超短編ホラー「スリープ」
起きたら部屋がめちゃくちゃに荒らされていた。
混乱している頭で盗られたものがないか確認する。
「盗られたものは、無いのか。よかった」
僕は警察を呼んだ。事情を話して部屋を調べてもらった結果、警察が放った一言は、
「誰かが侵入した形跡はありません」
とのことだった。
事件性が無いと警察は判断を下して帰って行ってしまった。
「マジかよ。じゃあ、夢遊病か何かか?」
大学は今日は行かないことにして、ひとまず荒らされた部屋を片付けることにした。
片付けが終わると、もう夕方だった。
近くのリサイクルショップでスマホスタンドを買ってきた。スマホのカメラで部屋中を見渡せるようにスタンドを設置する。
そう、僕が寝ている間、何が起こっているのか動画で撮影するためだ。
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