東京で最も小さな花火大会(1)
ネットに情報がないまま、目的地へと向かう心細さ。
以前行っていたローカル線の旅には、よくあることでした。その頃にはネットそのものがなかったので、それが一般的でもありました。
今回、ほんのちょっと聞いた情報では、「東京の端の方で花火大会がある」というだけ。ネットで調べても、出てきません。かろうじて、過去の情報だけ。
こんなにも告知ゼロで、本当に花火大会なんてやるのかな?
疑問に思いながら、東京の西部へと向かいます。その日は都心の方に出ていたので、まずは中央線の下りに。
そして立川で、青梅線に乗り換えます。
やるかやらないか分からない花火大会なので、当然、やるにしても時間が分かりません。
いったい、何時に現地に着けばいいのか。
とりあえず、夜の7時半と想定しました。やるにしても、おそらく小さな花火大会でしょうから、あまり早いスタートだと早い時間に終わってしまいます。それで7時半に。
仮に8時スタートだったとしても、7時半の到着なら、30分の待ち時間で済みます。
青梅線の車内には、花火大会に向かうような雰囲気の人はいません。
この日はちょうど、青梅線の終点奥多摩で花火大会が行われます。奥多摩の花火は盛大に告知されていて、おそらくもうちょっと前の青梅線は、それに向かう客で賑わっていたことでしょう。
拝島駅で、降ります。奥多摩に向かうのであれば、下りる必要のない駅です。
拝島駅は青梅線内で唯一乗り換えのある駅で、4路線が乗り入れ、7番線まであるターミナル駅です。エキナカのお店も並びます。
しかし、目的地の状況が不明なため、なんとなく、さびしいローカル駅に降り立った気分でした。
(つづく)
書き物が好きな人間なので、リアクションはどれも捻ったお礼文ですが、本心は素直にうれしいです。具体的に頂き物がある「サポート」だけは真面目に書こうと思いましたが、すみません、やはり捻ってあります。でも本心は、心から感謝しています。