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超ゆるいダイエットの話

(写真は夫の一番好きな組み合わせ 炭水化物オン炭水化物弁当です…)

夫は小太りである。昔は痩せていたけれど、30代後半から急激に太りだした。加齢による自然なもので、本人としても体型はそう気にならないものの、遅めに息子を授かったことで、急に自分の健康に興味が湧いてきたらしい。夕飯を野菜中心・炭水化物抜きにしたいと言う。

炭水化物抜きは結果が出やすいけれど、その分リバウンドしやすい。なので「もし炭水化物抜きを始めるなら終わりはないよ。以後基本的にはずっと炭水化物を抜くことになる」と脅すと、怯えながらも了承した。

本当は炭水化物を食べながらも、食欲のコントロールさえできれば痩せることは可能だ。しかもそのコツはただ一つ、とても簡単で、ストレスをためないこと(5年前から私はその方法をとっている)。でも私と違ってやストレスをためやすい質の夫にそんなことを言っても無駄なわけで、しかも健康でいてくれたほうが断然私としても嬉しいので、とりあえずプロジェクトに参加することにした。

我が家の夕食に、生野菜はデフォルトとなった。白米の代わりに生野菜、というわけだ。ただしそれには問題があった。お互い外食が多く、夕食を食べたり食べなかったりと、調理ペースがまちまちな我が家は、複数の野菜を新鮮なうちに使い切ることが厳しく、サラダを作ることが困難だったのだ。そこでサラダは基本的にはパックのサラダを買い、器に移すだけにすることにした。もしくは一種類でもおかかとポン酢でサマになる冷やしトマト。そこに加熱系の野菜おかずが2〜4品といった具合である。

ある日の食卓はこんな感じだ。

鮭のマヨネーズチーズ焼き

なすの揚げ浸し おろしポンズかけ

中華風キノコと小松菜の玉子炒め

トマトサラダ

全てが全て、低カロリーなわけではないし、味付けに糖質入りの調味料をばんばん使ってしまっているけれど、こうしたことを続けること1年と少し…

きわめてゆるやかながら、夫のダイエットは成功した。

ダイエットの成功とは、数値ではなく、やめずに続けられることを指す。微々たる痩せ幅ではあるが、夫は人生で初めてダイエットが継続できているのだ。

継続の為に夫は2つのルールを決めた。

まず第一に、炭水化物を食べてもいい日を決めること。夫は下戸のため、お酒はもともと飲まないが、誰かのおうちに招かれての食事、レストランでの外食やお弁当をもらえるロケや収録、編集では、炭水化物を食べてもいいことにしている(なので、編集が続くと太ってしまう)。

第二に、炭水化物を抜く分、おかずはおなかいっぱいまで食べていいこと。生野菜を最初におなかに入れると、満腹になりやすいことを発見したらしく、サラダを先に食べることが多い。

この二つの大げさにいうと「赦し」のようなルールが、夫のストレスを軽減し、ダイエットを継続できたようだ。このところは夜に炭水化物を家で食べないことが習慣化してきたので、ますますストレスはなくなっているらしい。その甲斐あってか、夜中に帰ると食事をとらない、万が一夜食をとるにしても卵焼き一個程度にとどめる、沢山食べた次の日の朝は朝食を控えめにするなど、食欲コントロールのようなことができるようになってきている!

食べることが大好きな人のダイエットは困難を極める。けれど、ストレスをうまく取り除くことさえできれば、食いしん坊でもダイエットは可能だった。

#ダイエット #40代 #男のダイエット #都会暮らし #食生活 #夜だけ炭水化物抜き



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杉田千種
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