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【雑記】ヤチナツさんの新刊

(ネタバレ禁止の人は見ない方がいいかもしれません)

ヤチナツさんの「20時過ぎの報告会2」が発売しました。
1も読んだし、インスタでも拝見してるんだけど、描きおろしもあって大変満足。描きおろしのこはるさんの話はなかなか身につまされる。すごく。リアル。
『かわいい私は私が守る』
て台詞は結構痛いというか、ええ、10年以上ないがしろにしてきたわたしの悲鳴を最近聞いたばかりですねわたしは。
『否定するだけして自分のプライド保つ人』も、
『見えるとこだけ見て好き勝手口出しする人』も、
心当たりはある。あるし、こはるさんみたいに「本当は大っ嫌いなのに友達のふりをしていた」こともある。まあ、わたしは友達がらみに関してはもとが希薄で早々に切ってきたから、どちらかというと「一人でも大丈夫じゃない」頃(これは数年前に大丈夫になった)に関わっていたそういう人は「彼氏」で、余計たちが悪かったかもしれない。

『大好きな友人の言葉を嫌な風に受け取る』ほど弱っていたのなんて、ついこの間の話だ(内緒だけど、ごめんね、親友)。
「仕事が好きだなんて頭がおかしい」と先日言われて、そうかなあ、と返したけど確かにわたしは10年間頭がおかしかったのかもしれない。と最近、何ならここ数日、思う。いや、まあ、好きな仕事だったのは間違いない。ないんだけど、「仕事」ではなくて最早「生活そのもの」というか。冗談で「仕事と離婚する」とか退職間際に言ったけど、あながち間違いじゃなかった気がする。しかも、評価や出世に賭けていたわけでもないところがたちが悪い。「わたしが満足する仕事をすること」が一番にあるので、手は抜いても私が許せるラインまで。そうしてそのラインはその辺の同期より余程高かった(自覚はない)。食事は二の次。掃除は三の次。休日は単日で連休なんてめったにないから、寝るのと頭・体を休めるので手一杯。美容とおしゃれはもうランク外。よく働いてたなと思う。猫くらいだ、この10年でわたしが仕事以外に大事にし始めたものは。好きな仕事だったからできた所業だし、そうじゃなければ完全にこはるさんみたく「抜けだしたいのに抜けだせない」になっていたと思う(抜けだせないけど抜けだしたい自覚があるのと、抜けだした方がいいのに自覚がないのとではどちらの方がましなんだろう)。

『自分のことだけで忙しいってなんて自由で楽しいの』
とこはるさんが言っていたけど、最近のわたしもそんな感じ。
やることは全部自分のこと。猫のこともあるけど結局それも自分のこと。
ダイエットをした(継続中)。マニキュアをころころと気分で変えている。髪を染めて伸ばしている。肌の調子が気になるようになった。化粧が楽しい。まつ毛パーマをあててみた。仕事着じゃない服を買った。いかついブーツやタイトなワンピースで出かけた。春物のジャケットを買ってみた。
多分全部10年ぶりだ。下手したら10年以上。体重だけは人生初を更新している。
今年から大学生になるわたしに、母が「(あなたの人生これからよ!みたいなニュアンスとテンションで)楽しめよ」と言ってくるのがすごくわざとらしくて嫌いで、認めたくないし「は?」と思ってた。この反発心は何なのかよくわからない、というか、ちょっと今わかりたくないんだけど。インスタのフォロワーにはもう母はいない。服のセンスや化粧には本当に自信がなくて、母に聞くことも多かったけど、正直今少々変な恰好してても別にいいんじゃないかと思う。言えば確実に反対される(この歳になって)遠方への旅行は楽しくてたまらなかった。
行きたいところに行くし、着たいものを着るし、やりたいことをやる。
今わたし、めっちゃ楽しいかもしれない。

さて、こはるさんに話を戻すけど、「頑張らなくなった」こはるさんが新しい出会いで思ったこと、めちゃくちゃわかるなと思って爆笑した。
『この人モテるんだろうな~~』
て思ったこはるさんが、相手の人に色々聞く。
独身?あーやっぱり、モテますよね?こんな感じですもんね?
モテるってそういうバランスが難しいですけどその辺どうしてます?
モテる前提の質問に、相手はもうきょとんだし、モテないよ、と否定する。

『あーなんかすごい間違えた。…なるほど。じゃあわたしが、あなたのこと好きなだけでした』

あああああそういうことか!!!そうでしたか!!!
腑に落ちすぎて胃の腑が突き抜けた。モテるんだろうなあこの人、と、女慣れしてんなこの人、は違うわけで、「モテるなあこれは」は魅力を感じてるってことだし、それがモテてるわけではないってことは自分にとってのフェロモンが出てる的なことだからつまりその。自分にとって大変魅力だってことなんですね。他の人は知らんけど自分にはとてもハマったからそう思うってことなんですね。
それ最近ありました。
こはるさんはすごいね…わたし「えええ嘘じゃん絶対モテるじゃん…」て思っただけだったよ。何ならいまだに思ってたよ。それ思ったの初回、こはるさんも初回に思ってたのに、二回目にはそれが出てくるのすごい。

この辺でもう突き抜けた胃の腑が面白くて爆笑してた。でもまだある。
報告会で、きみちゃんとりさこちゃんに、
『なんと彼はまともに会話ができるのに男性としても魅力的だ!!』
きみちゃんとりさこちゃんはきょとんとしてたけど、わかる。わかるよこはるさん…。
こはるさんは言う。セクシーな男は無口で盛り上がんないし、話が合う男は全く性的に見られないの!!と。
わかんないものなんだろうか。昔の彼氏は「助けてもらった恩返し」みたいに度のキツいイイトコメガネをかけてたせいで別に性的な魅力は二の次だった。多分許容範囲内だっただけで。10年、異動も片手で足りないほどして接客もしてたからまあまあ人には会ってきてるけど、性的な魅力がある人(イケメンともまた違う)は別に面白くなかったから観賞用でしかなかったし、会話が楽しい人に性的な魅力が備わっていたことは今回まで一度もなかった(イケメンじゃないとかではない)。この貴重さ。わかんないか。わかんないかなあ。(一応、付き合える付き合えないとかではなくあくまでわたしが魅力を感じる基準に関しての話なので悪しからず。)(他の人が振ってきたら苦手な話題もこの貴重な人は平気どころか楽しかったりする。エロトークとか。不思議。)
そういう人に出会えたこと自体素敵で貴重な体験だと思うんです。

はっは。今わたしすごい楽しいかもしれない(二回目)。

『美しく暮らしたい』
ていう、魂の叫びのようなこはるさんの台詞を、仕事してるときに読んだらぼろぼろに泣いてたかもしれない。覚悟を決めたこはるさんは美しいと思うし、ひとりが大丈夫になったこはるさんは生き生きしてた。
昔なら「いいなぁ」で終わってたのに、今わたしは「わかる!」て言えるようになった。これだけでもこの半年、まあ意味があったんだろうと思う。

てことに気づかせてくれました。ヤチナツさん大好きだよ。

…ちなみに、ヤチナツさんの漫画できみちゃんとこはるさんが、
「正常位からの眺めがいいことを絶景と言います」
て言ってて、この時も胃の腑が突き抜けた。わかる。

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