【高松旅】はじめてのサンライズ瀬戸〜銀河鉄道の夜に
前回、香川・高松で銀杏BOYZのライブを観たという記事を書いたが、最終的に高松を選んだもう一つの理由がある。それは、寝台特急のサンライズ瀬戸に乗りたかったからだ。
寝台車には、過去に上野ー函館、上野ー金沢の2度乗ったことがある。電車に揺られて寝るのとはまた違う、自分だけのスペースで横になって堂々と寝られるあのちょっとしたお泊まり会みたいな雰囲気・・・ぶっちゃけたいしてよく寝られないし、狭い空間なのに、魅力を感じてしまうのはなぜだろうか。
で、ずっとサンライズ瀬戸(もしくは出雲)に乗りたくて、その理由を探していたらちょうど今回のライブが決まったというわけ。ライブは4月1日。今回、行きは飛行機で羽田から高松へ、帰りに高松から東京までサンライズを利用する計画を立てた(ぶっちゃけ飛行機の方が安い)。
チケットが取りにくいと聞いていたけれどどんな感じかわからなかったので、発売日(乗車日の1ヶ月前)の当日、とりあえず新宿駅のみどりの窓口に行ってみることにした。
購入した日(3月1日)のメモは下記の通り。
日によっても違うと思うので、あくまでも参考程度に。
さて4月1日当日。
東京行きのサンライズ瀬戸は、21:26高松始発となっている。買い物などしたかったのでライブを早めに抜け、21:00前に高松駅に向かう。駅周辺は、最近駅ビルが新しくできたらしく思った以上に都会な感じがしたけれど、とにかく店が閉まる時間が早くてこの時間ではほとんど店が開いていなかったし、人もまばらだった。
20:55ごろ。改札前で待機していると、サンライズが9番線のホームに到着したというアナウンス。発車までまだ30分くらいあるというのに、私は早速車内に乗り込み、興奮状態で一通り写真撮影などを済ませる。こんなに浮かれているのは私だけかもしれない。
その興奮状態が少しずつおさまって来た頃、ようやく列車が出発した。寝るにはまだ早すぎるので、なんとなく外を見たりするけれど、当然真っ暗である。はじめのうちは、どのあたりを走っているのかGoogleマップで見たりしてぼんやり過ごしていた。
列車に揺られている間、銀杏BOYZの「東京」という曲を思い出す。彼女と別れた主人公(ってか峯田さん)が、彼女と過ごした東京での日々を思い返して滔々と歌う内容。私は失恋したわけではないけれど、「東京」の主人公が歌う彼女を失った悲しみと、それこそ失恋にも似た、個人的にいろいろあった最近の自分の状況がめちゃくちゃマッチしていて、ライブを観たばかりというのもあって何かぐっとくるものがあった。
「東京」の歌詞に、
といったフレーズがある。乗っているのは小田急線ではなくサンライズだけど、東京に向かう列車に揺られ、これまでのことを思い返してしまう自分の状況が、より歌詞の世界観と重なってしまったのだ。そういう歌じゃないけど。
https://www.youtube.com/watch?v=1x9XD4CeJTI
前置きが大変長くなったが、車内での最大の目的は「寝る」ことである。肝心の寝心地はどうだったかも書いておく。サンライズはけっこう揺れると聞いていたので、念の為酔い止めを飲んでおいた。確かに寝っ転がっているとその揺れをダイレクトに感じる(が慣れる)。そのうち薬が効いてきたのと疲れもあり、いい感じに眠くなってきて、24時ごろには心地よい揺れの中ですんなり眠りにつくことができた。個人的には思った以上に寝られた、なんだけど、ただ、決してぐっすりではなく、寝ているけれど遠くで走行音がずっと聞こえている感じだった。寝台車ならではの体験!
6:00過ぎ。すでに日は昇っている。ゆっくり起きて、朝陽を見ながらぼんやりと車窓からの眺めを楽しむ。その頃にはすでに神奈川に入っていたけれど、この時間に見る景色はなんとなく特別感があったなあ。
7:08。すっかり明るくなった東京駅に無事到着した。およそ10時間の寝台特急旅。車内でしたことといえば、ほぼ寝るだけ。だけどそれがいい。特に何かが起こったわけじゃないけど、私にとって思い出に残る列車の一つとなった。
今度はサンライズ出雲にも乗ってみたい!
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