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中央線に乗って、「夏越の大祓」へ(後編)
目の輪の、左手前に宮司さんが立つ。下の画像でいうところの、幟の前あたり。そして、芽の輪と幟を背にして向いている。意味合いとしては、私に向かって並んでください、という感じだろう。
しかし、列はパッとできない。ぼくを含めて、観光客っぽい人も何人かいたが、離れて様子を見ている。頼みは、10人くらいいる地元のおじいさんたちだが、列を作ろうとしないで鳩首会談のような状態になっている。
すると、ひとりのおじいさんが社殿から出てきて、他のおじいさんたちにハッピを配りだした。
どうも、皆さんこれを待っていたようなのだ。きれいな青いハッピを受け取った人から順に、列を作っていった。その列に続いて、様子を見ていた観光客たちも並ぶ。ぼくもうしろの方に並んだ。遠慮もあったが、背が高いので、うしろの人が芽の輪を見えなくならないよう配慮してということもある。
そして宮司さんが、「それでははじめます」と言い、芽の輪の方に反転してお祓いを始めた。このあたりの様子は、若宮神社さんのホームページに画像とともに記されている。列のうしろの方の頭一つ出ているのがぼくだ。
芽の輪くぐりは、まず宮司さんから。そして列に従って進む。地元の人々も、なんとなく遠慮がちのように感じた。
芽の輪をくぐったあとは社務所に行き、
こちらを購入。
中には、人の形の紙が5枚入っている。一見、人に思えないが、手の部分に切り込みがあって、それを切ると人の形だと分かる。裏に名前を書き込んで、
火の中に投じる。お焚き上げだ。これで、この行事は完了となる。ただ、芽の輪くぐりはどこも一緒らしいが、それ以降は地方ごとに違うようだ。人型を川に流すところもあるようだ。
『中央線が好きだ』のホームページでは、行事は10時~11時までとなっていたが、10時半にはすべての人がお焚き上げまで終えてしまった。
こういった行事は地元の人たちの貴重な交流の場であろう。宮司さんとハッピを着た人たちが集まり、新しい役員さんの紹介などをしていた。邪魔をしては悪いので、ぼくは神社をあとにした。
行きと同じでは芸がないので、踏切を渡って反対側を歩いて駅へと向かった。
朝ごはんを食べずに来てしまったので、豊田駅周辺を歩いて物色。せっかくなら、個人店でなにか購入したい。そこで見つけたのが、
おいなり屋さん。
パン好きなので、この街のパン屋さんで購入したいところだが、和の行事に参加した日なのでこの日はご飯ものにした。
お得な、お試しセットを購入。普通の大きさのものが10個入っていて、1200円。また、それぞれの具が凝っていて美味しい。
また、お米も赤飯になっているものがあったりと、工夫されている。ちなみにこの画像はかじったものではなく、包丁で切ったものです。
当然、一度に全部は食べられず、2回に分けた。2食分であれば、価格としても充分安い。
たった半日の行程で、京都奈良に行ったような気分を味わえる、このコロナ渦にしてぜいたくな散策だった。
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