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踊るエンジニア採用 ‐現場主体で採用せよ!‐

ど~も~ポペヌです!

2022年も2月となり新卒採用も白熱する時期になってきたなとひしひしと感じます。
そんな採用の中でも一際白熱するのがエンジニア採用ですね!

そのエンジニア採用において昨今成功例として挙げられる「現場巻き込み型採用」についてまとめていこうと思います。


こんな方に読んでほしい

エンジニア採用に苦手意識を持っている人事さん
現場に任せることができない人事さん
現場のエンジニアにビビってる人事さん
採用に困っているCTOの方


1.なぜ人事だけではエンジニア採用が上手くいかないのか

人事のみで採用が絶対に上手くいかないというわけではありません。
ですが、多くの会社では採用が上手くいっていないという状況です。

そもそも現在のシビアな有効求人倍率からして、採用が上手くいく会社があるとその分上手くいかない会社が出来てしまいます。

これは雇用の仕組み上致し方ない点です。
だからこそ他社より頭ひとつ抜けた取り組みを行うことでエンジニア採用を成功させて、良いプロダクトを開発できるチームを構築したい!と思ってる方はぜひ読み進めてください!

本題に戻りますが、人事のみで採用が上手くいっていない会社の特徴としては「人事のエンジニアへの知識不足」が主な要因になります。

優秀な方かどうかを見極めることができないなど、エンジニアリングスキルがない故に困ることが多くあります。前にもエンジニアとの面談についての記事を挙げましたが、エンジニア学生からすると「この人技術のこと分からないんだろうな~」って簡単に分かりますので、人事が表に出ない方が良いこともあると思っています。


人事のエンジニアリング知識の不足による予測しうる課題

エンジニアの見極めができない
スキル面の評価ができない
口説くことができない
自社の開発環境や組織の魅力を理解できない、伝えられない

そんなエンジニア採用の市場で最近流行っているのが「現場巻き込み型採用」です。ですが、現場を巻き込むことは採用をしていく上では上手くいく方法なのかもしれませんが、最適解ではないと考えています。そこについて次の章でまとめたいと思います。


2.現場を巻き込むは不正解?

現場巻き込み型採用ですが、調べてみて色々な記事を拝見させていただくと、どの記事にも「現場に協力依頼をするのが難しい」や「エンジニアに既存業務の人手不足で協力できないと怒られた」などというワードが目立ちます。また、その解決方法に「なるべく現場に工数をかけさせないで依頼する」などの方法が多く、これは本当に現場巻き込み型採用になっているのかも疑問です。また、経験談からお願いして出てもらった採用イベントなどでは大体のエンジニアがお客さん的な立場で参加しているケースが多く、目的もなくただ喋るだけで終わってしまうことも多い気がしています。

こういう記事からすると下記のような状態は理想体と言えるのかもしれません。

上記内容を見て何か思うことはありますか?

なぜお願いをしないと手伝ってもらえないのでしょうか?という点は気になりますね。

開発組織の人手不足が確実に事業成長におけるボトルネックになっている際、入社したばかりの新卒エンジニアに対して採用を意識した働き方をしてくださいなどとは言いませんが、エンジニアの分類の中で、とある一人だけは確実に採用を意識しないといけません。

そうですCTOです。
CTOがただのエンジニアでいてはいけません。
自分が掌握している開発組織の問題をなぜ自分が率先して解決しようとしないのでしょうか。

たしかにある程度会社が大きくなると採用担当がおり、採用関係の責任は採用担当が負うべきではありますが、本当に全て採用担当だけの責任ですか?

母集団が少ない。
内定辞退率が高い。

例えばこれら二つの原因の責任は誰なのか考えていくべきです。
こういう点に向き合うよう採用担当はCTOに理解をしてもらえるよう努めましょう。

僕が小さい時の有名な映画でも緑色のトレンチコートを着た人が言っていました。

「人手不足は人事部で起こっているんじゃない!現場で起こっているんだ!」

フジテレビ 踊る大捜査線より

CTOの意識が変われば組織の採用力は確実に上がると言えるでしょう。
その時がくれば現場を巻き込むのではなく、現場が巻き込みに来る現場主体の採用体制が出来上がると思います。

今までは採用担当が「こういう採用イベントしたいので、協力してください」だったのが、エンジニアサイドから「社内の開発勉強会を外部の人にも視聴できるようにしたいのですが、その際に気を付けないといけないことを教えてください。」というような依頼を受けるようになります。

だからこそ採用担当はその時に何をすることができるのかを問われます。

だってこのままだと現場から「いらないじゃないですか。」って言われちゃいます。

個人的に僕は会社で採用担当がいなくても回ると思っているので、採用ポジションを無くしたいと思って活動はしていますが、やはりすぐには難しいです。

いきなりエンジニアの方々だけで採用は回りません。

そもそも採用市場への理解もないはずです。

だからこそ人事側からも積極的な情報提供を行うなどを始めとした、様々なサポートが必要になります。

そうです。もう人事だけでも現場だけでもエンジニア採用は難しいです。

会社内の多くの方が他人事ではなく、自分事として捉えて活動できるのが理想だと思います。


3.現場主体採用の構築方法

皆さんが気になると思いますので、次に採用活動を現場主体で動かすための方法について記載をしていきたいと思います。いきなり現場主体で動いていただけるほど理解いただくことは難しいと思いますので、現場主体にすることができるきっかけを記載させていただき、まずできそうなやつから実践してみてください。

1)少しずつ数字を任せていく戦法

まず紹介するのが少しずつ業務と目標数字を任せていく方法です。
例えば、「説明会については全てお任せしますので、5人に1人はエントリーに繋げてください。」など、採用フローを細分化して意識しやすい業務から任せていく方法です。
簡潔に言うと現場巻き込み型採用に目標を追加するイメージです。
ただ参加するだけでなく、目標を持っていただき少しずつ採用の意識を変えていきます。

この時に問題となるのがCTOの意識の変え方ですが、CTOの方からするといきなり「数字を追ってほしい」と人事に言われても「君の仕事じゃないの?」と、理解いただくのは難しいことが想像できます。

その際に打てる施策としては、社長や副社長などのトップダウン経由でコミットをお願いする方法があります。役員会などの重要な会議で社長が「会社の経営状況的にエンジニアの工数不足は、○○な点で重要な問題であるから早期に解決をしたい。そのために現場でできることはやってほしい」という発言をいただければ動いてくださるCTOは増えると思います。

ちなみに僕の会社では荒療治で対応しました。
CTOの方が自分事になるとコミットしてくださる方ということが分かっていたので、Twitterで見つけた優秀かつ自社がどうしても採用したいポジションのエンジニアの方に頼んで辞退すること前提に面接を受けていただきました。

辞退理由を他社内定にして、詳細を「面接官の方が他社の方が僕のことをしっかりと理解して必要としてくれているのが伝わったから」という感じにしました。

その後は面白いことに「どういう話をするべきだったのか」「現場に一緒に働くポジションのエンジニアも同席させるべきだったか?」というように、まずは面接にのめり込んでもらえるようになりました。その時は面接の辞退率を改善することから始め、辞退率を改善するには会社説明の内容とリンクさせる必要があるよね。ということで説明会などに参加をいただいております。

これをやった時に一番驚いたのは面接を受けてくれるエンジニアの方がノリノリであったことですね。断られると思い3人に声かけたのですが、3人とも快諾いただけました。

僕が声かけた人が偶然だったのかは分かりませんが、息抜きに他社のCTOと話せる機会を得られるのは技術者としてもありがたいのかもしれないですね。

2)とにかく情報を共有し、興味を持っていただく

すごく時間はかかりますが、採用関連の情報を開発部門に情報共有をして、採用に興味を持ってもらう方法です。最終的に現場主体で採用活動がおこなわれることができればいいので、採用に関わりたい・関わらないとまずい。など、様々な情報を共有して自社の採用状況や採用市場に詳しくなっていただきましょう。

例えば内定者の情報や参加した学生のハッカソンイベントのお題などを共有したりすることで、「この人が入社したらこういう業務を任せたいな」や「学生はどんなシステムを作るんだろう」などという興味の種を蒔きましょう。

ほかにも求人票の作成をCTOに一緒に作成をしてもらうなど、具体的な意見を出し合い議論ができる場所を作ることなど、きっかけになることをしていきましょう。

また、議論をする際は遠慮せず意見を交わしあうことをルールとしましょう。
気を使うと本音の部分の解決したい本題を議論できないケースがあるためです。

3)フォロー体制を整える

最後に施策と言いますか、現場主体にしていく際の注意点として記載をさせて頂きます。

・とにかく細かいサポート

例えば勉強会をしたい!と現場に言われた際に、やらなければいけないことって実は多いですよね。

エントリーフォーム作成
リマインドメールの送付
勉強会後のアンケート作成
アンケートの回答集計
勉強会後の選考案内などの次回アクション案内

などなど細々したことが多いのが実情です。
これらまで現場に任せてしまうと現場が開発業務と並行するのが難しいので、こういう業務は人事で巻き取りましょう。


・相談に乗ってあげる

人事であれば当然のことでも現場のエンジニアさんからすると知らないことは多くあります。些細なことでも真摯に対応することを心掛けましょう。

現場主体とはいえ、人事としては「現場が採用を手伝ってくださっている」という感謝の心を忘れないことが一番大事だと思います。これを忘れて現場が採用をするのが当然という態度をするようになると会社内の雰囲気などがギクシャクしてしまい、候補者さんにも悪影響を及ぼす可能性がございますので、気を付けたいですね。


4.まとめ

現場主体で採用が動くようになったとしても、現場の開発業務をしながらの採用活動になるため、確実に工数不足に陥ります。役割分担をしたとしても人事側から率先してフォローしていかないと開発部門がパンクしますので、任せっきりになることはやめましょう。

以上今回は現場主体にする採用体制について記載をしました。

次回かその次くらいに現場主体になった後に有効な内定フォローなどについてまとめていきたいと思います。

ライター:ポペヌ
エンジニア歴約10年、人事歴約3年。中学時代からエンジニアとしてお小遣い稼ぎを始め、エンジニア経験を活かしながら、大手IT企業にて人事に転身。
「プログラミングができる人事」として、主に経営陣をカウンターパートに経営視点の人事戦略設計〜実行、検証まで従事。
即戦力エンジニアをオフライン・オンライン施策をベースに採用単価0円で採用実現するなど、特に新卒採用、およびエンジニア採用に強みを持つ。

「すごい人事」情報局運営元:株式会社Crepe 
Crepeでは、ESG観点からみた人的資本における企業価値向上支援を行っています。具体的には、採用CX(候補者体験)向上ための採用戦略コンサルティング、採用ストーリーブック制作、研修トレーニング、EX(従業員体験)向上のための組織コンサルティング、エンゲージメント向上 HRtech「ミライチズ」などを通して、より良い個人と企業の関係の質向上支援を行っています。◆お問合わせはこちら

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