母親であるホイットニー・アルフォードとの関係も、高校時代に始まり、多くの試練を乗り越えてきた。これについて、2022年のアルバム『Mr. Morale & The Big Steppers』で率直に探求している。ホイットニーに対し抱く深い絆を強調するだけでなく、永続的な愛の複雑さを認めることで感情的な重みを与えている。さらに、ケンドリックの「ペン」とリリック作成への献身を象徴する隠喩として機能することも明らかになっている。この文脈では、『きみに読む物語』は、ノートブックを使いリリックを書くケンドリックの「ペン」お気に入りの映画と解釈することもできる。この二重の意味が、さらなる深みを与えている。
・So good, if they all sub me, get 'em all booked
素晴らしい、もし連中が俺を攻撃してきたら、全員片付けてやる
・My baby boo, you either heal niggas or you kill niggas
俺の愛する人よ、君は癒しもするし、殺しもする
※『To Pimp A Butterfly』の「i」は、自愛をテーマにした力強いアンセムであり、彼の「ペン」が癒しの力を発揮した例といえる。一方で、ドレイクとの注目を集めたビーフの中で披露されたケンドリックの楽曲は、彼の「ペン」が「破壊する」力を示した例といえる。またこのラインは、アイザイア・ラシャドの「Wat's Wrong」におけるケンドリックへのリファレンスでもある。このリファレンスによって、彼のリリックに一貫して存在する「ペン」の二面性が強調されている。
・Both is true, it take some tough skin just to deal with you
両方とも真実だ、君と一緒にいるには強い心が必要だ
・Logical explanation don't exist, flippin' pages
論理的な説明なんて存在しない、ページをめくり続けるような関係だ
・Chapter after chapter, probably remarry and head to Vegas
章ごとに進む、たぶん再婚してベガスに行くんだろう
・Bitches gettin' marked out, they can't erase our history
女たちはマークされて、俺たちの歴史を消そうとしても消せない
・They margins ain't big enough, they all led by bigotry
その余白は十分に広くない、連中は偏見に支配されているだけだ
・My woman and my right hand, my saint and my sin
俺の女であり、俺の右腕であり、俺の聖女であり、俺の罪だ
※最後セクションを執筆に関するダブルミーニングで満たし、楽曲の終わりで明かされる「ペン」をテーマとした内容を伏線として提示している。
彼は「恋愛関係」を語る中で、「flippin’ pages(ページをめくる)」「chapter after chapter(章から章へ)」といった表現を使い、この「関係」の重要性を説明している。さらに、「marked out(消された)」「margins ain’t big enough(余白が足りない)」「can’t erase(消すことができない)」などの表現を用い、すべて執筆に関連した言葉である点に注目。また彼はこの女性を「right hand(右腕)」と表現しているが、通常「最も支えてくれる存在」を意味する。同時に、「右腕」は一般的に執筆する際の利き手でもある。さらに彼女を「his saint and his sin(彼の聖者であり罪)」と描写し、自分を癒し、時には罪を犯すための存在とも表現している。同様に彼のペンも「癒し、そして殺す」力を持つと述べている。また、アイザイア・ラシャドの「Wats Wrong」におけるケンドリックのヴァースでも言及されている。
"Dependin’ on the way I feel, I might kill everybody around me
Might heal everybody around me"
(自分の気分次第で、周りの全員を殺すかもしれないし、癒すかもしれない)
・Ain't no bitch like my bitch 'cause that bitch been my pen
俺の女のような奴はいない、なぜならその女は俺のペンそのものだから
※楽曲全体がケンドリックと彼の「ペン」、つまり執筆力とヒップホップのリリックへの愛を描いた比喩であることを明かしている。この最後の一節と楽曲全体は、1994年9月にリリースされたコモンのシングル
「I Used to Love H.E.R.」を想起させる。この楽曲では、ケンドリックがペンを擬人化するのと同様に、コモンもヒップホップを女性として擬人化し、その事実をラストで初めて明かしている。
[Outro: SZA]
・Gloria, I wanna take you to euphoria
グロリア、あなたをユーフォリア(多幸感)に連れて行きたい
・Bitches want, but they ain't strong enough
連中はあなたを求めるけど、強さが足りない
・I heard they talking, we notorious
連中が話しているのを聞いた、私たちは伝説的なの
・If someone talking on me
誰かが私について話している
・I see you, you see me
あなたが見える、私が見える
・Both see what we want, oh, oh
お互いが欲しいものが見える
・I see you, you see me
あなたが見える、私が見える
・Both see what we want
お互いが欲しいものが見える
※最後にケンドリックはグロリア(彼のペン)を「ユーフォリア」へ連れて行きたいと願っている。「ユーフォリア」は、Drakeの「Push Ups」と「Taylor Made Freestyle」に応える形でリリースした最初のディストラックのタイトルである。そのカバーアートには「ユーフォリア」の定義(幸福感や高揚感)の一部が切り取られている。さらに、このタイトルは1997年のノートリアス・B.I.G.の楽曲「Notorious Thugs」へのオマージュでもある。
この曲でビギーはこうラップしている。
“Armed and dangerous
Ain’t too many can bang with us
Straight up weed, no angel dust
Label us notorious”
この楽曲は、ディディ(パフ・ダディ)が共同プロデュースしており、アルバム「ユーフォリア」の中でもディディに言及している。
また、ビギーは「Notorious Thugs」でこうもラップしている。
“Look at all the bullshit I been through
So called beef with you-know-who”
当時ビギーは2Pacとのビーフ中だったが、彼の名前を直接出さない表現を選んでいる。同様に、ケンドリックもDrakeに関する言及を行いながらも、名前を明示せずに表現している。
【出典(https://genius.com/Kendrick-lamar-and-sza-gloria-lyrics)】
※本記事は、筆者が原文を可能な限り翻訳しつつ、一部修正を加えて掲載しています。
音源と共に楽しみたい方は、Youtube版(https://youtu.be/c2ABFMKe_0k)も是非ご覧ください。