企業の社会貢献活動について考える1
CSR、SDGsやESG経営、ESG投資などの「S」Social
まだまだ言葉だけが先行している気がしますが
社会(生活者・消費者)や先進的投資家は
この「S」に対する企業の態度を見ています。
すでに「社会に貢献」をしている企業さん、
これから始めてみようと思っている企業さん、
社会貢献活動の考え方を一歩進めてみませんか。
ソーシャル・イノベーション・クリエイターの杉本です。
現役の事業戦略コンサルタントです。
ですので、
これからの事業戦略としての社会貢献
という企業目線でのご提案をしていきます。
まず、企業の社会貢献活動をざっくり大きく分類してみると
①社会貢献活動団体(NGO/NPO等)への資金援助
➁社員を通した社会貢献(ボランティア休暇・派遣など)
③事業を通じて社会貢献(環境配慮商品など)
が、挙げられます。
それぞれが素晴らしい活動だと思います。
しかし、③以外は、本来の事業戦略の文脈とは離れ
ブランド向上、認知活動の一環であると捉えられます。
また、私が感じる昨今の企業の悩みは
・情報社会により企業が持っていた情報の優位性も薄れ
・新しいビジネスモデルや商品は輸入されたものばかり
・消費者のホントのニーズを聴けていない
・新しいモノ・コトをなかなか生み出せていない。
ということではないでしょうか。
その解決方法のひとつとして提言したいのが、
地域、市民(消費者)、企業がWIN・WIN・WINになる
企業の地域市民化戦略 Community-based Enterpriseです。
地域には、
住んでいる人=地域市民=消費者がいます。
そして、地域市民のなかに
地域の課題解決にあたる
ボランティア、市民団体、NPOがいます。
ここで、語弊を恐れずにいうと
企業と地域市民は、企業と消費者の立場 で、
消費者はターゲットとも呼ばれ
図式的には対抗関係にあるわけです。
当たり前の話ですが、
家から会社に行くと、企業の人。
会社から家につくと、消費者で、地域市民になります。
何が言いたいかといいますと、
企業人としての顔と地域市民としての顔、2つの顔を持っています。
もっというと2つの言語と2つのふるまいがあるのです。
ほんとは一人の同じ人なのに、実は
立場によって言葉が通じないのです。
(この具体的なことは別の機会にします)
一人の人がそうなのですから、
ましてや法人という人扱いであるはずの
企業はさらに言葉が通じない
のです。
ここまでをまとめると、
・社会貢献、地域貢献という声が大きくなってきた
・ESG投資などが始まり、企業経営に影響しはじめる
・これまでの社会貢献は事業戦略の文脈とは言い切れない
・新しいビジネスモデルや商品が生まれにくくなっている
以上を打破する戦略として
企業の地域市民化戦略 Community-based Enterprise
を次回以降述べていきたいと思います。
2つの言語を通訳する
コミュニティデザイン研究所 杉本