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干支の漢字「丑」をモチーフに2021年年賀状をデザインしてみた / 我的设计新年的贺卡思考的过程特色今年十二生肖的汉子「丑」。

毎年同様に今年も年賀状をデザインしたのでまとめておく。背景は例年通りなので過去ログに譲り、今年はプロセスのみ記録しておく。工程は同じなので中身だけ今年にアップデート。

今年の年賀状のデザインプロセス / The design process / 今年贺卡的设计过程

❶対象物(漢字)を見る・調べる
Look at/research the meaning and the context of the object, which is the chinese character (丑年 meaning the year of cow)
看、查了对象(汉子)

今年の干支「丑(牛)」という漢字を見たり、成り立ちや、意味を調べる。
あくまで基礎情報としてのインプットだが、書いているうちに思いもよらずインスピレーションのヒントになることも。

丑年(牛)については下記の様な意味があるようだった。成果よりも経過を大事にする年、という見方は大事なのかもな。

牛は実はとても力持ちで、日本では昔から荷物を運ぶための労働力として、人の生活に欠かせない大切な動物でした。勤勉によく働くその姿が、「誠実さ」を象徴し、縁起の良い動物として十二支に加えられたとも言われています。そんなことから、丑年の人はマイペース・忍耐強い……と言われることもあるようです。
また丑年は、先を急がず一歩一歩着実に物事を進めることが大切な年と言われています。牛は、大変な農作業をしっかり手伝ってくれる働きぶりから、丑年は「耐える」、「これから発展する前触れ・芽が出る」というような年になると言われています。結果を求める時期ではなく、結果につながる道をコツコツと積み上げていく時期とされているようです。

❷対象物(動物)を見る・調べる
Look at/research the meaning and the context of the object, which is the animal (=mouse)
看差了对象(十二生肖的动物)

文字通り、「牛」の写真を見る。とにかく色々見る。

スクリーンショット 2021-01-03 15.03.34

「丑」という漢字で牛を表すとすると、体全体は厳しい気がしたので、顔にフォーカスしてみると、「左右にピンと張る耳」「ぐでんとした鼻」が特徴的な印象を得た。

❸干支の漢字(=「丑」)をとりあえず宛てもなく書いてみる
Randomly try to write the Chinese characters of zodiacal animals
试试写那个十二生肖的汉子没有固定的规则

とりあえず色々書く。体裁は気にせず。なんとなく3枚目の右側のあたりで、顔にするのが良さそうだと確信に到る。

スクリーンショット 2021-01-03 16.07.45

スクリーンショット 2021-01-03 16.07.56

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❹ 対象の動物の特徴(丑の鼻、耳)を意識して漢字(「丑」)を書いてみる
Try to write down the chinese character of the zodiacal animal paying attention to the characteristics of the animal (in this case, such as mouse's ear/mouth/tail)
一边注意十二生肖动物的特点(ex.牛的耳朵/鼻)一边写动物的汉子

このパーツは特に写真は撮らずだったが、1-2時間さらに色々書き続けた。

❺「型」を意識して、ひたすら精度を上げる。
Once finding out the shape that can make the Chinese character look like the animal, with this in mind, sophisticate the design.
一边注意看起来像着那个动物汉子的形式一边精致那个设计

なんとなく全体の方向性が見えたので、あとはひたすら、自分が理想の着地点と想定する書き味が出るように何度も書いてみる。理想としたのは、漢字の「丑」の余韻を残しつつ、「牛」っぽく見えること、である。

色々筆ペンを遊ばせてみた結果、真ん中の横払いの一筆とそれ以外は別で書いた方がバランス良い感じがした。従ってそれぞれのパーツを何度かトライし、下記の感じで完成形に近い形ができた気がした。

スクリーンショット 2021-01-03 16.11.51

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❻「型」を意識して、ひたすら精度を上げる。(微修正)
With the ideal shape in mind, keep polishing the design.
一边注意那个动物汉子的形式一边继续精致那个设计

完全に全体の型が定まったので、あとは各個別のパーツがよく見えるように微修正しながら書き続ける。実はこの時点まで、昨年のねずみ版が完成させる途中で脱線して考えてみたら割と早く型が見つかり、下記までは完成させていた。

スクリーンショット 2021-01-03 16.16.55

そのために、今年は割と年末あまり時間をかけずにファイナライズできるかと思っていたのだが、、改めて見ると、「なんか耳ちょっとでかくないかな・・?」とか「なんか左側の下方へ払う一筆がちょっともたげているなあ」とか、色々気に出してしまった。やはり時間をおいて再度客観視することはとても大事だなあと。

そこで改めて牛の写真を見ながら、微修正を繰り返した。最終的に左の払いは下記に差し替え。その上で、左右上下のバランスを書いては俯瞰し、俯瞰しては書き調整を繰り返した。

スクリーンショット 2021-01-03 16.21.59

(紙はなんでも良いやと思い一昨年の亥の紙に試し書き。)

❼ Photoshopにて組み合わせ・微修正
Make minor adjustments using photoshop to combine the best looking parts.
用photoshop结合最好看的部分

最後は、いくつか書いた中で、ベストな見た目かなと思える筆致のあるパーツをPhotoshopで組み合わせ。※本格的な書道ではないので、一筆書きには別段こだわっていない。(書道の精神からしたら反則なのであろうことは承知しており、なのでこれは自分の解釈としては書道ではなく、筆ペンを使った自己満足のアートなんだと解釈している。)というよりもなかなかベストなパーツを一筆で書き上げる技巧もないため、フォトショで最良だと思うパーツを組み合わせている。あくまでトータルでの見た目を優先。
以下、完成版。

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友人からは「牛のステーキが食べたくなりましたw」と言葉をもらい、その分牛にもちゃんと見えてる証左ということで良かったのではないかと思っている。昨年の「子」よりも牛の力強さを筆に載せることが結果的にできて良かった様にも思う。

総括/終わりに

冒頭にもあった牛の意味には、「忍耐強さ」「芽が出るのを待ち着々と物事を進める」などが含まれるらしい。去年は言わずもがな世界が我慢を強いられた年だった。感染状況を見れば、今年もまだまだ耐え忍ぶことを強いられる感慨は拭えない。だからこそ、しっかりと、日々を積み重ねることに全集中し生きていきたいものだ。

そして、この年賀状制作も遂に干支の一周まで残すは一年となった。制作自体は年末だけとはいえ、12年間何かを続けたというのは自分としてはひょっとしてかなり稀、かつ最長のことかもしれない...とりあえず今年の年末まで生き抜いて、干支一周を完成させられる様、がんばりたいと思う。

お読みいただきありがとうございました。
皆様にとって、健康で心の平穏が訪れる年になりますように。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

以上。

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