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国際比較 成長思考(グロースマインドセット)①

勉強をすれば賢くなる vs 頭の良さは生まれつきのもので変えることができない
皆さんの意見はどちらに近いですか?
今回は、そのような勉強に関する思い込みと成績の関係性に関する国際比較を紹介します。

結論

・成長思考(勉強をすれば賢くなると思っている)を持った生徒の割合が高い国ほど国語の平均点が高い
・日本の生徒の成長思考はOECD加盟国平均よりもやや高い

・親の社会経済地位の影響をコントロールしても、多くの国で成長思考の高い生徒は低い生徒よりも成績が良い
・日本の「成長思考の高い生徒と低い生徒の成績の差」はOECD加盟国平均よりも小さい

分析手法


成長思考と国語のテストの国際比較(2018年のデータ)
「頭の良さは変えることができない」に「反対」「強く反対」と答えた生徒を成長思考が高いと定義

留意点

因果関係ではなく相関関係であることに留意が必要です。

編集後記

このデータだけで、成長思考を伸ばすことが成績向上につながると結論づけることはできませんが、面白いコンセプトですよね。グループ(性別、障害の有無、移民かどうか)別の違いや、成長思考の影響を調べる実験(リンク)など、成長思考に関する論文やデータを紹介できればと思っています。

文責

識名由佳

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過去記事のまとめはこちら

参考文献
https://www.oecd-ilibrary.org/sites/bd69f805-en/index.html?itemId=/content/component/bd69f805-en


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