友でありライバル
今年は友人の結婚式に参列する機会が多い。
私の年齢的に今年で結婚式ラッシュが最後になる歳だろうか。
先週末は高校サッカー部の友人の結婚式だった。
なんと同日同時刻に同じサッカー部の別の友人も式を上げるらしい。
2人からお誘いいただいたのだが、2拠点同時開催にはさすがに私の体も答えることができず惜しみながらも、そのうち1人の式に参列した。
素敵な式を祝いながら、円卓を囲んで互いの近況報告に花が咲く。この年になると、互いの家庭の話や仕事の話が自然と中心になる。
10億以上の企業融資を担当する者、プロ野球の名球団の専属スポーツトレーナーとして帯同してる者、世界トップの投資銀行で時価総額数千億円のメガ企業のM&Aチームに配属される者、とある国の大きな鉄鉱山を巡ってグローバル商社や諸外国政府と際どい交渉を世界中飛び回ってする者。
それぞれが自分のキャリアを楽しんでいる者の話は、聞いていてどれも本当に面白いし、自身の闘志に薪をくべてくれる。
業界が違えば、悩みも違う。
相手のキャリアに敬意と理解に努めようとする姿勢を全員が持って話を展開している様子を見て、自分たちも大人になったなぁとしみじみ思う。
弊社プロジェクトのクライマックスが見えてきている佳境の日々の中で、ふっと非日常の空間で数時間でも古き友人と取るコミュニケーションは、私に大きな活力を与えてくれた。
互いの活躍を願いながらも、どこか心の奥底で競争心のようなものもある。
旧友と聞くと、ただかつて共に見ていた原風景を懐かしむだけ、想い出を語るだけの関係を思い浮かべる。
高校の友人は
「成功しても失敗してもトライして、次に会う時もあいつらに会って恥ずかしくないような話を用意して、また話に混ぜてもらおう」
と思わせる。
現在進行形で私に影響を与えられる関係だと再確認できた週末だった。