4年に1度の特別な日だから…ヘアドネーションのために髪を切ることにした
2月29日は特別だ。
4年に1度しか存在しない。
あと何回経験できるかわからない「2月29日」をどのように過ごすべきか、数日前から考えていた。
そして、最終的に「髪を切ること」に決めた。
この日を逃してしまったら、また私は暫く髪を切れなくなってしまいそうだったから。
彼に喜んでもらうために伸ばし続けた髪を、今日(2024年2月29日)まで切ることができなかった。
髪を伸ばすことに、別の目的を見つけたからだ。
それは、友達の何気ない一言だった。
「その長さなら、ヘアドネーションできるんじゃない?」
ヘアドネーションが何かは知っていたけれど、自分でやってみようと思ったことは一度もなかった。
調べてみると、寄付するための条件は下記2点だけだった。
カットする髪の長さが31cm以上あること
髪の毛が完全に乾いていること
性別・国籍・髪質・髪の色は問わない。
ひどく傷んでなければ、寄付できるそうだ。
興味を持った時点で、私の髪はすでに31cmは超えていた。
しかし、この長さではショートウィッグしか作れないらしい。
50cm以上の髪は貴重で、子ども達にとても喜ばれるという情報を知り、50cmを目指すことにした。
彼がいなくなってから丸3年。
ヘアドネーションすることを決めてから1年半。
毎日、トリートメントをして、大切に伸ばしてきた髪は尾てい骨に届くまで伸びた。
自分の髪を肩のラインで切ったとしても、50cmは寄付できる長さだ。
トリートメントをしているとはいえ、毛先が痛んでくれば、寄付できる長さは短くなってしまう。
リスクはあるけれど、60cmを目指すべきか、悩んでいた。
でも、今日は2月29日だ。
思い切ったことをするには、最適な日だ。
ヘアドネーションに賛同している美容院の予約も奇跡的に取れた。
もう切るしかない。
そんなわけで、今日、髪をバッサリ切った。
身も心も、すっかり軽くなった。
今まで、彼の死を受け入れることを拒んでいたわけではない。
でも・・・髪を切ったことで、心の整理ができた気がする。
最初は彼を、途中からは髪を失った女の子がウィッグをつけて喜ぶ姿を想像しながら伸ばした髪。
どうか、可愛いウィッグになりますように!