【面談設計シート付き】 面談と面接を使い分け、応募者の志望度を上げて選考に繋げよう!
こんにちは!普段は名古屋でフリーランス人事をしている「すごい人事(※)」情報局のゆいです。
中途採用の選考フローは、ここ数年で大きく変化してきたように思います。
エージェントさんに母集団形成をお任せしている場合、エージェントさんが候補者の企業理解を深めたり志望度を上げたりしてくれていたので、企業側は選考に専念していました。
しかし、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用といった採用手法が増えたことにより、短い選考期間の中で、自分たちで候補者の志望度を上げていかなければならなくなりました。
候補者の志望度を上げる施策の一つとして面談があります。
面談はカジュアル面談とも呼ばれ、現在では多くの企業が取り入れている施策ではありますが、面談と面接の違いを理解しないまま導入してしまい、逆に候補者の志望度を下げてしまう事例も多く聞かれます。
今回は面談と面接の違いについてお伝えしながら、志望度を上げて選考に繋げる面談のやり方についてお伝えしていきます!
※すごい人事…「採用トレンド」を理解し「アジャイルな(変化に対応できる)組織づくり」ができるVUCA時代の引っ張りだこ人事!
1 面談と面接の違い
面談と面接の一番大きな違いは「合否に関わるか否か」です。
企業側の面接の目的は、候補者を採用するかどうか見極めることです。一方、面談の目的は見極めではなく(話す中で副次的に見極めが出来てしまいますが)、候補者の志望度を上げることです。
また、面接は応募後に行われますが、面談は応募前に行われることが多いです。
そのため、候補者は応募するかどうかを検討するために面談に臨むので、志望動機を聞いても答えられませんし、少しでも企業側が「見極める」態度をしてしまうと認識に齟齬が生まれてしまいます。
面談は、候補者に自社が応募したいと思える企業かどうか見極められていると思って実施してもらいたいです。
2 面談の実践方法
面談は話しやすい空気を作ることが重要です。会話のスタートはアイスブレイクから入り、次のような流れで進めていくといいでしょう。
資料に出てくる「4P」とは、リンクアンドモチベーションが提唱しているフレームワークで、Philosophy(理念・目的)、People(人・風土)、Profession(仕事・事業)、Privilege(特権・待遇)を指します。
面談の雰囲気は、1on1でする婚活パーティーに近しいと思います。複数名の参加者の中から付き合いたいと思える人を探しますが、見極める姿勢が強すぎると相手に引かれてしまいますよね。会話を楽しみつつ、自分に合うかどうかを雰囲気で感じる部分が似ていると思います。
つまり、ポイントになるのは、候補者からの質問受付と候補者への質問の部分です。
候補者の質問は、相手が何を企業選びの軸にしているかが垣間見えます。「選考では聞きにくいことも遠慮せず質問しても良い」と伝えておくことで、例えば年収や働き方など、面接では話しにくいけど重要な軸について候補者の価値観を知ることができます。
候補者への質問は、志望動機ではなく、自社のどの部分が気になって面談を受けてみたいと思ったかなど、まだ応募していないということを念頭に置いて質問をするようにしてください。
候補者の価値観を知ることで、面談中・選考中でどこを訴求して魅力を伝えたらよいかがわかります。面談時における候補者への質問は、価値観を知ることが目的だと肝に銘じてください。
この質問で見極める態度を取ってしまうと、一気に候補者の意向が下がりますので注意が必要です。
また、面談をする中で候補者に選考に進んでもらいたいと思えたかどうかで、選考へ進めるスピード感を変えることをオススメします。
すぐにでも選考に進んでもらいたい場合は、候補者が応募したくなるような流れを作ります。候補者への質問で、転職活動に対する本気度や他社選考状況を確認し、他社が進んでいるようならなるべく早く選考に進めるように調整します。
候補者が急いでいない場合は、焦って選考を進めるのではなく、応募までに何度か接点を持てるようにしていきます。例えば、候補者が興味がある部署の社員や役職者と話す機会を設けます。
今回はあまり興味が持てなかった候補者であっても、中長期的に見たときに選考に進んでもらいたいと思うタイミングが出るかもしれないですし、その候補者の知り合いを紹介してもらえるかもしれないです。
そのため、候補者に対する懸念点は伝えられる範囲で伝えながら、選考に進む場合は書類選考から始めるようにするといいでしょう。
面談の担当者は人事が担当することが多いかもしれませんが、目的からすると、入社後一緒に働くかもしれない社員と面談した方が、志望度を上げることができます。
面談で見極める必要はないので、普段面接官をしている社員ではなく、候補者が欲しい情報を一番持っている社員に面談をお願いできるのがベストです。
人事は日常的に採用業務をしているので、中途採用の市場感や他候補者情報を持っていますが、現場社員はそれがわかりません。
いざというときに採用活動に協力してもらえるように、日頃から採用情報は社内でシェアしておくことをオススメします。
面談が面接化してしまう要因として、多くが社内の目線合わせ不足による問題(面接してしまう)のため、社内の面談担当同士の目線合わせのツールとして「採用ストーリーブック」を作っておくことも、非常に有効です。
また、事前に採用ストーリーブックの一部を候補者に送付しておいて、自社情報を伝えておくことで、より密度の高い面談の場を作っていくことができます。
まとめ
面談と面接の違いについて理解した上で、目的に合わせて会話の流れを構成することで、候補者の志望度を上げることができることがわかりました。
堅苦しい雰囲気にせず、カジュアルな雰囲気で話をしてもらうことで、候補者の価値観を知り、合わせて自社の魅力を伝えていきます。
面談を実施するにあたり、候補者が面談前に自社について少しでも理解していると、候補者からの質問が具体的になり、さらに面談の質を上げることができます。
また、今回ご説明に使用した画像はスライドとしてまとめております。ご興味がある方は下記よりお取り寄せください。
面談を短期施策ではなく中長期も視野に入れた施策にして、候補者の口コミで会社の魅力が伝わるような採用CXにできるといいですね!
次回もお楽しみに!
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