![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/161639871/rectangle_large_type_2_44fac1a49eddb8b9fe7d0720aeab7edd.png?width=1200)
塾によって難関校の定義が違う件
入塾の季節。塾選びの参考になる記事を書いております。
今回は模試偏差値から、塾の中学受験学力の層を見ていきたいと思います。
中学受験にはいくつもの模試があります。
規模が大きいものとしては、SAPIX、四谷大塚、日能研といった大手塾主催の模試と、首都圏模試があります。
中央大学附属横浜男子の各模試の偏差値を見てみましょう。男子です。
SAPIX偏差値 50 (2024年4月のSAPIXオープン)
四谷大塚偏差値 57 (2024年11月公式サイトより)
首都模試偏差値 68 (同上)
浅野中学はこんな感じです。
SAPIX偏差値 57 (2024年4月の合格力判定サピックスオープン)
四谷大塚 64 (2024年11月公式サイトより)
首都模試 74 (同上)
雙葉
SAPIX偏差値 58 (2024年4月の合格力判定サピックスオープン)
四谷大塚 67 (2024年11月公式サイトより)
首都模試 75 (同上)
SAPIX、四谷大塚、首都模試と10ぐらいずつ違います。ちなみに四谷大塚と日能研は同じぐらいです。
SAPIX模試はSAPIXの生徒、四谷大塚模試は四谷大塚やその準拠塾の生徒つまり予習シリーズで勉強をしている層です。
この四谷大塚偏差値と日能研偏差値はほぼ同じです。この首都模試模試を受ける層が栄光ゼミナールや栄光が使用しているテキスト・新演習で勉強をしている層です。
一般的に偏差値60以上を難関校、それ以外を中堅校といいます。
中央大学附属横浜はSAPIXの視点だと中堅校、四谷大塚や日能研だと難関校に近い学校、首都模試の視点だと難関校となるわけです。
あるお母様が苦笑しながらこう話されました。
「6年生になると中堅校対策もあるんですか?とSAPIXで訊いたら、『芝とかですか?』と聞き返されました。SAPIXでは芝は中堅校なんだ!と驚きました」
芝はSAPIXの9月の合格力判定サピックスオープン偏差値が49!
四谷大塚は59、首都模試は70。
SAPIXの生徒からすると芝は中堅校で、四谷大塚だと難関校、首都模試を受験する層からしたら超難関校になるわけです。
つまり、中学受験の学力でいうと、上位層がSAPIX、平均的な生徒たちが四谷大塚系や日能研、それ以外が首都模試を受験する栄光ゼミナールや新演習を使う塾ということになります。
首都模試を受験する層は、小学3年2月からではなく、小学4年の途中や小学5年になってから塾に通いだす生徒さんも多いです。
高学年になると学童に通えなくなったり、通いたくなくなったりするので、「じゃあ、塾に行く?」というケースもあります。
共働きのご家庭が急増し、中学受験も「学童代わりに塾に通わせて、子どもに合った学校に入れよう」という方針が中心になりつつあります。
それを踏まえて、家庭やお子さんの希望や方針、適性にあった塾に入れるのがベストでしょう。
難関校が合うお子さんはそこを目指せばいいし、付属校女子校が合うお子さんはそこを狙えばいいでしょう。
お子さんの学力や志望校に合わせた塾選びをするとミスマッチが起きるリスクが減ります。
仮に学力と塾が合わなくなってきたり、志望校が変わってきたりした場合は一度ぐらいは転塾をしてもいいでしょう。
転塾に関してはまた改めて書きます。