Mantis LOD Editorを使ってアバターを2万ポリ以下にする【VRChat】
この記事は、下記の記事をlilNDMFMeshSimplifier向けに書き直すにあたって元のMantis LOD Editor向けの文章を保存しておくために別途作成したものです。
上記の記事であれば、有料のMantisを購入せずにPoor化できますので、まだMantisをお持ちでないのであればそちらを読むことを推奨します。
逆に、すでにMantisを持っている場合は、上記の記事をポリゴン削減の手前まで実践し、そこから先のポリゴン削減についてはこちらの記事で行うとよいでしょう。2024/10/19現在、Mantisのほうがなにかと楽です。
本記事ではしなのさんを例にポリゴン削減をしますが14万ポリゴンあるのでかなり大変(大幅な妥協が必要)です。
基本的に、もとのポリゴン数が少ないほど2万ポリゴン以下に削ったときのクオリティは高いです。
とにかく、まずはコンポーネントを付けます。
使わないことにした下着などを除くすべてのメッシュオブジェクトについて、Add Componentから「NDMF Mantis LOD Editor」と「VQT Platform Component Remover」を付けてください。
下記が、NDMF Mantis LOD Editorコンポーネントの設定です。
Previewボタンを押すとポリゴン削減がアバターに一時的に反映されるので、まずは目に見えて劣化する直前までスライダーを下げてください。
これを、全メッシュオブジェクトで行ってください。
スライダー以外の設定項目「Protect Boundary」「More Details」「Protect Symmetry」「Protect Hard Edge」「Beautiful Triangles」については、チェックボックスを入れたり切ったりすることでどのようにポリゴンを削減するかに変化があります。いろいろいじって最適な設定を見つけてください。(正直、あまりコツはありません。運です……)
全メッシュオブジェクトで上記の作業をしたら、一旦どれくらい削減できたか見てみましょう。Playモードにして、Actual Perfomanceウィンドウを更新してください。
23,796ポリゴンですね。2万以下にするにはあと3,796ポリゴン削る必要があります。
ここからは本当に妥協するしかありません。どのあたりなら崩れていても目立たないか考えながら削っていきます。
場合によっては、AAO Remove Mesy By Maskが使えるかもしれません。
今回でいうと、ドレスの背中側はセーターで隠れるので消せそうです。
Cloth_dressにAAO Remove Mesy By Maskを付けてみます。
Previewボタンを押してプレビューが見えるようにしたあと、マスクテクスチャの「編集」ボタンを押し、編集画面に入りましょう。
セーターやスカートで隠れる部分を塗りつぶしてみました。
ここで注意点がひとつ。
2024/10/19現在のバージョンでは、AAO Remove Mesy By Mask と TTT Atlas Textureの相性が悪く、アトラス化の影響でUVがAAO Remove Mesy By Maskのマスクとずれてしまいます。
なので、AAO Remove Mesy By Maskで指定したマテリアルはTTT Atlas Textureから外すようにしてください。マテリアルスロットは4つになりますが、4つまでならAndroid Poorなのでセーフです。
他にも服で見えなくなる部分をAAO Remove Mesy By Maskで消したり、妥協してMantisのQualityを下げたりした結果、なんとか2万ポリゴンに収めることができました。
最後の仕上げで、Android/iOSでアップしたときだけこれらの設定が反映されるように設定します。
さきほど各メッシュに、Mantisと同時に「VQT Platform Component Remover」を付けたはずです。
これらを、PCでは削除するように設定してください。
また、アバターに追加したオブジェクト「MergedMesh」と「Atlas」についても、PCでは反映されないようにします。
これらのオブジェクトにAdd Componentから「VQT Platform GameObject Remover」を付け、「PCで維持」のチェックを外してください。
お疲れ様でした!
これで、Android(Quest) Poor対応のためのポリゴン削減は終わりです。Androidビルド(またはiOSビルド)でアップロードして、Questまたはスマートフォンで動作確認してみてください。