私なら、こんなテイクアウトやデリバリーをやっている飲食店を応援したい
以下、思ったことを。
<家族構成と状況説明>
夫/テレワーク在宅勤務。週1~2出社。
妻/フリーランス。仕事は大幅にセーブして家事育児対応。
娘/4歳。保育園登園自粛中。
*
前提は「みんな疲れている」
突然、他人との接触や外出が物理的にも気持ち的にも制限されるようになってから、私たちは日常に疲れている。自炊がそこそこ苦でない私も、ほぼ毎日3食、買い出し回数も限られた中、手持ち食材で作り続けて疲弊している。
飲食店が厳しいのはみんな知っているから、できる範囲で応援消費したいと考えている家庭も多いと思う。
とは言え、疲弊しているのは飲食店だけじゃない。カラオケもアパレルも旅行も化粧品もジムもクラブも書店も売上減。スーパーやドラッグストアや宅配は売れまくっていても現場が忙しすぎる。医療現場は言わずもがな。みんなそれぞれの地獄があるし、私たち自身の生活もあるから困っている業界全部を救える訳じゃない。
普通にしているだけでも悲しい話が多いこんな時期だからこそ、できるだけ滅入ったり疲れる情報を遠ざけたいと思う人は私だけじゃないと思う。これが全項目に関わってくることを念頭に入れて、以下読み進めてくれたら嬉しいです。
テイクアウト「でも」勇気がいる
そもそも人との接触がリスクとされている中、店内飲食だけでなく正直テイクアウトでお店を利用することすらリスクと考えている人も多い。
「自分が感染ってしまうのではないか」
「自分が感染させてしまうのではないか」
これは3密や衛生がどうとかいうデータ問題ではなくて感情面の問題が大きいから、仕方ないと思う。
だからこそ、下記みたいに安心材料をたくさん提供してくれている飲食店だったら、数少ない機会でも利用しようと思えるのかなと。
プロフィールは最新情報
営業時間やテイクアウト、メニュー、とにかく現在の最新情報が知りたい。コロナ前の営業時間やメニューは重要じゃない。公式HPならダサい位に目立たせて今の営業時間を教えてほしいし、SNSなら即座に今の情報に書き換えて欲しい。
予約したらすぐに渡せるとか、用意ができるまでは外で待つこともできますとか、ちょっと考えれば当たり前のことも書いてくれると安心できる。
飲食店を救いたいという気持ちは多くの人にあるけれど、疲れている中、過去記事をスクロールしてテイクアウトメニューや営業時間を調べるのは、余裕のある人や顧客だけができることだと思う。
定期更新 is KING
初めは反応がなくても、とにかく何らかの方法で情報発信を続けてほしい。日本人は投稿を見ているだけの人が8割という2018年総務省データもあるので、絶対検索とかで見てくれてる人はいる。
ほぼ毎週コラムを約3年更新し続けてきた私が言うなだけど、【毎日】必ず更新されるコンテンツには安心感が生まれる。
大量発信はウザいどころか視聴者はすぐ忘れていくから、営業時間とか、日替わりメニューとか、来店者への感謝とか、何度も同じような内容でもかまわないから繰り返し伝えてほしい。認知から検討段階リストに入ったら、次の段階では投稿回数や態度に人は心を動かされる。
実際に頼むのは、1回目の投稿じゃなくて5回目の投稿を目にした時かも知れない。
ハッシュタグもマップも地域が肝
インスタグラムの全国お取り寄せなら「#コロナフードアクション」とかでもいいけど、このハッシュタグは4/22時点で10万5千件、確実に埋もれる。私の地域で見ていると「#〇〇(駅名)」「#テイクアウト」までは付いていても、両者を合体させたハッシュタグは圧倒的に少ない……!タグで検索する人は、例えば「#〇〇(駅名)テイクアウト」なのでは!?!?!
一番知りたいのは、自分の在住地域のお店なのに!!!
ちょっと調べると地域毎にテイクアウト情報をまとめたMAPや情報サイトなんかも掲載情報無料で出てきたりするから、ぜひ暇な時間に調べて活用してほしい。そして写真や文章で、圧倒的に気合いを入れて自店の魅力を教えてほしい。
インターネットでは見えているものが全て。叙々苑レベルの有名店ならいざ知らず、自店は誰も知らないという認識で情報を開示していった方がいいと思う。このタイミングで初めてお店の存在を知り、テイクアウトする人も多いはずなので。
今すぐキッズメニューを
休校や登園自粛で、子どものいる家庭は確実に食事作りに疲弊しているのにキッズメニューがある店が少ないのはなぜですか?
普段なら子連れお断りのbarとか高級店でも、テイクアウトならできるはずなので、売上げ困っている店はぜひ検討してくれたらすごく嬉しい。全国の食事に疲れている親御さんはきっと歓喜すると思う。
かく言う4歳児母(私)は、毎回炊飯器MAX5号炊いて冷凍しても3食×3人分=9茶碗分/日ですぐ食べ尽くすのに疲れすぎて、米(ジャスミンライス)のみを今日キッズメニューとしてテイクアウトした。
前提としてテイクアウトは楽したいから頼むのに、子どもだけレトルトとか別で作るとか本当手間なんです。大人ならスパイスも香辛料も多国籍料理もイケるけど、子どもは大人メニューだとそもそも食べられないものも多い。
本気で対応するなら味付け濃いとか辛さ生ものNGとかアレルギーとか離乳食とか国産とかキリがなくなるので、取り急ぎ大手ファミレスのキッズメニュー内容を参考にするか、量少なめ・味薄目(例えばタバスコ抜くとか、香辛料ナシだけでも助かる!)の大人ハーフサイズやミニ版を1品だけメニューに追加してほしい。それでも印象は大きく変わると思う。
親はなんだかんだ子どものことが一番だし、子どもに優しい店は勝手にひいきする。何なら外食時は子どもが食べられるメニューがある店を選ぶ。
冒頭の写真のように、わざわざ容器に娘用にワンワンを描いてくれるようなお店はきっと又利用する。キッズメニューやってる個人店は私の計測範囲では圧倒的少数派なので、テイクアウト戦国時代においても差別化になるはず。
批判は見えないところで
検索で見付けたある飲食店は、毎日発信していて、写真も美味しそうで、家族が好きなメニューを取り扱っていて、何ならこんな状況になる前から一度行ってみようかなと思っていたお店だった。
でも、結局は頼んでいない。店主の文句が、見えてしまったから。
この厳しい時期に、同僚と苦しい状況について話し合い、報告し合うのが息抜きとなっているのは何となくだけど想像できる。
有識者への不満や要望、同業者との愚痴、常連さんとの冗談とも思えるタメ語のやり取り、店主のタバコについての話など、平常時と変わらず、発信しているだけなのだと思う。もちろん私が想像もできない程経営状況は深刻なのだろうし、普段使っているお店のアカウントで発信や交流をすることも、とても大切なのだとは想像できる。
でも店に足を運ぶことができない今、来店したことのない一見さんのお客さん候補にとっては、インターネット上の情報が全てになる。普段ならお店の雰囲気や味でリカバリーできるものも、今はできない。
もし売上げ減に悩んでいるのなら、これから利用しようとする人目線で見た時、発言一つで選択肢から外れてしまう可能性も考えてみてほしい。
常連さんとのやり取りはメッセージやオフラインで直接やるとか、政府への訴えはアカウントじゃなくて公式サイトに意見を送るとか、せめて初めましての人からは見えないように隠してほしい。
普段なら見なくて済んだであろうものが見えてしまうと、それだけでものすごく利用するまでのハードルが高くなってしまう。
望むものは、厳しいけれど
飲食店は今までならきっとメニューや内装、サービスに全力を注げば良かったのに、コロナで配達や法律や役所申請やSNS活用を突然求められていて、傍から見ているだけの私が言うのも薄っぺらい言葉なのだけれど、本当に酷だと思う。
ただ、もし今手探りで頑張っているのに何だか反応が見えなくて、頑張ってるのに何でだろうって思っている方がいたら、こんなことを考えているお客候補もいますって思いで書いてみました。
もちろん常連さんや顧客を繋ぎ止めておくのは一番大切だけど、きっとお店を何度も利用して大切に通ってくれている人なら、既に利用したり、直接エールを送ってくれているんじゃないかと思う。
多くの人は、気軽に外食を頼めるほど物理的にも精神的にもリッチではない。ライバルにはスーパー、コンビニ、ネットスーパー、お取り寄せグルメもある。経済悪化が確実と叫ばれる今、家計防御態勢に入っている家庭もきっと多い。
それでも多分テイクアウトやデリバリーが候補に上がるときはあって、その時に一見客に自店が選んでもらえるかどうかは、ほんのちょっとの差な気がする。