「TQM 品質管理入門」を読んだ
こちらを読みました。ソフトウェア品質をお仕事にしている割に、日本古来のTQC/TQMとかを理解しておらず、ここらで勉強する必要があるかなと思ったからです。
感想を3行以内で
入門書としてはよくて、TQMの概要を掴むことができる。けれども、専門書としては情報量が足りない。
学び
TQMの「総合的(Total)」には二つの側面がある
品質を総合的に考える、と、組織全体が参加する、という二つがあるそうです。どちらの意味も重要な気がします。なんか、アジャイルでよく聞きそうな話ですね。前者の方が最終的な目的に近いですかね。
品質機能展開
SQuBOKとかで名前だけは見たことがありましたが、実例を見たことがありませんでした。この本で初めて見ました。「品質」機能展開と名前はついていますが、見た感じ要求-仕様展開、な感じですね。もっといい例があるんでしょうか。
維持と改善
維持と改善は(当然のことながら)別物で、初期のQC(品質・制御と訳すのが正しいらしい)は維持に主眼が置かれていた、のことでした。何となくわかります。
よいものを作るとコストが下がる
これ、最近読んだ本にも書いてありました。ソフトウェア開発の話ですが。でも、僕はあんまりこの言い方が好きじゃないです。なぜなら、”どの時点で””どんな視点で”よいものを作ると、”どの”コストが下がるか、について敢えて言及していないような気がするからです。
ここで言っているのは、
「設計段階で」「品質のばらつきが」よい(ない)ものを作ると、「手戻りや検査の」コストが下がる
ということです。
「企画段階で」「お客さんが必要とする以上の過剰品質である」ものを作ると、コストは当然ながら上がる
という読み方もできてしまうので。
どんな人におすすめか
僕みたいに初めてTQMに触れる人にはお勧めです。この次に専門書に進む前段階と考えるのがいいと思います。技術書としては読まない方がいいと思います。
まとめ
無知な僕にとっては、よいきっかけとなりました。次はもうちょっとぶあつい本を読んでみます。
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