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花を吐いて白百合が咲いたので、ただの雑記帳となりました。

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【雑記】ヤチナツさんの新刊・3巻

※ネタバレが嫌な方はご注意願います。 * ヤチナツさんの新刊が出た。20時過ぎの報告会、3巻。待ってました。0時過ぎにはDLして一気読みした。りさこちゃんの切り替えの早さに、一度公開されていてその時も笑ったのに、また笑った。 すごくすごく面白かったしみんな大好きだし、今までピックアップされてなかったアカネさんにキュンキュンしたし、ナオちゃんが復活してきてほんとに安心したし、相変わらず振り切ったり試行錯誤してるこはるさんにはほんまそれなの嵐なのに、なんかちょっと寂しかった

    • 【かきすてる】両親と僕とわたし

      (わたしは今一切病んでいませんが、人によっては不快な内容が含まれるかもしれません) * 服を一つ。 靴を一つ。 鞄を一つ。 化粧品を一つ。 ゴミ袋に放り込む。 もったいないなと思う。わたしが買ったわけでもないのに。 母は、昔からわたしに「これいる?」とよくものをくれる。 最初は喜んでいた。別に母にもきっと他意はない。わたしが要らないといえばよかったんだと思う。ただ、「あんたが要らんのやったら捨てる」と言われるのは、何となく脅しのように聞こえた。要らなくても引き取った。

      • 【雑記】ヤチナツさんの新刊

        (ネタバレ禁止の人は見ない方がいいかもしれません) * ヤチナツさんの「20時過ぎの報告会2」が発売しました。 1も読んだし、インスタでも拝見してるんだけど、描きおろしもあって大変満足。描きおろしのこはるさんの話はなかなか身につまされる。すごく。リアル。 『かわいい私は私が守る』 て台詞は結構痛いというか、ええ、10年以上ないがしろにしてきたわたしの悲鳴を最近聞いたばかりですねわたしは。 『否定するだけして自分のプライド保つ人』も、 『見えるとこだけ見て好き勝手口出しする

        • 【かきすてる】祖父

          祖父の誕生日は覚えている。毎年固定の祝日で、小さい時「じいちゃんの誕生日だから休みなの?」と聞いたら真顔で「そうやな」と言われた。しばらく信じていた。 でも、命日は覚えていない。 つまり、そういうことなんだと思う。 * 幼少時僕は祖父が大好きだった。祖母も大好きだった。 母の実家は海の近くで、結構田舎だったのに祖父母はとてもハイカラだった。いつ行ってもスラックスが普段着の祖父、いつ会ってもきれいにお化粧をしている祖母。自慢だったけど、ちょっと身が引き締まるというか、幼い僕

        【雑記】ヤチナツさんの新刊・3巻

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          安楽椅子恋愛

          今日のわたしは、自分で言うのも何だけど100%可愛いと思う。いつもうまくあがらなくて途中で折り目が付く睫毛も、今日はちょうどよくくるんと持ち合がった。買ったばかりのリップは、この間肌の色を調べたおかげで浮いてない、ちょうどいいピンク色。寝癖を直すだけで手いっぱいの髪は、昨日おろしたヘアオイルでさらさら。巻くか悩んだけど、そこまではテクニックが追い付かないので片側をピンでとめた。 服はインスタでよく見るマーメイドスカート。スカートなんて久しぶりで、恥ずかしいから通販で買ったけど

          安楽椅子恋愛

          【雑記】カテゴライズとラベリングの話

          ※少々繊細な内容を含んでいるので、不快な方はお戻りを。 先日LGBTのイベントに参加してみた。 正直そんなに深いことは考えていなくて、「今まで仕事では出会わなかったタイプの人と知り合いになれたらいいな」程度。 結果から言うとまあ、行ってよかった。 基本的に日常生活の中では触れない領域の話を、「触れるつもりで」集まるというのは面白い。ただ、人間「さあどうぞ」と言われて話せるもんでもないんだなとも思った。多分、「どんな人がタイプなの?」みたいな話までできるようになったらもっと

          【雑記】カテゴライズとラベリングの話

          【雑記】親友のドレスと僕の認識ライン

          『もうドレスは決めたの?』 迷って迷ってついに送信した文字列をまじまじと眺める。 こんな台詞を送る日が来るとは思ってなかった。我ながら意外だ。 ただ何となく、彼女のドレス姿は見ておきたいと思った。 僕の親友が結婚する。 どうも、僕は親友に関して(もっというと友達も)一般的なラインよりも認識ラインが高いらしく、僕が言うところの友達は恐らく一般的な親友なんだろうなと思う。ちなみに、感覚的には           知り合い<友人<友達<親友 になる。友人と友達何が違うんだと

          【雑記】親友のドレスと僕の認識ライン

          fetishismⅤ 匂い

          まだ、誰にも言っていない話をする。 匂い、ていうのは割と重要だと思う。 本能的に好き嫌いが決まるものだと思うし、どれだけ色々な条件が当てはまっていたとして、受け付けない匂いをこよなく愛する人だったら相容れないだろう。もっと言うと、「肌の匂い」のようなものがあると思う。汗の匂いとも違う。柔軟剤の匂いも混ざるかもしれないがそれだけじゃない。お風呂上がりの匂いや香水の匂いというわけでもない。 首筋に鼻先を埋めて深く呼吸した時の匂い、というと伝わるだろうか。 君にそんな話をする機

          fetishismⅤ 匂い

          fetishismⅣ 手

          中学生の時、ひどく中性的な手をした同級生がいた。 大きくて、サイズで言うと間違いなく男性の手なのに、細い指ときれいな爪。水泳部でよく灼けていたのに、何でか手は白かったのもあるかも知れない。何となく触りたくなったのを、覚えている。思春期なのもあったし、関係性もあって、そんな気軽に触れるものではなかったけれど。 以来、人の手に視線を走らせることが多くなった。 どちらかというと、鑑賞目的だ。あまり触れたいとかは思わなかった気がする。フェチというやつかな、なんてぼんやり思っていた。

          fetishismⅣ 手

          fetishismⅢ 声

          聞いた瞬間、稲妻が走るとか、そういう衝撃的なものがあったわけではない。通話が終わったスマホをしばし眺める。名残惜しいのは、話している内容が楽しかったから、だけではないようで。 ―――「ずっと聞いていたい」と思ったのは、どうやら初めてだった。 「イイ声」と「好きな声」が両立した瞬間である。 * * * 「イイ声」には、種類がある。 かっこいい声。きれいな声。かわいい声。 ただ、基本的に「特化」した声は、聞き疲れることが多い。だから、わたしに限った話かもしれないけれど、「イ

          fetishismⅢ 声

          fetishismⅡ 眼鏡

          ガラス越しに見る、人間の瞳。 虹がかかるような彩に、数秒時が止まった―――なんて。 小学生の時の初恋の話だ。思い出補正が入っているだろうと思う。それでもそのガラス越しの彩は強烈な印象を僕に残した。 皮肉な話だけれど、裸眼よりも眼鏡をかけている方がきれいな瞳に見える。 と、思っていた。 * * * 気付いているのかいないのか、多分この人の癖だと思う。 大多数の人の距離感よりも、一歩―――いや、半歩、近い。 そうしてこちらをのぞき込む。切れ長の瞳。 透明な、澄んだ、でも何とな

          fetishismⅡ 眼鏡

          fetishismⅠ 煙草

          久しく吸っていなかった煙草を咥え、カチリと風情のない音を立てて電子ライターで火を点ける。 口の中だけに煙を含み、苦みが鼻に抜けると共に吐き出す。 ”ふかす”くらいならやめておけばとよく言われたが、口に広がる苦みが好きだった。 * * * あの人が煙草を吸うことは知っていたけれど、実際に見たのは二回目に会った時だった。ゆったりと煙を燻らす姿を見て、ぼんやりと―――キスがしたいな、と思った。 健康によろしくないのは百も承知だけれど、煙草を吸う姿がたまらなく好き、になる人がい

          fetishismⅠ 煙草

          falling,

          あ。 これは、恐らくシグナルだ。 危険を知らせる信号。長らく鳴らなかったせいで、幾度も勘違いをした、何年振りかの。 落ちる、と思った。 思った気がする。気がする、なのは、その時が訪れていたのに気づいたのはもっと後のことだったから。 ―――――――― すっかり忘れていた。 そこそこに年を重ねてきた中で、数えるほどしかない「それ」は、いつだって自分が気付く前に始まっていたのだった。 自覚もなく、自分はどれだけの熱量を垂れ流していたのか、思い返すと恥ずかしくて堪らなくな

          falling,

          今はまだ。

          お気に入りのボールペンを手に持ってから、3分の1日くらいは優に過ぎた。 高くはない、ただよく滑る、赤味がかったインクのボールペン。書きやすくて気に入っている。 シンプルなオフホワイトの便箋には、未だ一文字も書かれていない。 親友に手紙を出そうと思った。 もう2年は会っていない。酒が好きで、男が好きで、仕事が好きな、親友。 「最初は大嫌いだった」とお互いに語った親友。 そんな親友は、この冬入籍した。 ―――――― 人生において、人と関わるタイミングは何となく決まっている。

          今はまだ。