ヨガはインナーマッスルを鍛える【安全にポーズを深めていくために大切なこと】
ヨガは全身を使う、とても良いメソッドです。
でも気をつけたいのことがあります。
全身を使うことが仇となり、体に負担がくるポーズもあるということ。
ヨガが『体にいい!』というのは、やり方や意識の仕方次第です。無理やりだと反対に傷めてしまうこともあります。
体を痛めないでーという記事は前にも書いていますが、何度でも言いたいくらい気をつけてほしいと思います。
「ポーズの完成系をとる」
「インストラクターの真似をしてポーズをがんばろう」
このようにポーズを繰り返していては、身体に負担が蓄積していくかもしれません。最悪、肩を壊した、腰が痛くなったということになってしまうかも。
アメリカの統計では、ヨガで体を痛める人は増えているそうです。
体をきちんと整えながら、適切なやり方で練習してほしいです。
今回は、安全にポーズを深めていくために方法を1つ提案です。
自分自身を微細にコントロールする
そもそもヨガの目的ですが、ヨガのインストラクターも、ヨガの文献でも、「ポーズを完璧にとるのがヨガです」とは言っていないんです。
どちらかというと、心の扱い方や、自分自身をコントロールすることを大事にしています。
ヨガでは、何通りかの身体観があるのですが、大きく分けると
肉体(粗雑体)、微細体、原因体 という3つに分けるのが一番わかりやすいかと思います。
肉体はわかりやすい。一般的な「身体」なので。
次にくるのが「微細な体」
言葉の通りにとると、”微細”なんです。
これは一般的なトレーニングで、筋肉をつけましょうというのとは真逆と言ってもいいくらい。
どんどん微細な感覚を感じていくことが練習になります。自分自身を微細にコントロールするということです。
筋肉でいうと、アウターは粗雑で、インナーマッスルの方が繊細な動きをします。
深部にある小さな筋肉まで意識的にコントロールをすることは、体にとっても健全だし、いい練習になります。
その結果として、どんどん難しいポーズを取れるようになったり、健康になったり、たくさんの恩恵を得られます。
アーサナは「坐法」「座る」「体位」という意味があり、瞑想の姿勢を長くとるためにしますよ。というふうに教えられることが多いです。
そう考えると、パワーで動くこと(アウターマッスル)よりも、バランス良く姿勢を保つこと(インナーマッスル)を意識するほうが、やはりしっくりくる気がします。
自分の最大限にできる形の70%でポーズの時間を長くする!
筋肉には大きな力を発揮するための筋肉と、
それほど大きな力は出さないけど体を支えている筋肉があります。
ポーズを深めていくためには柔軟性が必要ですが、それよりも大事なことは体を安定させること。
体を支えるための筋肉がしっかりと働いて、骨格がグラグラせずに安定していることです。
結果をすぐに出そうという気持ちを少しセーブして、適切に「体を支える筋肉」を鍛えながら進めていきましょう。
そのために実践する方法の手段として、ポーズをキープすることをオススメします。しかも、完成形ではなくて、そのポーズの途中の動きで安定させること。
ポーズを一番ハードにとると、骨格が崩れながらアウターマッスルでポーズをとってしまうかもしれません。
正しい無理のない位置で骨格を支えること、そのために働く筋肉を効果的に鍛えることができなくなります。
イメージは70%くらいのラクな位置で、ポーズを微調整しながら長くキープしてみること。
理想的には、
ずーっとでもキープできて、安定して、
体に負担がかからず、
長く支えていられる
という状態。
バランスが取れて、筋力をあまり使わないという状態です。
ある程度身体を微調整する余裕もできます。
やり方の例
● 前屈
前屈では骨盤を前傾させて70%くらいの気持ち(ラクな位置)で止めます。
ラクということは重要なポイントです。ラクなくらいのほうが構造に無理がかからずにインナーマッスルを働かせることができます。
前屈の時は後面の筋肉が体を支えるために働いています。これを30秒くらいキープしてみます。
後面の筋肉を緊張させて少し体を起こして、緩めながら前屈を深めていきます。
● ヴィラバドラーⅡ
立位のポーズも同様です。
70%くらいのスタンスでポーズをとって、身体のいろいろな部分をきれいに乗るように微調整します。
1分以上とれるようになってから、スタンスを広げてポーズを深めます。
まとめ
・ヨガが「体にいい!」というのは、やり方や意識の仕方次第。
・筋肉をつけるというよりも、微細な感覚を感じていく練習。自分自身を微細にコントロールする。
・ヨガはインナーマッスルを鍛える。
ポーズを深めていくためには柔軟性が必要だが、それよりも大事なことは「体を安定させること」
体を支えるための筋肉がしっかりと働いて、骨格がグラグラせずに安定していること。
・70%くらいのラクな位置で、ポーズを微調整しながら長くキープしてみること。
ポーズは自分に合わせて段階的に進めていくようにしましょう!
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