#6 1日映画『リベリオン』感情を捨てた人間の向かう先

今年観た映画が100を超えました。観るだけで終わるのはもったいなく感じてきたので自分自身で映画の内容を整理して、考察や感想をnoteに残して行こうと思います。第6回になります。

『リベリオン』

rebellion :反逆、反乱、反抗
戦争を経て平和な世を築くため感情を捨ててしまった世界を描くSF映画です。主演はクリスチャン・ベイル。クリストファー・ノーラン監督が務めた『バットマン』シリーズで主演のブルース・ウェイン(バットマン)を演じている俳優です。

あらすじ

第三次世界大戦終結後、戦争が再び起こるようなことがあれば人類が滅亡すると危惧した政府は、人の暴力的な感情をする薬の服用を義務付けた。反逆者はクラリックと呼ばれる警察部隊によって厳しく処罰され、徹底的に反乱因子の削除が行われる。ある日、クラリックのプレストンは、薬を誤って落としてしまいそのまま仕事をすることになるが・・。

感情を奪うことの代償

映画レビューを見るとプレストンの使うガン=カタという格闘技についてばかり書かれているようなので、別の切り口から書いていこうと思います。
『リベリオン』の管理、監視社会で人間らしい生活は送れるでしょうか?答えは「No」でしょう。感情を捨ててしまった人々は目的もなく毎日を過ごし、音楽も恋愛も芸術にも興味を無くし命を無駄にするだけです。私はそんな生活をしている人たちは生きていると思えません。そういった意味で、初めはお手本のようなクラリック(警察)であったプレストンに人間らしさを取り戻させ、最終的に管理体制の破壊を行わせたこの映画は、管理・監視社会を痛烈に批判した意義のある映画だと感じました。この映画が公開されたのは2002年ですが、2020年現在の中国ではAIを使った社会信用システムの導入や、政治的活動に利用されることを懸念し一部のゲームの規制などが行われるようです。国家を運営していくにあたって国民を指示下に置いて言論や行動を弾圧すれば舵は切りやすいでしょう。ただこれが行き過ぎれば人間らしさは失われてしまいます。どうかこの先の社会が『リベリオン』のようなディストピアに向かわないよう、願います。


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スイ
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